第一章 第六部 『???の世界』
『指定席』
ソファ……ちょうこくじゃない、ほんもののソファ?も、どうやら『ゲルテナ』のさくひんらしい。
まあ、「ふつう」っていっても、せもたれのところが「ゆうしてっせん」みたいになっている、ふしぎなソファだったけど……「ふつう」なのは、すわるクッションのところだけ。
でも、「ゆうしてっせん」はいたそうだったけど、このしろいソファは、こわくはない。
これをみていたおねえさんは、「すわってみたい」って言ってたけど……きっと、せなかがいたいとおもう。
そして、そのちかくのかべにかざられていた、いちまいのえ。
『テーブルに置かれた??』
……また、よめなかった。
なにをかいたのかも、さっぱり、わかんなかったし……なんというか、もうしわけないけど、わたしはさっさと、となりのへやにいってしまった。
ごめんね。あとで、おとうさんかおかあさんといっしょに、みにくるからね。
おとななら、このじはよめそうだから、そのときによんでもらおうっと。
…………………………………………。
………………………………。
……………………。
……それで、となりのへやに、きたけれど。
「…………」
なんだろう……いままでにないくらい、おおきな「え」。
いっかいの、「しかられているおとこのこのえ」も、そうとうおおきかったけれど……………………これは、くらべものにならないくらい、おおきい。
どっちにおおきいかというと、よこにおおきい。
「…………」
えの「がめん」は、なんだかまっくろなところがおおくて、なんだか…………こんなこというのは、どうなのかなとおもうけど…………『らくがき』みたいな「いんしょう」をうけた。
でも…………その『らくがき』が、すごいのかもしれない。
それに、このおおきさ。
たぶん『ゲルテナ』は、このさくひんに、すごく「たましい」をこめたにちがいない。
わたしは、ええと、このえはあまりすきにはなれないけれど…………。
ちかづいて、タイトルをみてみることにした。
『???の世界』
パチ、パチッ………………。
「………………え?」
(Continue to the next part........)