競争のない世界でドラマは生まれるのか #016
先日、保育園に通う親戚の運動会がありました。
高校卒業以来、運動会とは無縁だったので、久しぶりに運動会を見に行きましたが、衝撃を受けた種目がありました。
「全員リレー」です。
私が高校生の頃にも、クラス全員が参加し、他のクラスと競い合うリレーはありました。
しかし、保育園の「全員リレー」はそのときのリレーとは違うのです。一緒に競い合うはずの「他のクラス」が存在しないのです。
「他人と比べるのはよくない」という方針から順位をつけない運動会を行う学校が増えているそうです。
確かに、その考え方も理解はできます。他人と自分を比較し、他人を尺度にして自分の価値を決めてしまうのはよくありません。
しかしながら、競争のない世界では、「ドラマ」は生まれないと思います。
例えば、甲子園。全国の高校球児たちが厳しい練習に耐え、試合に勝ち続けることで、甲子園という夢の舞台のチケットを手にします。その姿に多くの人が感動し、勇気をもらいます。
競争なき社会で、人間の成長はあるのでしょうか。喜びや感動はあるのでしょうか。
そんなことを考えた運動会でした。