ニューヨーク市における、高校選びシステムについて思うこと(2)
ニューヨーク市における、高校選びシステムついて思うこと(1)の続きです。
息子の高校は、実は小学生5年生になる頃から考えていました。
というのも、幼なじみのお兄ちゃん、お姉ちゃんが続々と高校生になり、その時に「あそこの高校はどうだ」「ここの高校はどうだ」という話がおのずと耳に入ってくるからです。
と同時に、当時息子がはまっていたレゴ関係なども絡めてみて、
ああ、息子は math and science 系の学校が合っているのかな
と漠然と思い、そっち系の学校を探し始めたのです。
やっぱり興味のあることに突き詰めるほうが良いだろうし。
と同時に当時気に入ったウェブサイトやおもちゃが、ボストンにあるMIT(マサチューセッツ工科大学)だったので「MITに行ったら、こんなことできるみたいだから、将来はMITに行くか」なんて軽いノリで決めて、じゃあ、MITに行くにはどこの高校に行ったらいいのかな〜と調べ始めたんです。
ニューヨーク市には、いわゆる「特別」な9つの高校(Specialized High School)と「普通」の高校があります。
「特別」の高校に入るにはテスト(SHSAT)を受けないといけません。
その点数によって8つ内のどこかの高校が決まります。
残り1つの高校はアート系なのでオーディションで決まります。
そのテストを受けるには、もちろんお勉強をしなくてはいけなくて、専用の塾に行かせる人たちが多いです。
が、高い。
となってくると、この辺りは日本と同じかもしれませんが、お金を持っている人は「良い塾」に入れたり「良い家庭教師」をつけることができるから、合格率があがります。
でも、シングルマザーの我が家では、どう勉強させたらいい?
そんなお金は捻出できません。
もちろん問題集もあるから、個人的にやればいいでしょう。
でもねえ、息子は一人コツコツやるタイプじゃないし、いくら高校見学に行っても、喉元過ぎればなんとやら、ですわ。
続きません。
と思ったら、神の手ってあるんですよね。
ハーレムに住んでいる有色人種の一定の収入に満たない子ども達に、無料で勉強を教えてくれる団体(DREAMChasers)があり、縁あってそこに参加することができました。
夏休みも週4日、朝の9時から午後1時まで8週間やってくれていて、本当にありがたかった。
それと同時に息子の通っている中学校でも、放課後にテスト専用クラスを作ってくれて、そこにも参加していました。
2019年のSHSATの試験日は、10月26日か27日の週末に行われました。
息子は27日日曜日の午前を選んだんですけれど……会場に行ってみて初めて知った。午前と午後の2回に分かれているってこと!
そして受験生の数の多さといったら……!
それも、受けた会場はマンハッタンで、マンハッタンに住んでいる生徒のみが受けられたのです。
ということは、ニューヨーク市は5つの区から成り立っているので、他の区でも同じくらいの生徒が受けている……!?!?!?
どれだけの生徒が受けていたんでしょうか。
そしてこれまた後から聞いたんですが、生徒によっては自分の通っている学校で、他の日に受けていた、という話。
なんかそれって不公平!
だって、テストの日って受ける子どもだけでなく、親も異様なテンションになるじゃないですか。だからリラックスして受けられず、いつも通りの力が出せない子だっているわけでして。
とまあ、言い出したら切りが無いんですけれど、そういうこともあるということ。
さて、テストも終わり、続いてはスペシャライズドの高校に入れなかった時のために「普通(一般)」の高校も申請するのですが、これがまた厄介でして。
その話は次回に続きます。
2006年生まれのアメリカ人とのハーフの男の子のいるシングルマザーです。日々限界突破でNY生活中。息子の反抗期が終わって新しいことを息子と考えています。