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あざらしのたからもの


あざらしのたからもの


むかし、むかし

あるところに

おじいさんとおばあさんが

すんでいました

おばあさんが

かわらでせんたくをしていると

おおきな、おおきな

あざらしがながれてきました

おばあさんは

あざらしを手なずけて

おうちにつれてかえりました

おじいさんは

愛らしくてかわいらしい

あざらしの姿をみて

心をうばわれました

おじいさんとおばあさんは

まんまるくて白い

あざらしにハクという

なまえをつけました

しばらくして

おばあさんが

かわらでせんたくをしていると

またまた

おおきな

あざらしがながれてきたでは

ありませんか

おばあさんは

あざらしを手なずけて

おうちにつれてかえったのです

おじいさんもおばあさんも

ハクもおおよろこびしました

おじいさんは

ハクよりもおとなしい

あざらしにセイというなまえを

つけました

あるとき

おじいさんは

しんみょうなおももちで

となりにある

ものおきごやにはいって

いきました。

おばあさんは

ハクとセイにいいました。

けっして、

のぞいてはならないと

ハクとセイはいいつけをまもりました

ショリッ、ショリッ、、

なにか、おとがきこえてきます

ショリッ、ショリッ、、

しばらくすると

おばあさんも おじいさんのいる

ものおきごやにはいっていったのです

ショリッ、ショリッ、ショリッ、、

ハクとセイは気にしないようにと

おもっていましたが

しだいに

気になって、気になって

しかたがなくなりました

ショリッ、ショリッ、ショリッ、ショリッ

ハクとセイはいいつけをやぶって

おじいさんとおばあさんがいる

ものおきごやに近ずいていったのです

おそる、おそる、、

ショリッ、ショリッ

ショリッ、ショリッ、、



ショリッ、ショリッ、、

とびらのすきまから

ハクとセイは

中をのぞきこんだのです

おじいさんもおばあさんも

そこにはいません

ハクとセイはとびらを

ガラガラとひらきました。

たぬきに、いたちに、しかに、

いのしし、、

ずらりとどうぶうたちがならんで

いるではないですか、、



中にはいるな、

のぞくなと

いったではないか、、

おじいさんとおばあさんが

うしろにたっていたのです。



すると

みるみるうちに

おじいさんとおばあさんは

鬼のすがたにかわっていったのです。

いいつけをちゃんと守れたら

ごほうびをあげようと思ってたのに、、



コイツらを食ってしまえ

鬼の手には包丁がにぎられています。

ハクとセイはあわてふためきました。



やくそくをまもった末路

やくそくをまもらなかった末路

いろいろではありますが、、

おじいさんとおばあさんの

ものおきごやには

ふたつのおきものがふえました。

ハクとセイのものがたりはこれで

おわりとします。

おしまい、おしまい。

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