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滲煤

綴ろうと期待して
墨の欠片を握ってみたが
掌中から溢れ 零れてしまった

惑う
焦燥が企んで 駆り立てた

彎曲した思考が「鸚鵡だ、所詮、鸚鵡だ」と喚いている

嘴は餌を啄んで飛ぶと 貪り笑っていた
肥やせば飛べず 飢えても飛べない
丁度の塩梅は 飼育しないに限るだろう

天も波にも藻掻いて沈む
黒濁が酩酊を呼び込んで
そうして また 廻り続けた

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