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いわゆる民泊についての忘備録

民泊についての問い合わせが相次いでいるので、民泊運営を真剣に検討してみました。


1.民泊の種類

一般的な民泊と言っても種類がある。

・旅館業の許可が必要なもの
・民泊新法の許可が必要なもの

この違いはこちらのページを参考ください。


2.物件選びからの注意事項

・物件選びで気を付けなければいけないのは、住居地域。
住居専用系の地域では宿泊業は難しい。

・小学校や保育園などの近隣だと制限がある場合があるので注意が必要。

・採光・排煙・非常用経路・非常用設備など、建築基準法や消防法の確認の必要

・管理者不在時の管理業務の制限

・近隣説明

・一人当たりの最低床面積の規制

などなど、物件選びの段階から各方面からの調査が必要になる。
あちこちの省庁にまたがるため、開業準備はなかなか大変そう。
保健所より、消防のほうが手続きが時間もかかるし、専門知識も必要。
正式な図面を作成する必要があるので個人で完遂するのは難しいかも。


3.資金計画

全幅の信頼を置いているMQ会計を用いて計算することを推奨。

まず最初に必要なのは、総原価(VQ)と固定費(F)の算出。
次に利益(G)の見込を決定。
ここまで検討したら総粗利(MQ)と、必要な総売上(PQ)が算出できる。


■ VQ(総原価)

  • 管理料(外注するなら)

  • 予約サイト経費(外注するなら)

  • リネンやアメニティなどの消耗品


■ F(固定費)

  • 水道光熱費

  • 火災保険

  • wi-fi

  • 物件賃料(もしくは物件維持費と修繕費)

  • 給与等


■ P(価格)

一人当たりの一泊の宿泊料の設定をする。
近隣の価格相場を崩壊させないように注意が必要。
価格を下げるより、価値を高めるほうがリピーターにつながる。

■ Q(個数)

すでにPQ(総売上)とP(価格)が出ているので、逆算でQ(個数)が算出できる。このQが現実的かどうかを検討し、PとQの調整をする。

■ 全体として

現実的に実現できそうなバランスで計画が出来ていないと、そもそも経営が成り立たないということがわかる。

注意する点は、借入を借りた場合、G(利益)から借入金の返却をする必要がある。これを参入し忘れると、売り上げは立っているが現金が廻らずに倒産する、いわゆる黒字倒産になってしまうので注意が必要。


4.まとめ

参入障壁が低いことと、円安によるインバウンド需要の高まりで注目を集めている民泊。
だれでも参入できるが故に、失敗する人も少なくないと予測する。
まずは、物件選びが肝と言える。
物件によって初期投資の金額が全く異なってくる。

物件を購入するよりは、物件を借りてOPENすることが望ましい。
(リスクの低減)
管理会社を利用することや、スタッフを雇うことはリスクとなり得るので、まずはご自分で管理されるのをお勧めする。

これはわが山形県鶴岡市という田舎の特性ではあるが、ある程度の安定した顧客を掴むまでは小さくはじめて小さく運営することをお勧めする。

空き家のお医者さんとしては、専門家として、物件調査や資金計画までトータル的にお手伝いすることが出来そう。
民泊を始めたいと思っている山形県鶴岡市、酒田市、庄内地方の方はご相談を頂きたい。

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