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「Mark Antony(マーク・アントニー)」英語字幕鑑賞と日本語字幕。ネタバレ感想



はじめに

2023年の秋頃に自主上映でやっていた当時、見た人がこぞって面白かったとコメントしていたのですが、上映が平日の夜しかなく不参加。
そしてようやく「ゴールデンウィークインド映画祭」の中で、英語字幕としては日本初公開作品として決定。
ネタバレはしてますが、話は正直理解できていない部分があります。
後半は日本語字幕上映がされた後に追記してますが、それでも理解できていない部分があります。

『マーク・アントニー(Mark Antony)』英語字幕 ★劇場初公開

電話型タイムマシンで過去を書き換えよ
マッドサイエンティストが作った電話型タイムマシンが、紆余曲折の末にギャングの遺児で今は地道にメカニックをやっている男の手中に転がり込む。タイムマシンの仕様を理解した彼は、過去にコールして過去の人間の行動を変えさせることによって、身近な人々の運命を変える。その操作に気付いたライバルギャングの息子も行動を起こし、過去の編集合戦が起きてしまう。狂騒的なテンションの怪作。
監督:アーディク・ラヴィチャンドラン
出演 :ヴィシャール、S・J・スーリヤー、スニール、リトゥ・ヴァルマ
ジャンル:SF
2023年/ 151分/ タミル語/ G相当
© Mini Studio © Ayngaran International

シネ・リーブル池袋「ゴールデンウィークインド映画祭」紹介ページより
https://ttcg.jp/cinelibre_ikebukuro/movie/1102200.html

アーディク監督作って他に見た事あるのか?とwiki(英語版)を見に行きましたが、2015年に監督デビュー果たしたばかりの方だそうで、初めましてでした。
ちなみにこの作品が市川妙典での自主上映作として選ばれたのは、日本でのSJスーリヤさんの人気ゆえなのかな……などと思ってみたり。出る作品ごとにがらりと雰囲気を変えてくる反面、独特のスーリヤ節がある方だなぁと。

公式トレーラー▼


英語字幕初見、ネタバレ有の感想2024.4.27

4月27日(土)シネ・リーブル池袋さんの「ゴールデンウィークインド映画祭」にて英語字幕にて初見鑑賞。


1975年、とある研究室(自宅?)でチランジーヴィという科学者が、ダイヤル式電話型のタイムマシンの開発に成功した。
彼の妻は足に怪我を負って松葉杖をついていたが、このタイムマシンで過去に電話をかけることで、チランジーヴィは過去の自分へこれから起こることを告げ、それによって妻はびっこをひくことなく普通にあるける現在を手に入れた。
過去の自分に電話かけるシーンで、チランジーヴィが「ニダダダナー、ナダダナニー」ってところで、英語字幕で「私はお前、お前は私」みたいな役がついていた。なんか癖になる言い回し。

タイムマシンといっても、使った本人が過去へタイムスリップするわけではなく、電気仕掛け?の特殊装置と一体化した電話で、選択した日付を指定してから電話をかけると、その電話番号の指定した日時に電話をかけられる、いわゆる「時を超えた電話」。
なお、過去へ電話を掛けるシーンは劇中何度も出てくるけれど、未来にかけることが出来るのかどうかは不明。

開発したタイムマシンには5つのルールがあり、同じ電話番号にかけられる回数は1日1回のみという制約があった。
(※英語字幕だったのでルール5つ全部を覚えられなかったし、早すぎて字幕を追えなかった)

チランジーヴィはクラブで中国ヤクザ(?)に、タイムマシンを売るよう脅されるが、既に未来の自分から事の顛末を知っていた彼は、ヤクザから銃をつきつけられピンチになるものの、彼らよりも先手を打って、返り討ちにした。(ってことで合っていると思う)
中国ヤクザなのに、何故か登場シーンのオケが「イヨーッ」って日本音声なのが笑えた。当初、日本のヤクザのつもりで中国系俳優起用したのかと思ったけれど、「チャイナ」ってチランジーヴィが言い返していたから、中国ヤクザであっているはず。

ちなみにこのクラブシーンで、ダンサーの女性たちが踊っているメロディが凄い癖になる良さ。70年代の日本の酒場もこんな感じだよね。サントラが欲しい。
チランジーヴィの命を狙ってきたヤクザは待ち合わせしていた相手なのか、タイムトラベルフォン完成の噂を聞きつけて狙ってきた他人なのかは英語字幕では判らなかった。

一方、同じクラブではスニールさん演じるエカンバラムが部下達と一緒に潜んでいた。彼が、クラブでアントニーを打ち殺した時の弾が身体を突き抜け(?)、偶然そこに居合わせたチランジーヴィも被弾。大怪我を追う。あわてて彼は車の電気を流用してタイムマシンの電話を起動し、クラブに出かける前の自分へ警告しようとするが失敗、さらに撃たれる前の時間を指定してクラブへも電話をかけるが、過去の自分は相手にしてくれなかった。仕方なく病院へ向かうが、途中車の追突事故に遭い、放り出された彼は道路で死を回避できなかったことを自覚。

まだこの時点でアントニーは目のアップと後ろ姿しか映っていないんだけど、演じるヴィシャールさん初めて見る役者さんだけど、背が高いな。(周りとの比較)

(そしてイントロ音楽とタイトルロゴ登場)

アニメ映像での二人のギャングの紹介。
アントニー(演:ヴィシャールさん)とジャッキー・パンディア(演:SJスーリヤさん)という二人組のギャングは、互いに助け合って、のしあがっていった。そして彼らに仲間を殺されて恨みをもつエカンバラム(演:スニールさん)というギャングがいる。
エカンバラムはアントニーを殺し、その後、ジャッキーは一人でドンとして上り詰める。
そこで老けメイクしたSJスーリヤさん演じる白髪のジャッキー登場。
アントニーを殺したエカンバラムはずっと逃げ回っていて、長年見つからなかったらしい。
ジャッキーの息子、マダン・パンディアン(SJスーリヤさんの二役)は過激な悪党に育った。
ジャッキーは、アントニーの息子のマークを親代わりに育て、実の息子のマダンよりも溺愛していた。マークには恋人のラミヤがいたが、マダンもラミヤに恋していた。
マークはギャング家業を嫌っていて、育ての親のジャッキーには感謝していたが、父であるアントニーには恨みをもっていた。少年時代、母親を父に殺され、母との最期の会話である電話越しにきいた言葉をずっと忘れられずにいた。マークはヤクザたちとは距離をおいて、街中で修理工をやっていた。
土地開発で修理工場の土地が高く売れそうになり、その資金でこの街を出て、ギャング達と離れて暮らしラミヤと結婚を望んでいたマークだった。
その書類手続きの場に、ジャッキーが現れ、契約書を燃やす。
そこへずっと消息が分からなかったエカンバラムが襲撃にやってくる。
ジャッキー、マダン、マーク全員怪我もせず、エカンバラムは捕らわれる。
父親の仇だといって、ジャッキーはマークにエカンバラムを殺させようとするが彼は拒否。そして彼を助けるようにジャッキーに懇願。一度はエカンバラムを残して立ち去ろうとするが、あの世からのアントニーの声を聴いたといって、ジャッキーはエカンバラムを殺してしまう。
その場をたまたま見ていたラミヤの母親は、マークに彼女と別れるように言う。多分、ずっと自分の境遇を偽っていたんだろうな。恋人の家族にギャングな家系を知られ、やけ酒をするマーク。暗い修理工場で自暴自棄になっていた時に、棚の箱を倒してしまう。すると中から見慣れぬ装置が。
そう、箱から出てきたのがあのチランジーヴィが作ったタイムトラベルフォン。なんでここにあるのか?英語字幕ではよく判らなかった。チランジーヴィと何か関係あるキャラいたっけ?
それはさておき、あやしげな装置だが酔ったマークはそれを使って、ラミヤに電話をかける。するとマークの身体が浮き、過去のラミヤの家に電話がかかり、彼女の母親が電話口に出る。彼女との交際を許して欲しいみたいなことを言うが、こんな子供相手に何いってんだ?と激怒する母親。そこにはまだ少女のラミヤが居る。
一方的に電話を切られ、しかも話が通じず「???」となるマーク。
そこへやってきた修理工仲間(相棒)に、いま起こったことを話すが信じてもらえない。かわりに電話をかけてやると相棒がラミヤの家にかけようとするが電話が通じない。装置の上の方の数字を適当にいじってもう1回かけ直すと、相棒の身体が浮き、別の日のラミヤの家に電話がかかるが、やはり話が通じない。
ふとマークは箱からノートを見つけ出す。それにはチランジーヴィの筆跡でこの装置についてかかれていた。これが何かを理解したマークは、恨んでいる父親と電話で話すチャンスだと考え、過去の日付に電話をかける。
アントニーが抗争で怪我をして入院しているときき、病院にかける。彼の手下が電話を受け、アントニーに取り次がれる前に、病院に襲撃が。
電話は繋がったまま、病院での銃撃戦がはじまる。
病院には部下達は待機していなかったのか、アントニーとジャッキー、あと電話をうけた手下くらいしか居ない様子。
それでもアントニーとジャッキーは敵を蹴散らし、勝利。
敵を倒して電話口に出たアントニーの迫力に押され、恐々と話をするマーク。ますます彼が悪党だと思ったマークは、次の電話で母親に電話をかける。過去の自宅へかけるが、エカンバラムに自宅を襲われた日に繋がり、少年のマークと会話することに。
母親を守りたい少年時代の自分へ、電話越しに助言をするマーク。彼の策でエカンバラムを追い返し、アントニー不在の自宅を守ったマーク。電話口に母親が出て、思わず言葉につまるマーク。危険だからアントニーと別れるように言(っているんだと思)うマークだが、夫を侮辱されたと思ったのか、母親を怒らせ、電話を切られてしまう。もっと前に電話をかけて、なんとか母親を説得したいと考えたマークは、あらためて父親を調べることに。図書館で古い新聞記事をあさり、街の住人に当時の事をきくがいまいちわからないらしい。(※ところで図書館のシーンで、マークがきているシャツ、セサミストリートのエルモの柄なんだけど、それ版権的に映画できてOKなのか?とか思ったり。ディズニーじゃなければいいのかな。)
そこでアントニーの代理人のセルヴァム(弁護士なのかな?)なら、父親に詳しいのではないかと思い、マークは彼と話したいと考える。しかし彼は既に亡くなっている。そこでマークは、過去のセルヴァムに電話をかけ、彼が亡くなる日を報せ、危険を回避するように助言。未来からの電話などバカげた悪戯だと信じない様子のセルヴァムだったが、結局マークの助言で危険を回避し、電話で彼が指定した修理工場へ、20年越しに会いに来る。
ツナギの修理工姿のマークに、かつてのアントニーを重ねてみるセルヴァム。父親は悪党だと信じているマークに、本当のアントニーの姿を話して聞かせるセルヴァム。

ここで過去のシーン。
エカンバラムに捕らえられ、殺されそうになった妻のため、彼に屈したアントニーのエピソードや、女性達を守ってきたエピソードなどを話す。男に買われそうになっていたところを救った女性の一人が、アントニーの妻でありマークの母親らしい。
電話越しにきいた母親の最後の言葉では、母を殺したのは父親であったが、セルヴァムに話をきくうちに、それが何かの誤解だと気付く様子。
そしてクラブでエカンバラムに襲われて死ぬアントニーを救うため、マークはセルヴァムに頼み込んで、タイムトラベルフォンを通じて、過去のアントニーにクラブに行かない様に警告して欲しいと頼む。
半信半疑のセルヴァムだが実際に電話をかけ、アントニーに忠告する。しかしそんな忠告をきくような彼ではなく、襲撃予定時間よりも前にクラブにいって先手を打つと言い放った。
そこへやってきた老ジャッキー。既に死んでいるはずのセルヴァムを見て驚く。
相棒であるジャッキーの言葉なら、父親を説得できるかもしれないと、装置の説明をして、アントニーを説得するように頼むマーク。しかしそんな話をすぐに信じるわけもなく、ジャッキーを何とか説得しようと会話を試みるマーク。セルヴァムも、最初は信じていなかったがマークの電話の通りに出来事が次々とおこり、自分は危険を回避できたことをジャッキーに説明する。アントニーへの誤解がとけ、彼を救おうとするマークの姿に、だんだんジャッキーの言動がおかしくなっていく。

ここで現在(1995年の世界)で老ジャッキーと老セルヴァムとマークが、修理工場で話すシーンと、過去(1975年当時)の実際に怒ったエピソードが交互で画面にうつるようになる。いや、正確に言うとセルヴァムがアントニーにタイムトラヴェルフォンを使って警告をしたことで、クラブに予定よりも早くのりこんで潜んでいたエカンバラムに銃を突きつけるという、違うルートに入った過去の世界の映像が展開される。
エカンバラムはアントニーに、お前を裏切るものがいるぞといい、それは誰だとアントニーに尋ねられたエカンバラムが「ジャッキー・パンディアン」と答えた瞬間、現在の老ジャッキーが本性を現す。この演出ぞわっとした。会話が判らなくても、老ジャッキーの豹変ぶりでぞっとする。
老セルヴァムもドン引きしている。どうやらセルヴァムを狙ったのも、エカンバラムではなく、ジャッキーだった様子。
ジャッキーは、クラブで密かに部下を集め、コロンビアのギャング?も招いて、会合を開いていた様子。
そんなの信じられないと戸惑うマークに、老ジャッキーが語る真実は、クラブでアントニーが襲われたシーン、巻き込まれたチランジーヴィの視点でしか今まで観客は見せられていなかったシーンは、ガラス壁を突き破って倒れ込んだアントニーと、そこから出てきたエカンバラムしか見えていないが、真実はそのエカンバラムも後ろからジャッキーに撃たれてその直後に倒れている。
そしてアントニーを葬ったジャッキーはそのまま彼の自宅へ行き、そこに居たアントニーの妻、つまりマークの母親を打ち殺す。
実は子供だったマークが電話越しで会話した相手は、死ぬ間際の母親ではなく、(既に母親はその気に死んでいて)声真似したジャッキーが母親の代わりにマークと会話し、アントニーに母親が殺されたという演出をしていたというものだった。
ええええ、声真似ってレベルかい。脅して言わせたとかじゃなく、声真似って!最大のツッコミどころだよ。しかもアントニーの声も真似て、母親を追いつめる父親の演技までしたってこと?なんだ、このジャッキー役者か。
真実を知って、涙するマーク。呆然というかドン引きしている老セルヴァム。
本性を現した老ジャッキーは、マークとセルヴァムを襲いだす。
マークは、アントニーそっくりの息子であるけれど、腕っぷしは弱い。60歳のジャッキーに対して、ガタイ良いのに全く勝てない青年。

一方、エカンバラムに真実を知らされた1975年の世界のアントニーのシーン。エカンバラムと手を組み、ジャッキーに先手攻撃。クラブ内での抗争勃発。(この世界線でもチランジーヴィ撃たれているんじゃん……)
このクラブの闘いシーンで、当時の映画音楽ぽいメロディが流れるんだけど、これがその当時の映画の曲なのか、それっぽく作ったこの映画の書き下ろし曲なのかは、英語ウィキみても書かれていなくて判らない。
映画に詳しい人とか、現地ファンならきっとわかるんだろうけれど。男女デュエットの曲。
(2024.6.6追記:曲が特定できました)
Thoongathe Thambi Thoongathe - Varudhu Varudhu song (youtube.com)


1995年の世界で、老ジャッキーに殴られるマーク。
1975年の(別ルートに入った)世界で、アントニーに殴られるジャッキー。
その対比のシーンが続き、
やがてジャッキーを追いつめるアントニー。
老ジャッキーに銃を向けられピンチなマーク。
マークが過去に鑑賞したことで、アントニーはジャッキーの裏切りに気付けて反撃でき、逆に今のマークが本性あらわしたジャッキーに追いつめられる構図。うわぁ。
撃たれそうになるマーク、しかし、老ジャッキーが銃の引き金をひこうとすると右手の人差し指がすぅっと消えていく。なんだこれはと戸惑う老ジャッキーに、「父親があんたを撃ったんだろ?」と笑うマーク。
指が急に消えた事で、理解し始めた老ジャッキーは、タイムトラベルフォンに近付き、過去を変える為、電話を掛ける。
一方、1975年の鑑賞された世界線のジャッキーは、なかなか撃てずにいるアントニーに「早く殺せよ」と叫ぶ。
そこへ老ジャッキーの電話がつながる。
早く殺せとわめく若いジャッキーと、アントニーに彼を撃つなと叫ぶ電話越しの老ジャッキー。
アントニーを説得しようとする老ジャッキーだが、結局、マークの名前を出されてアントニーはジャッキーを撃ち殺す。
現在のジャッキーも死ぬ。
(※ちなみに1995年の世界で、老ジャッキーの死体が転がっている意味はなんだろう。消えるとかじゃないのか)

ジャッキーを撃ち殺したアントニーは、今の電話の意味がわからず、エカンバラムと会話。そこへ、撃たれてはいるが生きているチランジーヴィが、俺の電話の影響だと説明を始める。

マークははっと目覚めると、ベッドに横になっていた。
飛び起きると、年老いたエカンバラムがたっていて「ハッピーバースデー」と笑って声をかけている。
歴史が改変されたということか。
どういう状況か飲み込めず戸惑うマーク。
挙動不審なマークに、いぶかしげなエカンバラム。
会話の字幕が追えなくて、どういう状況か見ているこっちも判らない。

とりあえず、現在の1995年の改変された世界で、屋敷を取り仕切っているのが年を取ったエカンバラムで、ここにはマークによって生き延びたはずのアントニーの姿がない。そしてマークを狙う刺客が屋敷にやってくる。それを応戦するエカンバラムことスニールさんが格好良いな。
(自分がスニールさん初めて知ったのは、コメディ俳優として出ていた映画が初見だけど、脱コメディ宣言してから悪役もやるようになったスニールさんは、演技の幅が一気に広がっていて楽しい。コメディやっていた時も、真顔になると結構顔立ちは怖めだと思う時あったからね。これ正解だわ……ってなる。)
エカンバラムは、マークをこの屋敷のボスにしようとするが、歴史が改変されてもマークはギャングになりたいわけではない。

英語字幕のインターミッション(?)後

改変された世界線では、ラミヤは自分の恋人ではなく、マダンの恋人になっていた。
マダンは、この世界線では修理工になっており、修理工場で寝泊まりしている。
ある意味、元の世界の方が、マーク的には良かったかもしれないな。あの装置がなければ、ジャッキーもずっとマークを騙したまま、良い育ての親を演じていたかもしれないし。とはいえ、いつかはマークを狙っていたかもしれない。あと、騙すためとはいえ、どうしてあそこまで実の息子のマダンをないがしろにしていたのかはよく判らないな。時がきたら、マダンを跡継ぎとしていたんだろうか?当の息子は、そういう親の裏事情を知っていたのかな?この辺りは英語字幕じゃ判らない。

さて、父親をアントニーに殺され、惨めな生活を送っているマダンは、マークを快くは思っていない様子。
表向きは、ギャングの跡取り息子であるマークに対して、下手に出ているが……。エカンバラムはそんなマダンの様子を、信用はしていない。ジャッキーの息子だから、こいつも悪党だなと思っていそう。
改変前と同じ修理工の姿のマダンに同情したマークは、彼の頼み事をきく。(何を頼んでいるかは、会話が判らないので不明)
その様子を見て、エカンバラムが苦い顔をする。
マークは、アントニーの姿がないことを不審に思う。
やたら父親のことを聞きたがるマークの様子に、エカンバラムは誰かに電話をかけ、ボスに伝言?を頼んでいるようなシーンがある。
この黒いサングラスの人、誰?

ラミヤは勿論、改編前の世界のことは判っていないので、マダンと二人っきりのところに乗り込んできたマークを不審に思い、彼を追い返す。実質ふられたマークの失恋ソングが始まる。
ラブユーって歌うマークに対し、ラミヤのヘイトユーの応戦ソング。

マダンは、ギャングの手下を手名付けていて、マークに盗聴器を仕込んでいる。
そしてマークが、ラミヤの家にいき、その庭先?の箱からタイムトラベルフォンを持ち出すが、帰ろうとするところをラミヤに見つかる。
何やってんの?と問い詰める彼女に説明をするが、信じてもらえない。
そこでマークは、彼女のおでこの怪我に注目し、彼女に過去に電話をするように指示し、そこで怪我の原因である日に、子供時代の自分へ外出しないように伝え、電話を切る。そして彼女の額から傷が消える。
戸惑いながらも、今の電話の影響で傷が消えた事実を受け止めるラミヤ。
彼女に、マークは自分が過去に鑑賞して歴史が変わったことや、ジャッキーのこと、以前の自分のことなどを話す。
それを隠れて聞いていたマダンと仲間達。
マークのせいで、本当は生きていたはずの父親が死んだことなどを知り、今度は自分が過去を変える番だと、その装置は盗むことに成功。
屋敷に戻ったマークは、盗まれた装置をスケッチし、周囲の人達にこれを見つけたら知らせるよう伝える。
(マーク、絵がうますぎる。設計者じゃないのに、なんでそんなに正確に書けるの。デザイナーでも科学者でもない、元修理工なのに)

マダンは自分の工場に持ち帰り、若い頃の父親へ電話をかける。
そしてクラブでの襲撃は失敗するため、それよりも前にアントニーを襲うようにとけしかける。
最初は信じないジャッキーも、なんやかんやで受け入れ、その気になって煽られて、暗殺計画を早める。

そのままアントニーの元へ向かうが、彼が部下を粛清しているシーンに出くわして、若干怖気付いている?
そのままダンス曲へ。

そういや、洋装のジャッキーに対し、アントニーはルンギ?(ドーティ?)が多いな。
それにしても、マークを演じている時のヴィシャールさんと、アントニー演じているヴィシャールさん、本当に同じ人ってくらい別人感が凄い。
声もわざと変えているにしても、ヘアメイクでここまで変わるのか。
ダンス曲おわって、車で移動するアントニーとジャッキー。クラブを走り過ぎて慌てるジャッキー。後ろにはジャッキーの息がかかった部下らしき数名が、追って、予定通りにことが運んでいないことに戸惑っている。
アントニーはバス停近くでおり、乗っていた車を返し、やってきた(乗客のほぼ居ない)バスに乗り込む。
「ここでミーティング?」と不満そうなジャッキー。見ると女性が一人座ってこちらを見ている。口元を覆った布を、彼女がとった瞬間、ジャッキーは「シルク・スミタ?!」と心の声?で絶叫。
(※彼女については、補足で説明)
シルクと名乗った彼女は、アントニーに頼みごとをする。彼女の頼みを快諾した様子のアントニー。急な登場に唖然として動けずにいるジャッキー。
彼女がジャッキー見ると、舞い上がった?のか、ジャッキーの心の声として、もう一人のジャッキーが出現。金ぴかの上下の衣装で踊りだし、ジャッキーに語り掛ける。ちらちらと後ろ(の金ぴかの自分の幻覚)とシルクを交互に見て、困った顔をするジャッキー。
「Silk smitha」でつべを検索して、この曲が使われていると判明。

アントニーの暗殺をしている場合じゃないとおそらく語り掛けているであろう心の声を受け入れ、シルクに近付き、彼女の手を取りキスをするジャッキー。
そして後ろから車でそっと追ってきている部下に、窓から手をだして、「解散」の合図か、手をぱっぱっと払う仕草を見せる。
その合図を、ゴーサインと思った部下達がバスを襲撃し始める。
焦るジャッキーだが、きちゃったものは仕方ないので、そのままアントニーの襲撃をけしかけるが、結局失敗。
アントニーは無事だし、シルクも活躍したアントニーに抱き着いて、ジャッキーの入る隙はなかった。

翌朝、父親がアントニーを殺したことで世界が変わったと期待して目を覚ますマダンだが、何も変わっていない。
激怒した息子からの電話に渋々出るジャッキー。
リベンジを誓い、映画館での襲撃をしかけるが、部下が失敗し、彼が自分の事を吐きそうになる前に始末。

またもや失敗に終わったジャッキーの元へ、怒ったマダンがまたタイムトラベルフォンで電話をかけてくる。
マダンは、ジャッキーにアドバイスをして、リベンジを誓うジャッキー。

一方、マークのいる屋敷に(何故か)スクーターで夜中に入ってくるラミヤ。暗い屋敷にくるのはいいとして、なんで他人の家の玄関から、そのままスクーターで入ってくるのか謎過ぎる。これは何かの映画のオマージュ?しかもラミヤとマークが対面した時のBGMが、またしても「イヨーッ」。中国ヤクザと同じ、なんでここで流れた?
暗闇でマークとラミヤが話している様子を、怪我したエカンバラムが少し離れたところから、じっと見ている。
二人がキスしそうなところに、女性がこの装置、マダンの工場で見かけたよ?と割り入ってくる。なんで皆、電気つけないで暗い所で会話続けているの。いやいいんだけど。
そしてマダン(とそのおじ)を捕まえたマークは、マダンを問い詰める。彼は過去に電話して父親をけしかけたことを笑って話す。
同時進行で、1975年の世界でのアントニーがクラブで襲撃する当日のシーンも進む。
慌てて、電話をかける1995年のマーク、繋がった自宅の電話をとったのはアントニーではなく、ジャッキー。

1975年の世界線では、マダンが干渉したことで、アントニーと一緒にジャッキーも一緒にクラブへ向かい、エカンバラムを銃で脅す。アントニーに話しかけようとするエカンバラムに対し、さっさとエカンバラムを始末しようとするジャッキー。そのジャッキーを止める、アントニー。
アントニーは、バスでの襲撃や映画館での襲撃が、ジャッキーの仕業だと見抜いていたらしい。
どういうことか判らないが、マークが電話でジャッキーと会話していたと思った先程のシーンは、実はアントニーとマークが話していた?ん?どういうことだ?とりあえず、マークの忠告がアントニーに届いたらしい。
しかし既に部下によってクラブを占拠していたジャッキーは、アントニーを取り囲んでいた。
暗転、銃撃の音が響く。
そしてマークが目を覚ますと、1995年修理工場の自分のベッドの上。
また世界線が変わったが、ニュースを見ると、アントニーを殺したジャッキーの報道?らしきものが移る。父親が死を回避できなかったと知り、ショックを受けるマーク。
一方、屋敷では「アイアムギャング!」と叫んで大喜びのマダン。
何をいっているんだ?といった感じで不思議がるマダンのおじとジャッキーの側近。
そして父ジャッキーが監獄から出てくることを知って、喜ぶマダン。

一方、エカンバラムに声をかけるマークだが、彼の服がぼろぼろなのを見て、不思議がる。いや、自分も不思議だ。どうしたエカンバラム。この世界線の彼は、どういう状態だ。マークと一緒に修理工場の経営者なのか?
ジャッキーを迎えにいったマダンだが、親子の会話で何か腑に落ちない様子???マークがまだ生きているだろって話か?

そしてマークの元にマダンから呼び出しの電話が。
行ってみると、ラミヤが捕らわれている。
ラミヤは状況が理解できていない様子。
このラミヤはどういう状態のラミヤ?マダンの恋人のラミヤなのか、マークの恋人のラミヤなのか。
そこへジャッキーが登場し、マークをハンマーで攻撃。
全然力ではかなわないマーク。そのガタイは修理工としての力仕事のためだけなのか?戦えないのか?
彼女を解放?するように要求するマークだが、相手は聞き入れない。
マーク、絶対絶命の大ピンチ……そこへ壁を突き破って装甲車のような車。
ジャッキーとマダンの部下達が一斉発砲するが、車はびくともしない。
そして銃声が鳴りやんだ後、車のドアを足で蹴って出てきた人物は……。
スキンヘッドの長身の白いヒゲ……。(なんか内海賢二さんみたいな風貌の人が出てきたぞ)
マークはそれを見て、「アッパ……(父さん)」と呟く。
いや流石にこの過ぎたで、アントニーだって判るか?
アントニーだと判り、あわてふためいて膝をついて頭を下げる部下達が何割か。かつてのアントニーの怖さを知っている人たちで、踊るアントニーを見て、我先にと逃げ出す。その様子を戸惑いながらも見て、逃げずにとどまる部下もいる。

ここで1975年の真相が明かされる。
ジャッキーの部下に囲まれ、武器を持たないピンチのアントニーだったが、酒場のテーブルを倒すと、テーブルの下からマシンガンが。その銃でジャッキーの仲間を一掃する。
そこへ警察がのりこんできて、ジャッキーは捕まるが、エカンバラムがアントニーをそっと逃がした。

再び1995年の世界。
スキンヘッドの老アントニーは、両手の拳を突き出す。そこには「 I ❤Mark」の文字が。涙をにじませるマーク。
これ、大人になったマークとの親子の初対面シーンじゃないか。
やっと父親に会えたマーク、良かったね……。
しかしそこへ一人で乗り込んできたおっさんを舐めてかかる、マダンが会話に割り入ってくる。
逃げ出した部下がいたものの、まだ銃を構えた部下達がアントニーを取り囲んでいる状況は変わらない。単身のりこんできたアントニーは不利な状況。
ジャッキーに声を掛けるアントニー。
そういや、なんでこんな派手なファッションのおっさんになっちゃったんだ?かつてのルンギたくしあげて戦っていたアントニーの面影、微塵もないんだけど。逃亡生活で、何に感化された?
若い頃、お調子者っぽい感じだったジャッキーが、年を重ねて、ちょっと大人しいイケオジに変わったのに対し、割と堅物ぽかったアントニーが年を経て、なんかイケイケなオジに変わった、この対比よ。
良く判らないけれど、ジャッキーに対して「ベリーグッド!ベリーベリーグッド!ベリーベリーベリーGOOD!」って叫んでいる。
そして踊りながら下がっていくと、車が展開し、中から……蛇の巨大な頭みたいなのが出てきて……?そしてそれがするする伸びていくと、「ANACONDA」の文字が。
えええええ、思わず笑い声出しそうになった。
老ジャッキーがヤバイって顔をし、マダンが「うわぁ」って感じで口を開けている。
謎のボタンが光装置が起動し、「アナコンダ!」のアントニーの叫びと同時に、辺りに砲撃開始。なんなの、このアナコンダ。蛇の口から火を噴く。
辺りが瓦礫の山になり、ジャッキーとマダンの親子が、老アントニーを襲う。そこへ突進してくるマーク。でもすぐに追い詰められるマーク。
彼を助け、ジャッキーとマダンを跪かせるアントニー。
そして親子は撃たれて終了。
ラミヤと抱き合うマーク。
息子を呼び寄せるアントニー。マークからタイムトラベルフォンのことを聴いたのか、今度はこの装置を使い、アントニーが過去の妻へ電話を掛ける。
電話に出る妻は、アントニ―の声に喜んだのも束の間、後頭部に銃を突き付けられ振り返ると、そこには何故かチランジーヴィ。なんで生きているんだろうか?
妻と電話をかわったチランジーヴィがアントニーと会話し、何かを要求する。「フォン!」って言ったから、俺の装置を勝手に使うな、みたいなことかな。
すると今度はチランジーヴィの後頭部に銃を突きつける腕が。
そこにはジャッキーの姿が。
いやいや、これはどういう状況の1975年?
アントニーはジャッキーの声をきき、高笑いして、エンディングへ。
エンディングはNG集のような、撮影風景のダイジェスト。


英語字幕で一周した後の、振り返り。


英語字幕でも流れはざっくりわかる。
電話で歴史をかえても、違う事象が発現するから、何もかもが上手くいくとは限らないっていう話かな。
チランジーヴィが、奥さんの足の怪我を回避したまでは良かったんだけど、飲みに出かけた後からが終わらない物語になってきているな。

さて、マークが電話を見つける前の通常の世界線の振り返り感想。
ジャッキーの家で、部下達?とテーブルについて、マークとマダンがくるのを待っているシーン。会話の中にアジット・クマールって出てきて、英語字幕じゃ何のネタを言っているのか全然判らない~ってモヤモヤしてしまった。

それから、クラブに繰り出したチランジーヴィも、ジャッキーも、マダンも、揃いも揃って派手なシャツとか癖の強いファッションのキャラが多いんだ。あとマダンの服装、何故か紐シャツ(胸の部分が編み上げタイプのデザイン)が多い。色違いで数種でてくる。マダンは好きなのかそういうデザイン。地味なマークと対照的に、マダンは派手な息子ってことか。

英語字幕初見後の補足2024.4.27.

マーク・アントニーの劇中の活かした音楽、G. V. Prakash Kumarさん……あ、ムリダンガムのピーターくんか!と繋がった時のすっきり感。
メルサルの子供たちと一緒のわちゃわちゃ曲「Mersal Arasan」も歌っていたのか(※曲自体はラフマーン先生作)。

ジャッキーが2階建てバスの2階で、アントニーから引き合わされた女性「シルク」さんって、実在した女優さんなんですね。
35歳という若さで亡くなった方(Wiki参照)らしいが、その人に雰囲気が似た人ってことでインフルエンサーの女性が起用されたなんて書かれている。
どこまで正しい翻訳およびウィキなのかは判らないけれど、シルクさんっていわゆる当時の男の子だったらヒャッホーしちゃう存在(意訳)だったようなので、ジャッキーのあのテンションもそういう事なのかな、と。


公式のMVリスト

Mark Antony - Jukebox | Vishal | SJ Suryah | G V Prakash Kumar | Adhik Ravichandran | S.Vinod Kumar (youtube.com)



IDE2024にて、日本語字幕上映を2回鑑賞後の追記。2024.6.2

2024年5月25日~6月14日開催「インド大映画祭(IDE)2024」の上映作品として、日本語字幕での「マーク・アントニー」上映が決定!
ということで、英語字幕でも充分楽しかったけれども会話のやりとりが理解できずに本来の面白さから何割減だったであろう状態が、日本語字幕つくことでグレードアップ。

「マーク・アントニー」
原題 Mark Antony 2023年 151分 タミル映画 
監督:アディク・ラヴィチャンドラン
主演:ヴィシャール、 S・J・スーリヤ
あらすじ:科学者チランジーヴィは、過去の日付を選択すれば過去の人々と通話できる電話を発明した。友人のアントニーとジャッキーはエカンバラムと敵対しているギャング。エカンバラムは弟を殺したアントニーとチランジーヴィを殺した。ジャッキーはアントニーの息子を育て20年が過ぎた…。日本初上映

IDE マーク・アントニー作品紹介より
https://idemovie.org/?p=2631

5月31日(金)と6月1日(土)に2日間連続に鑑賞後の、印象を追記。

英語字幕で、何いっているか判らない分、画面での取りこぼしが無いように集中してみていたつもりが、人物に注目しすぎて見逃していたところがあると発覚。

まず、冒頭のチランジーヴィが研究を成功させるまでのシーン。
成功前の世界線で出てくる彼の奥さんは、足を引き摺っているだけじゃなくて、化粧も大してしておらず、「いつまで(研究で)人生を浪費するのか」と彼を責め「あなたが車で送ってくれていれば事故にあうこともなく、教師になっていた」と話している。
そして彼が装置を完成させ、過去に電話をかけたことで、その日、教師の試験を受けに行く妻を、車で送らせて、事故を回避したことが判った。
そして改変された世界線での彼の妻は、綺麗に化粧もしているし、夫にお茶を持ってきた時に「頑張ってね、あなたは必ず成功するわ」と励ましている。夫婦関係も良好になっている。そして自宅で生徒を教えているらしい。教師としての収入で、夫の研究を支えているってところだろうか。そういや、改編前の世界線だと、どうやって収入得ていたんだろう。成功しない研究で、お金ばかりがかかると思うんだけど、弟子も雇っていたようだし、元々金持ちだったんだろうか。それとも研究で奥さんの方の財産にも頼っていた感じか?
チランジーヴィが、過去の自分に電話をかけて、電話を最初にとったのが奥さんだけど、その時に彼女に信じさせるために奥さんの好きなものをいくつか挙げていて「緑色が好き」って言っているのも判った。その前のシーンで、足ひきずっている奥さんがきているのも緑の服(サリー)。
改変された後に、足を怪我していない奥さんがやってくる時は、改変前と同じ服だけど、松葉杖をついていないだけで、同じ服なのにちょっと着方がかわって別の服みたいな印象。

日本語字幕によって、5つのルールも判った。
・現在から過去にしか電話できない。未来へは無理
・同じ電話番号には1日に1回しかかけられない。同じ番号にかけるなら、一日後か一日前。
(※この1日しばりが良く判らない、別に2日前とかでもいいんだろうけれど??日本語字幕の読み間違いの可能性もあり)
・初回だけは引力の影響で、電話を掛けた人間の身体が浮く。
・雷によって、タイムトラベルの仕組みは疎外される(意訳)
・かけた人間しか覚えていない。周りの人間は(変わる前の世界を)覚えていない。

この1日に同じ電話番号に1回しかかけられないという縛りが、撃たれたチランジーヴィが何度も自分の自宅へ、時間をずらしてかけたりすることが出来ない原因にもなったし、後半でもいきてくる。マダンが過去のジャッキーをけしかけて、それが発覚した後にマークが再度電話でそれを防ごうとするが、「同じ番号には1回しかかけられない。もうマダンがかけた」とマークをあざ笑うシーンがある。

チランジーヴィがクラブで撃たれ、過去の自分に電話をかけるところ。電話口には助手が出て、あなたは誰?と聞いたのに対し、チランジーヴィが時間がないから誰でもいいからと名乗らず、さっさと彼に「クラブへ行くな」と伝言しろと言ったことで、チランジーヴィが電話主のことを酒にうるさい義兄だと思い込んで、それがかえってより一層意地でもクラブに行ってやると煽ってしまったらしい。
その後、撃たれる前の時間のクラブへ電話をかけて、電話に出た人物にチランジーヴィを名乗って、店に居るチランジーヴィに早く店を出るようにと伝言するが、そこで何故チランジーヴィが居座ったか英語字幕では判らなかったが、日本語字幕では、伝言を頼まれた相手が電話主の名前をチランジーヴィではなく別の名前と勘違いして伝えた事で、飲んでいたチランジーヴィが「俺は動かない。会いたければ向こうが来い」みたいなことで聞く耳を持たなかったよう。(ちょっと解釈違うかもしれないが)

マークは当初、ラミヤの家族に、父親は軍人で戦役で亡くなった将校と伝えていたらしい。ここは英語字幕じゃ予想もつかなかった。
そして英語字幕ではさっぱり判らなかった最大の謎。
なぜマークの修理工場にチランジーヴィの電話をしまって居た箱があったのか。
どうやらチランジーヴィの親戚がラミヤの一家らしく(更に補足、ラミヤにとって、チランジーヴィはおじらしい。母方なのか父方なのかは判らないが)、修理のためにマークの工場に車を預けていたらしい。ラミヤが「あの車いつになったら直るの?」みたいな会話を振った後に、マークが古すぎて直せないよみたいな話をして、車の中にあかない箱があることにも触れている。箱は捨てて良いよみたいなことを言っているから、チランジーヴィの事故車を、載せていた箱ごとマークに預けていたらしい。
そしてラミヤの母親が、マークの素性を知って、娘のことを忘れてくれ、あとで預けている車は直さなくていいから返してくれと言っている。
車を修理するために、おそらく箱を工場の棚かなにかに一時保管していたのだろう。それを自棄酒していたマークが夜中に倒して、箱が開いて、電話とご対面となったわけだ。

マークが装置の秘密を知り、過去の父親へ電話を掛ける前のところ。
電話を掛ける前に、壁にかけている母親?の写真を見に行ってそこにかかれた番号にかけている描写があったんだけど、英語字幕では何を示しているか判らなかったが、日本語字幕で判明。父であるアントニーに連絡をとりたいけれど電話番号が判らない、そこで写真館で家族写真?を撮影した日と、写真館の電話番号は判るから、日付を指定して、写真館に電話をかけ、額装屋を装って、アントニー家の自宅の電話を聞き出すというシーンだった。マーク、ぱっとそういう事を思いつくの、頭いいな。
あと修理工仲間のキャラ、日本語字幕でもちょっとキャラ名判らないんだけど、その人、英語字幕ではマークの言葉を繰り返すシーンが多かったからちょっとおつむ弱いキャラとして描かれているのかと思ったが、日本語字幕ではそんなことなく、ただ声が大きいだけだった。
初めてマークが過去のアントニーと電話で会話をするシーン。
アントニーは病院を襲撃してきた相手を蹴散らした直後だからか、電話の相手をエカンバラムだと思い込んで脅している。マークもビビって名乗れず、アントニーに勘違いされたまま初回の通話は終了していた。

あとマダン初登場シーン。
カールティさんのナレーションの意味が分からなかったから、ただの息子の紹介だと思っていたが、このシーンで、マダンは明確に父ジャッキーに恨みを持っている。血のつながらないマークを溺愛していることもそうだろうし、明確に父親を倒して、ドンの座を狙っていると説明がされている。
ということは、このマダンは、ジャッキーがマークを溺愛していると本当に思っていて、彼の本音は知らないことになる。
そしてマークのことを殺そうとまでは思っていないのか、彼の修理工場の土地を売る話をつけて、マークに感謝されている。マダンとしても、元々血のつながりがないマークが、ジャッキーの後を継ぐことはないと思っているのか、おそらく工場の土地を売ったお金で、街を出て遠くへ行きたいと思っているマークが都合が良いと思っているんじゃないかな。この時点では、マークが遠くに行きたがっている事と、マダンが父親の座を狙っていることは、矛盾していないから、マークを殺すことなく平和に彼を追い出せる。
出ていくにも育ての親であるジャッキーの許しを請おうとマークに対し、マダンは「いつまでお伺いを立てる気だ?さっさと登記所へいけよ」とアドバイスしている。
その登記所でまさに今、署名しようとしている時に、土地を売る話を持ち掛けてきた仲介者?のおじさんがやってきて、あの土地をホテル側が買い取ることを拒否したと知らせる。
ホテル側を脅していたのがジャッキーだと判明。
ジャッキーがマークに街を出ていくことを許さない理由として、「お前には、私を看取って欲しい」と言っている。これを聴いたマダンにしてみれば、マークに後を継いでほしいという意味にもとれる?
ジャッキーが真相をかくしてマークを溺愛するふりをするにしても、マダンをこんなにも邪険にするのは、マークを恨むよう、マダンを育てているということでもあるのか?
でも真相を知らないマダンとしては、マークに跡継ぎ宣言させる前に、父親を倒して無理やりその座を奪う計画を立てるよね。結果として、ジャッキーは息子に命を狙われる状況を、自分で作りだしているように思えるけれど?

電話を通じて、自分の母親を救う方法を必死に模索するマークが、なぜ図書館で調べ物をし始めたかは、日本語字幕でようやく理解。
夫を敬愛している母親を説得するのは難しいので、彼がギャングになる前に干渉しようと考えたらしい。その為に、父親の過去を調べるため、図書館で新聞を漁り始めたということか。
図書館にやってきたラミヤがいつの間にか彼を手伝うのも、自分の母がマークに言ったことを承知で、それでも自分自身はマークの出自は気にしないと言い放つのに対し、マークが「俺は気にする」といって、だから父親を調べているという事に対し、彼女も協力すると言い出したってことだった。
図書館で、アントニーの亡霊に襲われそうになるシーン。そこでのマークのTシャツがセサミストリートのエルモだったのは、彼が暴力とは無縁で、アニメとか好きな青年という演出だったようで、後半で老いたエカンバラムが寝坊してやってきたマークに対してかける言葉が「アニメで夜更かしして寝坊か?」などと言っている。アニオタ青年みたいな演出?その割には、修理工場のシーンではそれっぽい内装や小物は出てこなかった。世界線が変わった後の、マフィアのドンの息子であるマークは(性格はかわっていないものの)お金に困っていない生活で、いつもアニメとかにどっぷりつかっていたという設定なのかな。この辺りはさらっと流されていたから、削られたエピソードや設定もあったのかも。

あと英語字幕ではさっぱりわからなかった、アジット・クマールの名前が出てくる食事前のシーン。
マーク達が来る前に食べては駄目と、ジャッキーに止められていて、事情を知らない手下の一人が、「目の前にご馳走とケーキがあるのになんで食べない?」と兄貴分に質問していて、「ボスが食べるまで俺たちは待つし、ボスであるジャッキーはマーク達がくるまで待っている」みたいな説明をしている。
そして質問した手下が「あの人がマーク?」と示した相手は、マークじゃなくて、ジャッキーの(マダン以外の)息子「アルン・パーディヤン」。ジャッキーには二人の妻がいる(いた)らしい。彼は次男?なのか、俳優を目指してオーディションを受けた様子。女装したキャラ、マダンが「おじ(アンクル)」と呼んでいるな。
その女装おじが、アルンにオーディションはどうだったか?と聞いて、彼は自分には合わないから役を譲った(落ちたって事だろうよ)と言っている。
父であるジャッキーが「なんて映画だ?」と聞いて、アルンが「Amaravathi(アマラヴァティ)」と答えているみたい。
(※但しAmaravathiは1993年の映画みたいなので、1995年の世界であるはずの本編では過去の映画になってしまうが……?
さらにジャッキーが「(譲った相手は)なんて名前だ?」と聞いてて、「確か……Aで始まる名前のやつ……」と少し考えて、ようやく思い出してアルンが「アジット・クマール」と答えている。
それを聞いたジャッキーが息子に「お前が忘れたその名前、いずれ世界が覚えるだろう」みたいな嫌味を言っていて、オーディション落ちた(とも思われる)息子を庇う気が全然ないお父さん。ジャッキー、それでいいのか?

マークが一旦過去に電話したことで、歴史が変わった最初の世界線。
寝坊して起きてきたマークが、テーブルいっぱいに置かれた銃にびっくりしているシーン。
エカンバラムが「お前が古い銃は捨てて、最新の銃にしろって言ったんだぞ」と急に態度を変えてきたマークを不審に思っている。以前のマークは、性格や言動が違っていることが判る。過去に干渉して改変された後の世界では、マークの性格が改変された後からずっと今のマークのままで継続するわけじゃないのか。この辺りは改変の仕組みが難しいな。改変された時間よりも後の部分が、全部塗り替えられるわけじゃないのか?

そして銃を選べと言われたマークが、断り切れずに渋々「じゃあ8番のスパナ」とか言う科白も、日本語字幕でようやくわかった。
横に居る部下がマークに手渡した小型のピストル、それにマイクが仕込まれていて、マークの会話を盗聴したという経緯も判ったが、それって銃を携帯していない時は、彼の様子は探れないのでは?と。
ラミヤの家にそっといって、電話装置を持ち帰ろうとするところでも、彼がもしその時に銃を携帯していなかったら、マダンたちは装置の秘密を盗み聞き出来なかったのでは?それともあれは、マイクがなくてもラミヤとマークの会話は、マダン達に聞こえる距離だったのかな。

タイムトラベルフォンの存在をしったマダンが装置を奪って、過去の親に電話をかけた後のシーン。
予定日よりも早くアントニーを始末しろとジャッキーをけしかけるマダン。
過去のジャッキーってメンタル強そうだったのに、この世界線の若いジャッキーは完全に息子に脅されている駄目な親父だ。老ジャッキーは割と落ち着いた雰囲気だったのに、本来のジャッキーって息子みたいなタイプの性格だったの?というか、マダンは若い頃のジャッキーとほぼ同じようなタイプなのか。
初めてマダンが、ジャッキーに電話をするシーンで息子だと名乗った時に、ジャッキーが「〇〇?それとも××?」と色んな女性の名前をあげている。色んな女性に手を出していて、奥さんもそれを知っているようで、「この街の半数があなたの子じゃない」とか言っている。そんなに女にだらしないジャッキーだったのか。
そして初回の電話は、ジャッキーにすぐに切られている。
2回目にマダンがジャッキーにかけるのは、彼が妻に食事を食べさせているところだけれど、そこでどうやって信じないジャッキーに電話を切らせずに言葉であやつったのか、ちょっと理解が追い付いていなかったが、これも日本語字幕でわかった。
ジャッキーが妻を毒殺する日に電話をかけていて、何故それを知っている?俺を見張っているのか?と聞き返してくる彼に対し、マダンは俺はそこに立っている10歳の息子の未来の姿だと説明し、自分が彼だと証明するために、ジャッキーに息子にこう声をかけろとけしかけている。
ジャッキーは息子に「お母さんは何故死んだか言ってみろ」と質問をし、10歳のマダンは目撃した事実を父親の都合の良いように捻じ曲げて答え「誰にも言わないから」と泣き出す。その科白を一字一句そのまま間違えずに一緒に電話越しに繰り返すマダン。そして「お前の息子は1995年では修理工でみじめな姿だ。そんな苦労を息子にさせるのか?」と責め立てている。
そして1995年の世界でマダンと常に一緒に行動している「アンクル」。何故女装しているのか判らなかったけれど、1975年の世界で妻を撃った後のジャッキーが、若い頃の彼を呼びつけている。そこで彼が妻の兄弟だと判明。
だからマダンにとっては本当に「おじ」だった。愛称の意味でのアンクル呼びじゃなくて、血のつながったおじだった。
あと女装の理由だけれど、どうやら日本語字幕から想像するに、亡くなった妹の喪に服している意味で、ずっと女の恰好をしている……らしい?
え、そういう解釈でいいの?
実際に1975年の若い頃の彼は、普通に男性服?で登場している。

さて予定を早めて、アントニーを襲う計画をたてたジャッキー。
アントニーの元へ向かった時に、彼が粛清している手下は、女性に手をだしたせいらしい。女性には絶対手を出さない主義のアントニーは、彼を許さず射殺。
それを少し離れた室内から見ているのが、弁護士セルヴァン。隣の助手らしき男性に、アントニーがなぜ踊っているのかを解説。
彼は死体の前で踊るが、ああやって生きている人間の前で踊る時は、そいつは生きて帰れない、みたいなことを言っている。これ、日常茶飯事だったんだろうな。
その後、ダンス曲挟んでシルクの待つ2階建バスに乗る時点で、ジャッキーは羽根みたいなデザインの眼鏡をしている。当時、こんな洒落た眼鏡売っていたのか?

映画館でアントニーを襲おうとするジャッキー。その時に二人で並んでみている映画、英語字幕で気付いていなかったけれど、もしやANR Sirの映画なんじゃないかな。断定はできないんだけど踊っている俳優さんがナグ様のお父様に似ている気がするんですよね

日本語字幕では「征服者」というタイトルになっていて、その後のマダンとジャッキーの会話から、共演女優はマンジュラさん。
1975年の世界で上映中の映画、なおかつANR氏主演でその条件満たすのは、1974年公開『Dorababu』という映画かなとか思っているんだけど、つべでソングシーンを確認する限り同じ場面が出てこない。
もしかしたら、Sivaji Ganesan氏とManjulaさんの映画かなって気がしてきました。
ちょっと似た別の俳優さんの可能性もあるし、この件は保留。

2024.6.6追記
アントニー達が映画館で見た新作映画のシーン、この曲だ!
(探すの疲れた……)


バスの中でシルクと会うシーンでもう一つ。
彼女は、脅迫されていて、担当の弁護士がアントニーの代理人でもあるセルヴァムなので、アントニーを紹介されたらしい。守って欲しいと懇願するシルクに、アントニーは俺は女性問題にも取り組んでいるから協力すると約束。お礼を言うシルクだが、「となりの彼は何故ずっと不機嫌なの?」とジャッキーを見る。そこで目が合ったジャッキーがヒャッハーとなり、自分の中のもう一人の自分とせめぎ合う。現れた金ぴか衣装のジャッキーは、「お前が憧れたシルクだぞ?アントニーよりも今はシルクをものにするのが先決だろ」といい、ジャッキーは「でも息子に怒られる」と弱気。「子供に何が判る」と金ぴかジャッキー。
シルクに対して、明確に「彼女とヤりたい」と欲望表しているジャッキー。
ずっと黙ったままのジャッキーに、「ねぇおヒゲさん」とシルクが呼び掛けているんだが、アントニーも髭面なんだけど?どっちかというと、メガネさんじゃないのか?

アントニー暗殺が失敗した後も、「アントニーは殺りそこなうし、シルクともヤれなかった」と言っている。
これはシルクさんがいわゆるセクシー女優の類ゆえか?

そういえば、マークが過去に干渉して、老エカンバラムに「タンビー」と呼ばれる世界線の時に、態度が急にかわったマークを不審に思ったエカンバラムが電話を掛けた相手、英語字幕じゃ誰か判らなかったサングラスの人。
日本語字幕で落ち着いてみることでやっと判った。弁護士のセルヴァムさんが、アントニーが救われた世界線ではなんかヤクザみたいな恰好の渋オジに変化している姿だった。あまりの豹変ぷりに全然わからなかったよ!これが一番の衝撃だった。
しかも専用ジェットみたいなところで、武器に囲まれているあたり、ただの金持ち弁護士でなく、違法行為も平気でやっていそう。

終盤、マダンがギャングになれたー!って喜んで、出所する父親を迎えにいくところ。
ジャッキーが「何故マークを始末しなかった?」とマダンに言っていて、それを受けて、マダンが「お前の大切な人を捉えている」と電話をかけて彼をおびき出すシーン。電話では誰が捉えられているか判らないマークは、「大切な人って誰の事だ?母さんか?」と言いながら、マダンの手下にぼこぼこにされている。
そして現れたラミヤは、マークの事を全然知らなかった!

マダンは「ラミヤは最初はお前の恋人で、2回目は俺の恋人で、3回目はお前の事を覚えていない」みたいなことをマークに誇らしげに言い放っている。
何度も改変しているけれど、その全部の記憶が、マダンの中にも残っている。それでもラミヤは当事者じゃないから覚えていないのか。
マークは、ラミヤに対し「君に3回恋をした」みたいなことを言っているな。
彼女は無関係だから解放しろと懇願するマークに「何故あなたは命をかけてまで私を救おうとするの?」と混乱するラミヤ。
「(君が僕を覚えていなくても)愛する人を助けるために命をかけるのは当然だ」とマークが答えている。

その後に乱入してきた老アントニー。
ジャッキーの裏切りを知り、警察に捕まらないようエカンバラムに連れ出されたアントニーは、エカンバラムからコロンビアへ逃げろと言われていた。
ジャッキーが、ひそかにアントニー名義で送金していたから、コロンビアのギャングは力になってくれるはず、ということらしい。
いやいや、コロンビアに逃亡したからって、あんなにファッションも性格も変わるかな。アナコンダはコロンビア製?ぶっ飛び過ぎだ。

そして老アントニーが現れた後に、ラミヤが覚えていないにもかかわらず、マークに駆け寄って抱き着いたのは「3回恋したマークは覚えていないけれど、私の為に命をかけてくれた貴方のことは好き」って言っているみたい。

過去の妻に電話を掛けたアントニー。
その妻に銃を突きつけたチランジーヴィは、お前たちが何度も死を回避しているなら、それを俺にもさせろ……ってことらしい。
そういえば、エカンバラムがコロンビアにアントニーを逃がしたこの世界線の1975年のクラブにて、チランジーヴィが、アントニーとジャッキーの会話に割り込んできて質問を投げかけ、アントニーが1995年の息子と会話したみたいな答えをしているのに対し、チランジーヴィが「俺は電話を持っていない」と発言している。
ん?どういうことだ。
その意味がどういうことか判らないが、そのせいでチランジーヴィが激怒していて、アントニーの妻のところに電話装置を返せっていってきているのかな。
電話返せと要求しているチランジーヴィを、これまた後ろで銃をつきつけているジャッキーは、おれはアントニーの命が欲しいと言っている。
電話に出たアントニーに対して「生きていたかジャッキー」と高笑いをするアントニーはどういう心境なのか。
過去でまだ生きているジャッキーによって、また世界線がかわってしまう?
謎を残したままのエンディング。

そもそもマダンに一旦改変された後に、マークがもう一度過去に電話をかけて、アントニーが電話を受けた辺りのシーン、日本語字幕で見ても意味が分からなかった。
結局のところ、マークの電話を受けたのは、屋敷の2階にいたアントニーなのか?すると、階下でジャッキーが電話をしている相手は誰?違う時間軸のマークなのか?ここ全然わからん。
とにもかくにも、ジャッキーが階下でアントニーを殺すみたいな発言を電話口でしているのを、2階から実はアントニーが聞いていたことで、ジャッキーへの不信感が募ったって解釈で合っているかな。

セルヴァン弁護士が、マークに過去のアントニーのエピソードを話すところでも、日本語字幕ですっきりしたのが、妻を人質にとられて今まで誰にも屈したことがない彼が、膝を地に着いたというところ。
英語字幕でもまぁ雰囲気は判るんだけど、日本語になることで、圧倒的な王者だった彼が、妻の為にはエカンバラムの言う通りにもなる。
で、反撃開始したアントニーを語る時の興奮したセルヴァムさんがなんて言っているのか判らなかったのも、日本語字幕でわかった。
「(反撃するその姿はアントニーではなく)カルッパ神だ!」と言っていた。で、この曲ですよ↓


日本語字幕鑑賞後の補足

冒頭のアニメーションのナレーションというか解説の声、なんか聴いたことあるんだけれど誰だろうって思って、帰りの電車でググったら、カールティさんでした。

日本語字幕がついたことで、過去に干渉されて改変された世界への理解が深まるかなと思ったが、かえって混乱するはめになった。

最初にマークが過去に干渉したことでアントニーはジャッキーを殺し、エカンバラムも生き残った。
その世界線が継続した上での1995年のアントニーは、何故か身を隠していた。その間はエカンバラムがマークの後見人として、アントニーの自宅を守り、手下たちを取りまとめていた。
ジャッキーは死んでいるから報復はないが、この時、アントニーはどこにいたのか?なんで隠れていた?
女性に扮した刺客がマークを襲ってきて、エカンバラムが追い払った後、修理工のマダンが俺がマークを狙っているなどと濡れ衣を着せられていると騒いで現れた。しすて「工場の土地を売るためにマークの署名が居る」といって、マークに懇願しているシーンで、彼に発砲したのはタングラスという人物。通称ゴールドと呼ばれていて、この世界線ではエカンバラムと共にマーク側の人間らしい?
修理工のマダンがそのタングラスを責めているシーンがあるが、これは元々ジャッキーの側近だったタングラスが、アントニー側に寝返ったことに対して裏切り者っていっているという解釈であっている?
このタングラスは、多分、一番最初に、チランジーヴィがクラブにいった時に電話をかけている人で、チランジーヴィが誰に電話をしているんだ?と声をかけている。何かごまかしていて、チランジーヴィが俺の電話を使えば(死んだ)お前の母親とも話せるぞと言っていて、それに対し「研究ばっかで引きこもっておかしくなったのか?」とタングラスは電話の相手に言っている。この時に電話をしている相手は誰?伏線か?それとも全然関係ない?


マダンが装置に気付いて過去に干渉したことで、アントニーを本来の予定よりも早く始末しようと企画したジャッキーの1975年の世界では、最終的にアントニーとジャッキーは一緒にクラブへ出向いている。その時、クラブの入口から並んで入店する彼らの数歩前を、チランジーヴィが歩いている。ほぼ一緒に入店。
その時点で、潜んだ手下たちに指示をしているのは、縦じまシャツだから、多分タングラス。1995年にもジャッキーおよびマダン側の人間であるゴールドと呼ばれているタングラス。
ここで謎なのが、アントニーは彼から見て左の方向に対して驚いたような視線を送っている。
あとチランジーヴィが途中で立ち止まって、持っている鞄を落とす位に驚いているシーンもある。これ何を意味しているのか?
この世界線では、アントニーは自分が襲われる前にジャッキーの裏切りを知っている。
誰に教えられたか判るか?エカンバラムじゃない、1995年の息子だと言っている。
これ、マークがかけた屋敷への電話はやはりジャッキーが受けているってことか。
でもそれを2階の受話器から、アントニーが二人の会話を聞いていたことで、ジャッキーの企みを知ったということ?
これの解釈が難しい。1995年のマークは電話口で「アッパー、アッパー」と呼び掛けているが、これが育ての親のジャッキーであることに対する「アッパー」なのか、本当の父であるアントニーに向けての「アッパー」なのか。
それによって、アントニーの会話の相手が変わってしまう。
そして「1995年の息子からの電話だ」という科白を耳にして、ここでチランジーヴィが声をかけてくる。質問の内容は忘れたが、アントニーが「1995年だ」と答えた事に対して、「俺は電話を持っていない」とチランジーヴィが発言している。この意味は?


この後マークが目覚めると修理工に戻っていて、マダンはギャングの息子として屋敷に居る。
マークは「手下たちを集めて、マダンの元へ行こう」と声をかけるが、振り返ったエカンバラムの姿はボロボロシャツで汚れた姿。
「手下とはどういう意味だ?」といぶかしげなエカンバラム。
これ、どういう状況?
マークもエカンバラムの姿に戸惑っていて、「どういうこと?」とエカンバラムに状況確認すると、8カ月前にお前は金を渡して手下たちを解散させたとか言っているんだけど。
ここでいう手下というのは、アントニー側の手下ということだよね。
ジャッキーが生きている世界線で、アントニー側につく手下は居るのか?
それともエカンバラムの手下という意味か?
どちらにしろ、手下というか協力者はもう居ない。マークの傍にいるのはエカンバラムただ一人ってこと?
この時点でタングラスはマダン側に居る。
タングラスって、結局、常にドンとなるべき人の側についているってことだよね。処世術うまいな。
あとこの世界線だと、弁護士のセルヴァムさんはどういう状態なんだ?
多分イケ散らかしたサングラス姿のセルヴァムさんは居ないよね。

マークが最初に父を救った世界線と、
マダンが干渉したけれど、最終的にマークも電話したことで、ジャッキーもアントニーも生きている世界線とは別物だろうから、
最初の世界線で身を隠していたアントニーが、映画における最終的な世界線と同じ様にコロンビアに隠れていたとは限らない。
そもそも当初の改変された世界線で、なんでアントニーが隠れていたかも、今となっては不明。
それとも実は途中まではちょっと重なっていて、最初の改変された世界線でもアントニーはコロンビアに隠れていたんだけど、
マダンの鑑賞と2回目のマークの鑑賞によって、その世界線が途中からさらにねじれて、後見人だったエカンバラムが8カ月前に手下を失った上で、修理工場にいることになった?????
いやそう考えるとおかしい。
屋敷で「俺はギャングだー」って喜ぶマダンに対し、タングラムが「最初からずっとギャングだよ」って言っているシーンがあるんだから、今までの改変は全部白紙に戻って新しい世界線が作られている。
そしておそらくこの時点でもマークの母は亡くなったままの様子。出てくる気配なし。ジャッキーは警察に捕まっていたから、屋敷を襲いにくる輩は居なかったはずだが。母親が生きていれば、エカンバラムがジャッキーを逃した時に一緒にコロンビアに行ったはず。エカンバラムがマークを育てていた。
それでもチランジーヴィはクラブで撃たれたんだよね?撃たれたのは心臓側じゃないから生きていそうな気もしたんだが。でも生きていて、事故車両が発生していないから、ラミヤとマークの接点も無くなった?

うわぁ、こんがらがる。

更に言うなら、エンドロール直前のあのシーンは、何年何月何日の屋敷?
奥さんが生きている上に、かかってきた旦那の電話に対して普通に対処しているんだから、勿論アントニーも生きているわけだけれど。
ラストで老アントニーが妻に電話をかけた時の、あの妻のいる世界線はどういう状況。
チランジーヴィが居るし、ジャッキーが生きているから年末に行くクラブよりも前の時間。
ジャッキーが、タイムトラベルフォンの存在とチランジーヴィのことを理解しているのかどうかは不明。
つながった電話はいつの時期?

誰か全部の事象をうまく繋がった解説をして欲しい。


シルクとバスで合うシーンの前のダンス曲。
歌詞が「ANTONY DA」なんですが、日本語字幕着いた時に「アントニーだ」になったの、これ洒落ですか?笑うところですかね?それとも訳としては合っている?


2024.6.6日本語字幕3回目の追記

あまりにこの映画気にいってしまって、3回目の鑑賞きめました。
ナレーションがカールティさんだと知って改めて見ると、冒頭のアニメ、やはりカールティさんになんとなく似ている。それ以上に、スニールさんの似顔絵の方が似ているんだけど。

老ジャッキー初登場のシーンで、カールティさんのナレーションで「60代でこうなら、30代は?」といって、そのまま30年前のシーンになるんだけど、そこで銃撃った後に建物から出てきて「ポリス、ポリス」っていうところ、Youtubeのティザーだと後ろにアントニーが居るシーンなんだけど、本編だとジャッキー1人のシーンに差し代わってましたね。

過去に干渉したことで、アントニーが2時間前にクラブにいって、エカンバラムからジャッキーの裏切りを聞かされた後、店員が「何番テーブルに蟹スープを」みたいな科白があって、アントニーが信じられないって顔で振り返る。で、ステージ裏の隠れ部屋みたいなところで、ジャッキーと彼の信望者およびコロンビアのマフィア達が集まっている。
アントニーが殺された日、冒頭の説明ではジャッキーが遠出している時に狙われたって事になっていたが、ジャッキーは遠出するふりして、このクラブで潜んでいたってことか。やっと繋がった。

この後にジャッキーの方が撃たれて、その部屋からガラスぶちやぶってステージまで転がってくるんだけど、そこで「逃げろ、チランジーヴィ」って自分で呟きながら、チランジーヴィ店の出口へ向かって走っているんだね。
でも結局、間に合わずに右の胸を後ろから撃たれている。


あと、クラブの隠れ部屋でジャッキー側についている中に、タングラスもいるから、冒頭のシーンで、チランジーヴィがクラブにやってきて、電話しているタングラスに声をかけるところ、「ジャッキー、エカンバラムが……」ってタングラスが報告しているところも、実はジャッキーとタングラスが繋がっていることの伏線だった。
ちなみにこの時、チランジーヴィに「誰と話している?」と聞かれて、タングラスが「嫁と」って答えて、チランジーヴィが「てっきり母親かと」て返したら、「母親と話せたらいいが、もう亡くなっている」て返したタングラスに「俺の電話なら(母親とも)話せる」っていって、タングラスが「研究ばかりで頭がおかしくなったらしい」って電話主にぼやいているが、この電話主がジャッキーだと思うと、もしかしてここで、ちょっとチランジーヴィの電話の話は聞こえていたのかも?なんて。
あとゴールドって誰の事か2回目まで判らなかったが、タングラスのことだったのか。
(ジャッキーが死んだ世界線において)目が覚めたマークを「タンビー、ハッピーバースデー」って笑ったエカンバラムと並んで立っていたゴールド。
その後、屋敷襲撃があってさらにその後にやってきたマダン(※修理工になっている)が、マークに対して慈悲を乞うところで、マダンを狙って発砲したのもゴールド。そしてマダンが「タングラス、父親の財産横取りして、ゴールドなんて名乗りやがって」って言っている。

謎はいくつか残ったままだが、最終的にはおそらく「細かいことはどうでもいいんだよ」が正解な気もする。

ところで、英語字幕の上映はスペースボックスさん配給なのに、日本語字幕はインド映画同好会さん配給なんですよ。
でもこのマーク・アントニー多分言語的にはどちらもタミル言語版なんですよね。
え、そんな契約できるの?不思議でしょうがない。
数か月のブランクがあるならともかく、それほど上映の間隔あかずに日本語字幕上映が実現するなんて。
不思議だ。

2024.6.19.ようやく最後の一曲の原曲に辿り着いた。

トレーラーにも使われ、アントニーの屋敷でエカンバラムがマークを助ける時にテレビから流れている曲として登場もし、映画のエンドロールでも使われている曲、この曲だけがどうしても探せずいたが、ようやく判明。
映画が詳しければ、テレビに映っている俳優さんの姿で作品や曲はすぐわかるんだろうけれど、こっちは素人なんで。本当に探すのがたいへんだった。マークアントニー、スニールさんのお名前、ソングでなんとか辿り着いた。


さらに追記 2024.6.26

過去干渉の末、ラミヤがマダンを好きな世界線でショック受けたマークのテーマソング的なこれ。
歌っているの、監督のアディクさん自身なんですね、英語のWikiで知りました。
🔻レコーディングや撮影風景のカットも少しあるリリックビデオどうぞ。

1975年のジャッキーが映画館で手下にアントニーを襲わせたけれど失敗して、手下の口封じをした後、一人で去っていくシーンで後ろのスクリーンに映っているのは、「Ninaithathai Mudippavan」という映画のワンシーンのよう。
下記の動画の35秒過ぎあたりがそのシーン。
主役のMGRことM. G. Ramachandran氏は二役の映画みたい。
自動翻訳が使えないので科白が判らないんだけれど、きっとジャッキーの状況に合った(もしくや揶揄した?)科白を言っているカットなんだろうな。