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僕が母子ハウスを始めた理由 〜母子ハウスの今までとこれから〜 vol.08

 2012年3月。
 収益物件としては、全国で初めてとなるシングルマザーシェアハウス「ぺアレンティングホーム高津」がオープンした。

 なぜ、建築家である僕が、母子シェアハウスを立ち上げるに至ったのか。その背景を何回かに分けて書いていこうと思う。

 母子ハウスの今までと、これからを少しでも多くの人に知ってもらいたい。まだまだ、成長していかなくてはいけない事業だし、多くの人の助けと応援が必要である。

  2015年、母子ハウスのポータルサイト「マザーポート」を立ち上げ。  2019年、母子ハウスの運営者が集う全国組織「NPO法人全国ひとり親居住支援機構」立ち上げ。  

 そして、これから僕らは何を目指していくのか。  

 8回目の記事になります。  
 これまでの記事はこちらより。


マザーポートの誕生

 2015年当時、シングルマザーシェアハウスの1番の悩みは「集客」だった。立ち上げ当初はマスコミからの取材も頻繁にあったことから、多くないにせよ、問い合わせは着実にあった。

 ただ、それも一巡してしまうと、途端に問い合わせが来なくなってしまう。

 自社ホームページを作っても、そもそも検索されなければ意味もない。

 これはペアレンティングホームに限らず、当時の全てのシングルマザーシェアハウスに言えたことだと思う。

 いかにして、シングルマザーシェアハウスの存在を必要としている人たちに届けることができるか。今までに存在していなかったものであるからこその課題が、前に立ちはだかっていた。

 そもそも、一般的な不動産であれば、yahoo不動産やat homeなど、大手の不動産サイトがいくつもあって、住む側が希望の物件を探しやすい環境になっている。しかし、そうした不動産サイトはシェアハウスの募集に適しておらず、まず掲載されていない。

 それではひつじ不動産などのシェアハウスのポータルサイトはどうかというと、今でこそ、家族向けのシェアハウスの掲載もあるものの、当時はそうしたカテゴリー自体がなかった。また、一般的にシェアハウスは単身者向けという意識が強いので、そもそも母子家庭がサイトを覗きにいかない。

 こうした現状を打破するには、やはりシングルマザーシェアハウス専用の不動産ポータルサイトが必要なのではないか。

 ということで、2014年からサイトの制作にとりかかり、2015年、シングルマザーシェアハウスの専用サイト「マザーポート」が出来上がった。


 2021年10月時点でも、おそらく日本で唯一の母子ハウス専用不動産サイトだと思う。

 ちなみに、当然、サイトの構築にもそれなりの費用がかかっているのだけれど、全額、自分個人の持ち出しで作成を依頼している。投資に見合うかどうかということは当時はまったく頭になく、とにかく作らなければ、とにかくやってみなくてはという思いが先行していた。

 そんなマザーポートがどのように成長していくのか。
 次回はそれについて、触れてみたい。

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秋山怜史
読んでくださりありがとうございました。 いただいたサポートは全て『特定非営利活動法人全国ひとり親居住支援機構』の運営資金にまわり、母子家庭の居住支援を広めていくための活動に活用させていただきます。