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豊昇龍が第74代横綱に昇進。注目される春場所。15日制以降、新横綱で優勝した5人の横綱昇進時は全て景気回復局面。―景気の予告信号灯としての身近なデータ(2025年2月2日)―

豊昇龍が第74代横綱に昇進。32年ぶりの横綱空位は回避。叔父の第68代横綱・朝青龍と同じ1月31日に東京・明治神宮奉納土俵入り。

 大相撲初場所で大関・豊昇龍が優勝決定巴戦で金峰山&王鵬に連勝して2度目の優勝を果たしました。日本相撲協会は1月29日に両国国技館で春場所の番付編成会議と臨時理事会を開き、豊昇龍の第74代横綱昇進を正式決定しました。その後、立浪部屋での昇進伝達式で、豊昇龍は口上で大関昇進時と同じ「気魄一閃」という言葉を使用しました。新横綱として初の公の場となる東京・明治神宮奉納土俵入りが、約3,500人が見守る中、1月31日に行われました。土俵入りにかかった時間は1分35秒で、22年前の同じ日に叔父の第68代横綱・朝青龍の1分26秒より、落ち着いていた感があります。

 初場所で引退した照ノ富士と入れ替わるように豊昇龍が横綱に昇進しました。豊昇龍が昇進したことで、第63代旭富士が平成4年(1992年)初場所を最後に引退し第64代曙が平成5年(1993年)春場所に横綱になるまで生じていた横綱空位は回避されました。2025年は10月にロンドン公演が開催されます。海外公演は2005年の米ラスベガス以来20年ぶりで、横綱土俵入りが披露されることは相撲文化発信という点などで影響が大きいと思われます。

 豊昇龍はモンゴル出身としては6人目の横綱です。モンゴルは歴代横綱の出身地別で、1位の北海道の8人に次ぎ、青森県の6人に並び2位タイになりました 

年6場所制後で、雲竜型の新横綱で初日から2連勝したのは11人、全て景気拡張局面に当たる。

 大相撲が完全に15日制になって初めて新横綱に昇進したのは第41代横綱・千代の山で昭和26年(1951年)9月場所に昇進しました。15日制になって新横綱の場所で優勝した新横綱の昇進時・優勝時の景気は、過去5回は全て拡張局面に当たります。なお、相撲の本場所が初めて15日制となったのは、昭和14年(1939年)5月場所ですが、その後の10年間では戦争などの影響で、10日制だったり13日制だったりまちまちでした。定着したのは昭和24年(1949年)5月場所からになります。

 第73代横綱・照ノ富士は新横綱の令和3年(2021年)秋場所で初日から優勝争いの先頭を走り、13勝2敗で優勝しました。怪我・病気で大関の地位から陥落し、一時は序二段まで番付を下がったものの、そこから復活しました。15日制になって新横綱での優勝は、昭和36年(1961年)九州場所の第48代横綱・大鵬(13勝2敗)、昭和58年(1983年)秋場所の第59代横綱・隆の里(全勝)、平成7年(1995年)初場所の第65代横綱・貴乃花(13勝2敗)、平成29年(2017年)春場所の第72代横綱・稀勢の里(13勝2敗)の4人に次いで、第73代横綱・照ノ富士が令和初の横綱として5人目となりました。重圧を撥ね退け優勝を果たした新横綱から勇気をもらった人も多いと思われます。新横綱・豊昇龍が春場所で優勝するかどうか注目されます。

 大相撲が年6場所制となったのは1958年です。それ以降で、横綱に昇進したのは、第45代横綱・初代若乃花以降。第73代横綱。照ノ富士まで29人です。初代若乃花、大鵬、北の富士、千代の富士、貴乃花、稀勢の里など20人が雲竜型、玉の海、隆の里、第3代若乃花、白鵬、照ノ富士など9人が不知火型です。雲竜型の新横綱で初日から2連勝したのは11人、全て景気拡張局面に当たります。不知火型は8人でそのうち6回が景気拡張局面でした。期待された新横綱が順調なスタートを切ると最終結果に関わらずファンの消費マインドにプラスに働くのでしょう。雲竜型の新横綱・豊昇龍の春場所で初日と2日目で2連勝するかどうかも、注目されます。

※なお、本投稿は情報提供を目的としており、金融取引などを提案するものではありません。