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公式配信「Rajanna」初見感想(ネタバレ有)


はじめに

ナグ様ことナーガルジュナ・アッキネーニ氏の映画で、現時点でYoutubeで公式配信されている映画を、順番に見ているところです。
ワンシーンだけの単体動画ではちらと見てましたが、フルバージョンは初めて見たので、簡単な初見の感想を。

Annapurna Studiosさんの公式配信ですが、英語字幕ないので、つまりは自動翻訳機能使えないわけですが、理解の助けとしてWikipediaの助けも借りました。

主役は子役の子なんですね。
マランマという女の子が主人公。

ざっくりした話の流れ

彼女の母親が冒頭赤ちゃんをかかえて逃げているシーンから。
追手に追いつかれてしまい、後ろから槍で殺されてしまうが、彼女の腕には赤子はいなかった。
彼女はすでに自分の子を川にそっと流しており、それを偶然見つけた老人が村に連れ帰って自分の子供として育てる。
やがて歌の上手い少女に育った主人公は、老人(育ての父)に連れられ、その地区の女性の長であるドラサニの元に連れて行く。そこでドラサニの娘に音楽を教えていたKulkarni(クルカルニ?)と出会い、彼の歌を真似て歌う。ドラサニの娘は音楽の指導を一切拒否しているのに対し、マランマの見事な歌声を聞いたドラサニは激怒し、彼女と老人を鞭打ち、追い返す。
村へ戻った二人のところへ、先程のクルカルニ師匠がやってきて、教えるかわりにラジオをプレゼント。
マランマは日々村の少女たちとラジオを聴きながら歌って過ごす。ある日、村の傍を通りかかったドラサニは、彼女の歌声をききつけ、またまた大激怒。彼女を誘拐しようとするが、育ての父である老人がなんとか連れ出し、列車で村を離れようと画策。しかし村を離れたくない彼女は列車を降りてしまう。そして老人は、自分と彼女が血のつながりがないこと、彼女はラージャンナの娘であることを伝える。二人はドラサニの手下に捕まる。老人は殺され、マランマは火を放った自宅に閉じ込めらえる。しかしクルカルニ師匠が間一髪彼女を助け出す。
村で老人の葬儀を行った後、マランマはラージャンナの墓の土をそっと身に着け、村の皆から寄付を受け、デリーへと一人旅立つ。
途中、人のよさそうな青年に騙され、お金も服も奪われるが、唯一、ラージャンナの土だけは手元に残された。
お金もなく、一人ようやくデリーに辿り着くが力尽きて倒れる。ちょうど道路脇で花を売る夫婦に助けられ、彼らの家で過ごすことに。
翌月1日に首相が庶民の声をきく機会があると知り、やっと咲いた花を手に、マランマは門をくぐるが、多くの民衆が押し寄せ、彼女は持っていた花を失い、面会の機会を逃してしまう。
首相の友人で音楽家が一人歌っていると、その声に合わせて、悲嘆にくれたマランマが歌い出し、彼女の声を聞きつけてやってきた音楽家の導きで、首相と会う機会があるコンクールを教えてもらう。
会える機会が今度こそやってきたと喜びの気持ちを、クルカルニ師匠あてに手紙を出すが、それによってドラサニに生きていることがバレてしまい、激怒したドラサニはクルカルニ師匠を捉えて、一路デリーへ。そして彼女を匿っていた花屋の夫婦を襲い、マランマとクルカルニ師匠を監禁する。
閉じ込められている間、マランマはどこからから謎の声をきく。
クルカルニ師匠は、彼女の父ラージャンナという人がどういう人物だったか、話して聞かせる。
インドが独立を巡って戦ったラージャンナとその仲間たち。
ラージャンナは故郷に帰るが、地主の権力に抑圧された村の実情を知る。そして村の女性に次々とセクハラ行為している現場にやってきて、その中の一人、Lachamma(ラチャンマ?)を助けたことが縁で、村人達にも権力に抗う術を説いていく。
やがて地主相手の抗争から、ラザカールが民衆弾圧に動き出す。ラージャンナはかつて独立運動を共に戦った仲間に連絡を取り、彼らの助けを借りて、敵陣へ乗り込み、相手をすべて制圧するが同時に自分達も命を落とす。
父の話をきき、決意を新たにしたマランマは監禁場所からなんとか脱出してコンテスト会場へ向かうが、客席からは人が次々と退出し、舞台は片付けている途中だった。父の声を心で聞いたマランマは、舞台にまだ残っていたマイクに向かって歌い出し、帰ろうとしていた首相の足をとめ、念願の対面を果たす。
そして地元の状況を説明し、ドラサニを追い出すことに成功。村ではラージャンナの像がたち、マランマはそれに花輪をかかげると、父の幻を見て、笑顔を見せるのだった。

初見感想

Wikipedia事前確認する前に、見始めたので冒頭の赤ちゃん、てっきり育ったらナグ様になるのかなって思ったら、女の子だったので、あれ?って思って調べたら主役は少女で、ナグ様はカメオ出演扱いと知るの図。
しょっぱなから主人公のお母さん殺されるし、育て親の老人も殺されるし、すぐ怒るこのドラサニって女性、何なんだ?と思ったら、かつてラージャンナが地主を成敗した時に、赤ちゃんが居たドラサニは命をとらずに見逃したっていう因縁があるんだね。
で、そのまま大人しくしているような女性ではなくて、旦那がいなくても逃げ延びた地で、支配者として君臨していたっていう。
マランマに対ししつこく妨害してくるのは、当初はラージャンナの娘と知らずに、ただ自分の娘よりも歌が上手く気にいらなかったって感じだった。その時点では鞭打ちの末、追い払っていたから命まで奪うほどではなかったわけだけど。
そして二度目に、偶然馬車で通りかかった時に、村から聞こえてきたマランマの声で、また怒りだして彼女を部下たちに捉えさせようとしたの、この時点ではもうラージャンナの娘って知っていたのかな。せめて英語字幕あれば良かったんだけど。駅で捉えたあと、老人を殺した時点では、もうラージャンナの娘だから生かしておけないって思ったんだろうが。
死んだと思っていたはずの彼女がデリーにいて、首相と会おうとしているのを知って、すぐには殺さずに師匠と共に監禁したのは、少女に対して、自分への反抗が無駄であることを身をもって思い知らせたかったんだろうな。コンテストが終わった頃に、監禁場所に様子みにやってくるところは、もう殺すつもりできていたのかも。
そのお陰で脱出する時間がもらえたわけなんだけど。
それにしても、最後でも彼女は殺されることなく追放扱いだったんだけど、これ、また辿り着いた先で権力振るう暴君になったりしないかなってのが心配。幌馬車に乗せられた時に、側近数人つれているけれど、その人数じゃ生きるのが精一杯かな。そのプライドの高さだと、食べ物に困っても施しを受けるくらいなら死を選びそう。

Wikipedia見て知ったんですが、この映画の曲、RRRでおなじみのキーラヴァーニ先生なんですね。
映画の本編見る前に、最初に↓この曲を知ったんですよね。

てっきり主役だと思っていたけれど、まさかこれが主人公の親の過去シーンの一幕だったとは。
襲われる村人を助けるのはたやすいけれど、あえて手を出さずに、自分達の力で抗えって教えるために、鼓舞する曲。
初見では、怪我させられたおばあちゃんを助けようとしないの、「え?」て思ったんだけど。
権力に対し、最初は見ないふりしようとした村人たちが、おばあちゃんをきっかけに、まず小さな少年が飛び出していって立ち向かっていく辺りがぐっとくる。そして彼に続いて、村人達が一斉に家から飛び出して敵に向かっていく……。

師匠がマランマに父親のことを話し出すところ、しょっぱなからラージャンナの仲間が捕まってピンチ。

ここ、単独で見ると全然わからなかったけれど、本編通してみると、明らかに服装の違う面々。つまり違う民族が英国という同じ敵に対して、ラージャンナを中心に結束しているというシーンなのだと気付いて、暴力をうけながらも、皆が歌っている意味がやっと分かった。
ラージャンナが「シータ・ラーマ・ラージュ」って言っているのだけは判る。
そしてラージャンナがきた途端、死にかけていた四人が力取り戻して、敵をバンバン倒すところ、流石にちょっと笑っちゃった。あんたら、さっきまで死にそうだったじゃないの。
仲間達も格好良いな、5人の戦士、ゴレンジャーだよ。
そう、こういうのが見たかったんだよ。
現代設定のイケ散らかしたナグ様のロマンスものよりも、こういう作品が見たかった。
で、この4人の仲間、独立後はそれぞれ故郷に帰ってとりあえず命の危険がない暮らしをしていただろうに(?)、ラージャンナの呼び出しに応じて参戦したお陰で、死んじゃうのがなぁ……。というか、4人だけじゃなくて、もっとお仲間呼べなかったの?

おまけ

この動画のタグにラージャマウリ監督の名前もあって、何だろうって思ったら、振り付けで参加しているみたい。

映画関連インタビュー動画のせておきます。もう女優の顔だ……


主役の女の子、アニーさんてウィキリンクみたら、現時点でまだ22歳。計算するとこの映画の撮影当時10歳くらい?え、凄い。
で、最近は何に出演しているのかなってみたら、ランガスタラムのクマールとチッティの妹だって。え、ランガスタラムの円盤出たらまた確認したい。主役の女の子、アニーさんてウィキリンクみたら、現時点でまだ22歳。計算するとこの映画の撮影当時10歳くらい?え、凄い。
で、最近は何に出演しているのかなってみたら、ランガスタラムのクマールとチッティの妹だって。え、ランガスタラムの円盤出たらまた確認したい。
ラージャンナのワンシーンとランガスタラムのワンシーンがちらっと出てくるアニーさんのインタビュー動画。
※ランガスタラムのネタバレ少しあるので未見の方はご注意を。

見比べると……確かに子供の頃とほぼ同じ顔で、大人になっている……。今後も楽しみな女優さんですね。

今回、師匠役のナーサルさん。
こういう役が本当によく似合う。保護者とかお師さんの立場。
ナグ様の2024年1月14日公開された最新作『Naa Saami Ranga』の役どころも気になる。