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戦略アドバイザー 三倉さん│ソフトバンク社長室~10社超のCxOや要職

こんにちは。空き家買取専科 子育て広報の三輪です。

今回は、会社の外部から空き家買取専科の事業に戦略アドバイザーとして、かれこれ4年も関わって下さっている三倉さんの紹介をします。三倉さんは、なんとソフトバンクの孫正義社長の元で働いていました。そんな三倉さんの考え方や、空き家買取専科にどのようにジョインするきっかけがあったのかを、詳しく話していきたいと思います。パラレルキャリア(復業)のカルチャーがある空き家買取専科にとっても、三倉さんの働き方は多くの刺激を受けています。

三倉さんとの出会い

三倉さんと空き家買取専科の出会いは、2020年経済産業省 関東経済産業局主催「#複活」がきっかけでした。この、#複活に、三倉さんは復業人材として、空き家買取専科は地域企業として参加したことがきっかけでした。

#複活 とは?

#複活は、多様な生き方・働き方を希望し、地域と関わりを持ちたいという想いを持つ方々と、会社に変革を起こしていきたいと考える地域企業をマッチングし、経営課題解決を目指すプロジェクトです。
関東経済産業局主催の「令和 2 年度関東経済産業局における地域中小企業・小規模事業者の人材確保支援等事業」を パソナJOB HUBが受託し運営しています。
「複業」とは単に本業とは別に副収入を目指す「副業」ではなく、複数の仕事を掛け持ちしながらメイン・サブという序列をあえてつけずに「どれも本業」という考え方を指しており、複活は「複業活動」の略称です。

今でこそ、兼業・副業という働き方はかなり一般化してきていますが、2018年1月、日本政府の働き方改革の流れの中で、「モデル就業規則」が改訂され、副業に関する規定が変更されることとなりました。これにより、2018年は「副業元年」と呼ばれる年となり、これを皮切りに兼業・副業に関する企業やビジネスパーソンの意識は大きく変わりました。
ここから先の社会ではその流れがさらに進み、本業・副業の区別なく、プロジェクトベースで雇用契約ないしは業務委託契約を結び事業を推進するパラレルワーカーやポートフォリオワーカー(複数の職業・収入源を持つ人)がさらに増えていくと考えられます。

10種類以上の名刺を使い分ける三倉さん

三倉さんは空き家買取専科で2021年より戦略アドバイザーとして関わっているだけでなく、なんと!10種類以上の名刺を持っており、それを巧みに使い分けているんです。

三倉さん自身が代表を務めるNAM合同会社と取締役副社長を務めるMirai Resortを筆頭に、スタートアップから上場企業、はたまたNPOに至るまで、10社超にもおよぶ企業・団体で異なる肩書を持っています。その多くで、CxOポジションなど経営幹部としての要職に就いている点も特徴的といえるでしょう。
三倉さんがこのような働き方を選択・実践するに至ったきっかけや経緯はどのようなものがあるのか深堀していきたいと思います。

三倉さんが独立以降携わってきたプロジェクト(一部) ※SU=スタートアップ

13年のソフトバンクグループでのキャリア、そして独立

2005年にソフトバンクに新卒入社した三倉さんのキャリアは、まず地元静岡での家電量販店で個人向けにブロードバンド(インターネット)の販売を行うところからスタートします。

順調に営業職としてのキャリアを積む中で、2010年に開校した孫正義の後継者育成カリキュラムである「ソフトバンクアカデミア」に内部1期生として参加、そこでの活躍を通して2011年にはソフトバンク社長室に異動し、東北震災の復興支援プロジェクトやソフトバンク社内の新規事業創出プログラムである「ソフトバンクイノベンチャー」への参画など様々な重要プロジェクトを担当したそうです。

その後2015年、子会社であるSBヒューマンキャピタルに転籍し、地方創生支援事業を立ち上げ、牽引したのち2018年に退職し、その後独立という選択をすることになったそうです。
ソフトバンクグループを退職後、数カ月の休養を経て、今後の仕事を考えていた矢先、地元静岡で地域の中小企業を支援するプロ人材の公募を中小企業庁がやっていることを知り、静岡の青果仲卸を行う企業での経営支援を行うことになりました。ここから、個人としての独立後最初の仕事がスタートしました。

ソフトバンクでのあたりまえは、通用しない

初めての支援先では、組織開発という役割がメインでしたが、青果仲卸であったため、ソフトバンクとは業種はもちろんのこと、使う言葉も違えばスピード感も違う。会話の中でついカタカナが多くなってしまっていた自分にも気づいたそうです。あたりまえですが、相手によって言葉選びを変えたり、話し方を変えたりするという基本的なことの大切さを再認識し、一緒に汗をかくことで、プロジェクトもうまく行くようになり、5年経った現在でもこの仕事は続いているそうです。

このプロジェクトを通して、異なる業種や規模の企業に対してどうプロ人材として参画していくかを学んだ三倉さんは、その後、人とのつながりを通して多くの企業のプロジェクトに参画、気が付けば10社超もの企業へ参画することとなりました。

空き家買取専科への参画

そんな中、2020年の関東経済産業局主催の#複活にて出会った支援先の一つが弊社です。弊社の考え方に共感し、課題にコミットしてくださることになった三倉さんですが、10社以上の会社にかかわっているとは思えないくらい、スタッフ達とのコミュニケーションが濃いことや、返信の早さには驚くことばかりです。

毎週のオンラインでのミーティングだけでなく、組織開発の研修に一緒に参加するなど外部人材とは思えない関わり方をしてくれています。

異なる業種・業態の会社でどうパフォーマンスを発揮するか、なおかつフルコミットではない中でその価値をどう発揮し高めていくかを意識しながら仕事を進めていく中で、気が付けばこれだけの数のプロジェクトに参画するようになり、いわゆるポートフォリオワーカーという存在になっていったという感じだそうです。

プロフェッショナルとしての心構え

多くの名刺・肩書き、本業・副業の区別なく多くのプロジェクトに参加する三倉さん。体が一つしかない中で、ポートフォリオワーカーとして、プロフェッショナルとして、どのようにバランスを取っているのか気になりますよね。多彩な役職を掛け持ちながら成果を出し続けている背景には、3つの心構えがあるそうです。

3つの心構え

  1. 完全に中の人としてのコミット
    三倉さんは各プロジェクトに「外部の人」ではなく、「中の人」として関わることを大切にしています。Slack のアカウントや名刺、メールアドレスを取得し、組織内部、特に現場とのコミュニケーションに積極的に関わり、距離を縮めることで業務をよりスムーズに進めようとしているとのことです。

  2. 外部CxOならではの役割に徹する
    社外から考える立場で協議し、時には社内メンバーと経営陣の橋渡し役として慎重に提案し、経営方針やプロジェクト推進をサポートしています。この役割においては、常に組織全体の最適化を図り、社内のCxOでは気づきにくい視点から提案を行っているようです。

  3. 自分でないとできないこと以外は一切やらない
    多忙な中で、自分のリソースを有効に活用するため、プロジェクトに関しては必要最低限​​の役割だけを自分で担い、他のメンバーに積極的に任せる役割の明確化と他のメンバーの知見を重視することで、業務の効率化と生産性向上を図っているといいます。

こんなに忙しい三倉さんの時間管理術も気になるところですよね

三倉流時間管理法

三倉さんは、多くのプロジェクトに携わる中での時間管理も徹底しています。多忙なスケジュールの中でも、「時間のバッファ」を確保し、必要に応じて予定の調整や時間の調整を行っています。全てのタスクやミーティングの管理を徹底しているため、プロジェクト間の調整がうまく進んでいるとのことです。また、Slack やプロジェクト管理ツールを活用し、リモートでのタスク管理や進行状況の共有も行っているとのことです。

自分のキャリアに、2つめ・3つめの軸を持て

最後に、三倉さんと同じように様々なプロジェクトに参画するポートフォリオワーカーを目指す方も増えている中で、そうした方がどのようなことを意識すべきか伺うと、
「ソフトバンクの社長室で働いていた際に、孫正義社長から〈T字型ではなくπ(パイ:円周率)の字型の人間になれ〉と言われたことがあります。T字型は縦の軸が1本だから不安定ですが、その軸が2本・3本と増えれば安定するという意味です。私はこの言葉に20代の頃に出会い、以降常にそれを意識しながら働いています」とのことです。

これからポートフォリオワーカーとして挑戦していきたい方にも、ぜひこのように自分なりの武器を複数作ることを意識することが大事ですね。私も、自分のキャリアに置き換えて自分ごと化してきたいなと改めて思いました。

プロフィール

三倉 信人
株式会社Mirai Resort 取締役副社長 / NAM合同会社 代表 / 一般社団法人うさぎとひとの幸せを支える会 専務理事

ソフトバンクグループでセールス、社長室、新規事業開発等を歴任した後、独立。現在はスタートアップ2社・NPO1社を経営しながら、個人投資家・ソロプレナーとして、上場企業からベンチャー、地方企業、官公庁等の組織づくりに幅広く携わる。グロービス経営大学院大学 MBA(経営学修士)。ソフトバンクアカデミア(孫正義氏の後継者発掘・育成機関)1期生。

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