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僕が母子ハウスを始めた理由 〜母子ハウスの今までとこれから〜 vol.09

2012年3月。
 収益物件としては、全国で初めてとなるシングルマザーシェアハウス「ぺアレンティングホーム高津」がオープンした。

 なぜ、建築家である僕が、母子シェアハウスを立ち上げるに至ったのか。その背景を何回かに分けて書いていこうと思う。

 母子ハウスの今までと、これからを少しでも多くの人に知ってもらいたい。まだまだ、成長していかなくてはいけない事業だし、多くの人の助けと応援が必要である。

 2015年、母子ハウスのポータルサイト「マザーポート」を立ち上げ。  2019年、母子ハウスの運営者が集う全国組織「NPO法人全国ひとり親居住支援機構」立ち上げ。  

 そして、これから僕らは何を目指していくのか。  

 9回目の記事になります。  
 これまでの記事はこちらより。


マザーポートのあゆみ

2015年から始動したマザーポート。

1年目は掲載数がたったの2件。


やらなきゃダメだ。とにかく必要としている人たちに情報を届けなくては。という危機感もあり、勢いに任せてサイトを開設したものの、当初の3年間ほどはとても低調な動きになってしまった。

掲載数も増えていかないし、閲覧数の伸びも芳しくない。

当然、マザーポート経由の問い合わせも月に1件あればいい方という感じだった。

2年目の2016年は新たに2件のハウスが加わり4件に。

3年目の2017年には、さらに4件。掲載するハウスが増えたけれど、閲覧数はまだ低調なままだった。

不動産のポータルサイトとしては、正直なところ最悪なスタートだったと言わざるを得ない。

これは、ひとえに僕のサイト運営が至らないことによる。

どうやって物件数を増やしていくのか。どうやって閲覧数を増やしていくのかというところの戦略が、圧倒的に抜け落ちていた。

この点に関しては、本当に反省点が多いし、今の時点であっても、もっと改善していかなくてはならない部分である。


しかし、そんな低調な動きが変わり始めたのが、4年目の2018年。

この年の新たな登録件数は7件。ようやく掲載物件が二桁になった。

これは、母子ハウス運営者による全国会議が、初めて行われたということが大きな理由だ。全国の運営者のみなさんと、顔を合わせて意見交換をすることができたことで、掲載数も増えていった。

翌5年目の2019年は6件の母子ハウスが新たに登録。

去年、2020年は9件と順調に増えていく。

そして、今年はこれまでに10件の新しい母子ハウスが新たに誕生して、マザーポートに登録されている。

着実に母子ハウスが広まっていることを感じるし、運営をしたい、立ち上げたいという熱意を持った方々が増えているということを数字でも肌感覚でも感じる。

ただ、合計すると、本来であれば40件の登録があるはずなのだけれど、現時点(2021年11月10日)での登録物件数は31件。

残念ながら運営を停止したり、廃業してしまった母子ハウスがあるということだ。このことからも、なかなか難しい母子ハウスの運営状況が垣間見える。


閲覧数の伸び

マザーポートを訪れてくれる人の数、そして閲覧数も物件数が増えるに従って、年々、右肩上がりで増えてきている。

マザーポート2020年度.001

さらに、昨年の5月からは急激に閲覧数が増え、今までにみたことのない伸びをみせた。

やはり、COVID‑19の影響だと思われる。

それだけ、住まいを見つけようとしている方、住まいに困られている方が潜在的に増えていっているということだ。

この点は、単純に閲覧数が伸びたと喜べるものではなく、改めて居住支援の需要さ、大切さに身を引き締めなくてはならない。



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秋山怜史
読んでくださりありがとうございました。 いただいたサポートは全て『特定非営利活動法人全国ひとり親居住支援機構』の運営資金にまわり、母子家庭の居住支援を広めていくための活動に活用させていただきます。