いみふ
己の経験則では到底理解できない、意味不明なことする人っている。
もしかしたら、私も誰かにとってのいみふかもしれないけど、それは一旦棚の上。
スーパーでバイトをしているのだが、土曜の晴れた午前はものすごく混む。
ひっきりなしにお客さんがやってくる。
しかも、土曜日は搬入があるので、品出しの品がとてつもない量やってくる。
スーパーなんてものは、ヒトで成り立っているものなので、とにかくその時のマンパワーに左右される。
単純に、労働力が大きければ、仕事の負担も分散されて、皆楽に仕事できる。
しかし、全ての駅から徒歩15分かかるスーパーということもあってか、マンパワーが乏しい。
「あと2人いてくれたら」が現場の切実な声だ。
ある日の土曜、その日も忙しかった。
私はその日1週間にも及ぶ風邪が治りかけてはいたが、副鼻腔炎のせいで頭が痛かった。
日本語があまり読めない外国人の従業員が、誤って長ひじきの場所にワカメを品出ししたあたりから、心に黒いモヤがかかり始めていた。
すると、そのスーパーで働いている大学生の子が客としてやってきた。
ヘッドフォンをして、カゴを片手にどの納豆を買うか迷っていた。
もちろん、その日シフトには入っていない。
意味がわからなかった。
もし自分なら、違うスーパーに行くだろう。
だって、従業員は皆目をひん剥いて品出ししているのだから。
酔狂にも程がある。
それはまるで、消防士が火事の現場を野次馬しに来るようなもの。
それはまるで、警察官が渋谷でハロウィンを楽しむようなもの。
それはまるで、巫女さんが正月に初詣の列に並ぶようなもの。
巫女って絶対にさん付けだね。
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