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なぜ離婚をしようと思ったのか(1)

そういえば、どうして離婚しようと思ったのか、書いていないですね。

そもそも離婚を決めるきっかけって何でしょう?
もちろん人それぞれだとは思うけれど、配偶者への不満が1番大きな原因ですよね。
って、それしかないでしょ!!!

わたしの場合は、別れようと考え始めたのは、実は出産前の2006年まで戻ります。ちなみに息子は2006年の夏に出産。

えっ!?

って思います?
出産前なんですよー。

いや、兆候はありましたよ。
ハーレムにシングルマザーが多い理由の時にも理由をちらりと書きましたが、ブラックコミュニティーって母系コミュニティーだと思うんです。

どういうことかとザクッと端折って言うと、ベビーの父親である男性が戦争に行っていたり、刑務所に入っていたり(確率結構ある。そして時代がすごい飛びましたね)、実家にいたり、まあ簡単に言えば、男手がないコミュニティー。

自分がシングルマザーで育ってたら、彼女や奥さんを手伝えよ! と思うんだけど「ママだって一人で立派に育ててきたんだから、お前だってできるだろ」という思考回路のアホが多い。
矢の先に毒を塗って吹き矢でふっと首の後ろに吹きたい気持ちに何度なったことか。

ロールモデルが周りにいない、というのも本当に困った問題なんだけど、ビッグママズボーイ(マザコンのこと)がデフォな黒人男子です。

そして日本人より家族との絆、大切にしますよね?

息子のお父さん家族も同じくハーレムに住んでいて、でもハーレムって広いので徒歩だと30分ちょいはかかる距離に住んでいて。地下鉄使うとルートが微妙なので歩くかタクシーを使う(使いたがる、お金がないくせに)。

彼とは結婚始める前から同棲して、彼は結婚してからもちょくちょく実家に帰っては泊まってきてました。

まあ、ね、家族を大切にするのは良いことだし、あたしだって一人になりたい時もあったから、その辺りはけっこううまく行っていたと思う。

でもね、大きなお腹になってきたらやっぱり辛いんですよね、買い物とか。
買い物に一緒に行って欲しいわけですよ、荷物を持ってもらいたい。

「明日は○○を買いたいから■時には帰ってきてね」と連絡をしても帰ってこない。
こっちは買いたいものがあるから、じりじりとイライラしてくるわけですよね。電話しても留守電か充電切れで不通。その上留守電にメッセージを残すことすらできない。

待つのも無駄な時間だから、買い物に行ってしまいます。
昼過ぎの約束時間なのに帰って来るのはだいたい夜で、買いたかったものがあるわけです。

なんだ、俺がいなくなって買い物行けてんじゃん。
じゃあ俺、別にいらないよね? 帰ってこなくてもいいよね?
あー、よかった♪

という思考になってしまう彼。

あたしもあたしで甘えればいいのに、ここで踏ん張っちゃうから〜。

でもさ、行くでしょ、買い物。
相手待っていたら気がついたら1日何もできなくて終わった経験、ありません? あたしなんてそんなの何度も繰り返してきましたよ。
だから伝えたけれど、期待しないで、でもどこかで期待して。

待ってイライラ。
買い物手伝ってくれないからイライラ。
どっちにしてもイライラ。妊婦だから仕方が無い。

ストリートにいる顔見知りになっているおっちゃん達は「あれ、旦那はどこだよ〜」なんて笑顔で声かけてきて「実家にいるよ」と言うと「ああ、ママのお手伝いでもしているのかな?」なんて妙に納得した顔をして去って行く。

いやいやいや、ママも良いけれど、妊婦大切にしろよっ!

両手にある買い物袋がずーんと重みが増して、エレベーターのついていないアパート3階まで上りました。

なんだか悲しくなって、ふと目に涙。

おかしいなあ。元カノとの間に子供はいなかったし、誠実そうに見えたのになあ。

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今でも鮮明に覚えているけれど「あ、コイツ使えない」と思った時があって、それは息子が産まれる約一ヶ月前。

2006年の夏はとにかく暑くて暑くて、電気の使いすぎで所々で停電が起きたりしていた。

その年に上の階に住んでいた黒人老夫婦からいらなくなったクーラーをもらって、扇風機だけではしのげなかった夏を、どうにかしのげ始めていた時だった。

ある日、我が家のボロい冷蔵庫が壊れた。
突然。何の前触れもなく。

大家さんに電話をすると「本当に壊れたの〜?」とネチネチ言われ。
新しい冷蔵庫が買いたくないからなんだろうなーとは思ったけれど、3日くらい動かなかったら考えるとか言われて、ホントに勘弁して欲しかった。

冷蔵庫が壊れたよ、と昼過ぎからのんきにバスタブに浸かっている旦那に言ったら、顔を覆って「冷凍庫のお肉が悪くなっちゃう……どうしよう」と、一言。

え? そこ?!
いや、お肉が悪くなるのは困るけれど、そうじゃなくて、この現状を受け入れてどうするかって考えるんじゃないの?
先ずはクーラーボックス買ってくるとか、なんか方法あるんじゃないの?

と今、当時のことを思い出しながら書いているけれど、もしかしたら、あたし、求めすぎている?

でもさ、お肉どうしよう〜〜〜って嘆くのもいいけれど、悪くならないように考えることって大切だよね?

じゃあ、取りあえず肉焼くか、とか、常温でも大丈夫そうなのもは何かとか(だいたい壊れたといっても開けなければ冷気籠もるよね?)、あれ、そういうことを考えるんじゃないの?

この時に、本当に今でも鮮明に覚えているけれど、

何かが起きたとき、この人は冷静に物事が判断できるかな?

と思った。

もしかしたら、パニック起こして、その「先」を考えられない人なんじゃないの? 

このままこの人と一緒にいても、大丈夫?

出産予定日を3週間後くらいに控えている、大きなお腹を抱きながら、ふっと冷静になった出来事。

ここでついた火が、月日を得ながら大きく燃えていくわけです。

余談ですが、その後、彼は上の老夫婦の大きな冷凍庫の一角を借りて気にしていたお肉やなぜか牛乳などを冷凍させてもらいました。冷蔵庫も直ぐきて、暑い中、食材は無駄にはなりませんでした。



2006年生まれのアメリカ人とのハーフの男の子のいるシングルマザーです。日々限界突破でNY生活中。息子の反抗期が終わって新しいことを息子と考えています。