2021/02/14’ 花束みたいな恋をした人達を見てきた感想
「花束みたいな恋をした」を見てきた。
ネタバレを含む感想を書いていく。
菅田将暉と有村架純のW主演で二人の恋を描く5年間のラブストーリー。ストーリーのあらすじは割愛させていただくが、最終的によくまとまったいい映画だなと思った。共感するところが多く人の心つかみやすいのかなと思う。実際帰り際何人も泣いている人がいた。(私は泣かなかった。)
構成が好き
現在の別れたあとのシーンで付き合っていたシーンをサンドしてる構成となっている。つまり現在→過去→現在の順で映画が進行している。
もちろん過去の部分が映画の大半を占めているが、あの円満的な別れ方?をしたあと幸せにやっているとこを見れたのは非常に私好みだった。
実際に人生の物語はその物語が終わった後も続いていくのであって、別れたあとを見せてくれるのはすごい良かった。
押しボタン式信号
「こういうコミュケーションは頻繁にしたい方です」
こういうグッとくる言葉ってどうしたらうまれてくるんですかね。考えても絶対出てこないと思うんですよ。
あとシチュエーションも、押しボタン式信号ってそういう風に使うものじゃないから!好き!
イヤホン分割使用の特別感
「イヤホンのLRはステレオで違う音が流れているから、分けて使うと全く違う音を共有していることになる。つまりイヤホンを分けてるカップルは音楽を好きではない」
わかる。私も思っていた。せっかく曲を立体的に作っているのにもったいないと思うのだ。それはアーティストに失礼なのではないかと思う。本で言うなら斜め読みをして内容を理解するようなものではないか。
ただ違うのである。この時のイヤホンを分け合い曲を聴くという行為は音楽を聴くのではなく、同じ時間に同じもので同じことをするということ。それはある種の手をつなぐということと同じだと思う。それが特別なのだと思う。
ストーリー内では”イヤホンを分けて使う”ことに注意されてしまう。これによってこの特別な行為はお互いの中でさらに特別な行為になっていったと思う。だから最初のシーンでもここから入ったのではないだろうか
おもしろいなあと思う。
理系には共感できない部分
筆者の私は理系のため大学であんなに遊んでられない。授業も行かず二人で寝てるなんてありえない。なんて羨ましい・・・
そして大学生が登場する物語にありがちな試練の就活
大変であるのは間違いない。間違いないがあれほどまでに追い詰められてはいなかった。
こういった脚本を書く方は理系のかたはやはり少ないのだろうか。ここら辺について共感することができなかった。
理系の恋を描いたものでおすすめがあればぜひご紹介いただきたい
社会ってのはお風呂なの
「こういうコミュケーションは~」と同じぐらい頭に残ってるセリフ
有村架純のお母さんが繰り返し言っていたセリフで、あの短い間に2回言っていたのだからあの食事の席で10回は必ず言っていたと思う。
「入るまではめんどくさいけど、入っちゃえば気持ちいいの」
たぶんこんな意味だったと思うけど、全社会人に聞きたい。
入っても気持ちいいのは続かなくない?
確かに面白いこともあるし、達成感も得られることが多いけど絶対その他の部分が多いじゃん。これは本当に説得のセリフとしてダメだと思う。
すれ違いの理由がすげえわかる
社会人になって疲れて帰ってくることが増えた。体力の低下なのか、社会の攻撃が強すぎるのかわからないけれど、疲れて帰ってくる。
そうすると今までできていた運動やゲームなどの趣味ができなくなっていることが多い。特に頭を使うものはできていない。だからYouTubeやスマホの作業ゲーにいそしんでしまう。
菅田将暉も同じなのだろう。いままで好きだった本や映画が処理できない。有村架純はまだ余裕があるから本を読める。そこからすれ違いが始まる。そのすれ違いの最高地点が「映画とかさなんかしてほしいことある?」だと思う。今まで自分も必要なことだったのに、相手のためにすることになったのは大きな変化だったと思う。
有村架純ゼルダ中に菅田将暉イヤホン
有村架純がゼルダをやってて、菅田将暉が少し気にした後に「大きな音でやっていいよ~」っていうから。これは音だけで楽しむ感じか?と期待したけれどイヤホンをし始めて、何やってるんだよ~ってなった。
言葉選べよ~~~
別れ話のファミレスにて、菅田将暉が「好きじゃなくなってもいいじゃん、一緒にいようよ」(うろ覚え...)ってさ。それはだめでしょう。好きじゃなくなるわけではなくない?ってなる。
お互いに好きで結婚して、色々なことが見えてきて嫌いな部分が出てくる。それはわかるのだけれど、相手の好きな部分が消えるわけではないと思う。特にこの二人の場合は。二人は外見的な部分ではなく趣味という内面的な部分にひかれたのだから消えることはないと思う。
とにかく相手を引き留める場でその言葉を言ってしまったらだめじゃんてすごい思った。
まとめ
今回は映画を見て印象に残った点を羅列してみた。私はハッピーエンドが好きな人種だが、今回のはハッピーエンドというよりグッドエンドて感じだったように思う。
そして全体を通して、わかりやすく心にすんなり入ってくる演出・セリフ・演技が合わさって非常にまとまった作品だったように思う。
ぜひもう一度見てみたい。