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読書ログ:『ハック思考-最短最速で世界が変わる方法論-』

こんばんは。

読了してから公開まで少し間が空いてしまいましたが、

せっかく読んだ本なので「はむの書斎」に追加すべく読書ログを書いていきます。

お役に立てれば幸いです。


「ああ、この須藤さんという方は根本的に優秀で世渡り上手なんだなあ」

この本を読了した後に真っ先に感じた感想です。

著書の中で何度もご自身のことを謙遜されていましたが、あれだけ物を広く柔軟に捉えることができる人は、紛れもなく優秀でしょう。(あたりまえ)

それも、彼が育ってきた幼少期〜青年期、そして社会に出た後の厳しい環境で努力することができたことが、その優秀さに大きく寄与していると考えられます。


社会人になって初めて役員に飲みに連れて行ってもらった飲み会に受けたアドバイスとして、

「ばかになれ。かわいがられるバカを目指せ」

という言葉を書かれていました。

人間一人でできることなど、どんなに優秀だろうとたかが知れている。必ず長短があり、その穴を補い合うのが人間関係であり、社会であることを彼は当初からよく理解していたようです。

そして現在経営されている会社も、意図的に”余白”を設け、様々な人が入る余地を残しているそう。

「隙を見せる」とか「弱い部分をさらけだす」とかいろいろな言い方ができると思いますが、こういった上手な人付き合いのやり方を体験しながら学ばれてきたんだな、と読んでいて感じました。


この性質は、一昔前の僕が持ち合わせていなかったものです。

初めからこうした人付き合いができていた須藤さんに少しジェラシーを覚えました。笑

いわゆる「完璧主義」で「独りよがり」というやつで、とっつきづらい人間だったと我ながら思います…。

今は人を頼ること、人に任せること、人を愛することの大切さが痛いほどわかるので、当時の自分にこの本を読ませてやりたいです…(無理だけど)


読書は、面識のない人から物事の見方を教えてもらえるお得な行為だ。

前々から思っていましたが、読書ってお得ですよねと。

会った事がない、ともすれば既に亡くなっている人とすら、文字を媒介に資して、その人の思想に出会うことができる。

こんな素敵でお得な趣味はないでしょうと。


この本の中でも新約聖書の序文やヴィトゲンシュタイン、キング牧師、アルゼンチンのサッカーチームのキャプテンのセリフまで、様々な人の言葉が借りられていました。

そういった故人や見知らぬ誰かの言葉だけでなく、須藤さんと直接関わりのあった誰かの言葉を、見知らぬ僕が本を通して受け取ることができたのはよかったなあと。

印象に残っているのは、

「ビジネスマンは芸者だよ。座敷(会議)に呼ばれたら、歌でも踊りでもなんでもいいけど、期待に応えて絶対に満足させること。そのために、毎日芸を磨くんだよ。」

「おまえ、嫉妬とかしてるの?それは、余程暇なんだよ。目の前の仕事に集中していたら、他人を気にしている暇なんかないはずだ」

「あのさ、俺に何期待してんの?お前が思ってることをやれよ」

「シェイクされる側?シェイクする側?あなたは今どっちにいますか?」

「エントロピーは増大する」(熱力学第二法則)

「PDCAよりQPMI(*1)を大事にしていきたい」

僕はこんなに強い熱量を持ち続けられる程できたエリートな人間でないので、

「僕とは違うフィールドの人の成功体験だね」くらいにしか思いませんが、それでも何かこう、胸を熱くさせるような、今すぐに何かやらなきゃと思わせられるような、そんなエネルギーを感じました。

だから読書ってお得だね、って話でした。


*1…QPMIとは、質(quality)の高い問題(question)に対して、個人(personal)が崇高なまでの情熱(passion)を傾け、信頼できる仲間たち(member)と共有できる目的(mission)に変え、解決する。そして、諦めずに試行錯誤を続けていけば、革新(innovation)や発明(invention)を起こすことができる。(以後略)ーリバネス代表:丸幸弘さんの言葉

とんちの効いた毎日を送ってみたい

「このはし渡るべからず」と書かれた立て看板のある橋の真ん中を堂々と闊歩するような、

エレベーターの待ち時間に対する不満を鏡一つ置くだけで解消させてしまうような、

観光客を増やしたい自治体に、「顧客を変えて企業のリゾートオフィスにすれば?」と顧客を俯瞰した視点からの切り込みができるような、

そんな日々を、仕事を、してみたい。


人とは違う規則性や仕組みを見つけ、そのシステムの隙間に介入することを「ハック」と呼び、たったこれだけで世界が劇的に変わるとしていますが、、、

「いや、さらっと言ってるけど、難しいわ!!!!」

と突っ込みたくなりました。言い訳ですね、はい。

生の体験からでしか引き出しは増えないことを僕はよく知っていますし、著者の須藤さんも同じことを主張しています。

何か物事を俯瞰してみたり、注視してみたり、関連づけたりする力というのは、おおよそ見ている本人の智によるものであり、一朝一夕には形成されないのです。

だからこそ彼はグロースハッカーとして世界中で活躍しているわけで…。


生の体験・経験をもっともっと増やしていかなくてはいけないですし、ある種、視点も増やさなくてはいけない。

「鳥の目」「虫の目」「魚の目」を持とう

これは”視点”の引き出しの章で述べられているコツ。

まずはこれらの目を意識して物事を見つめていきたいです。


『ハック思考』を読んで自分の毎日の何が変わるだろうか

端から見て「おっ、アイツ変わったな」と思われるようなことはないと思います。

なぜなら、内面が変化しているだけなので、最初のうちはわからないでしょう。おそらく自分でも変化に気づかない。

先日の朝渋でのマコなり社長の発言を聞いてても感じたこと、それは、

「ただ目の前のことをやるだけ。」

これに尽きるなと。

自分に今与えられている役割を果たし、経験を積むことが、結果として「ハック思考」を身に着ける最短のルートなのでしょう。

ただ奇抜な意見や目新しいアイデアを出すだけでは、なんの意味もありません。

徹底的な観察をし、システムの穴を見つけたら、それに見合った適切な方法を考え、勇気(覚悟)を持って実行する。

このプロセスが自然とできるようになりたい…!

数年後の自分が、そんなとんちの効いた毎日を送っていればいいなあと願っています。




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