皆さん健康ですか? というか健康って何でしょう?
2回目のnoteです。
まずはせめて三日坊主くらいは目指さないとかなと。
あ、毎日更新していくつもりはないので、誤解のないようお願いします。
今日の内容は、以前セミナーでも話したことがあるんですけど、
話すことと、文章にすることはだいぶ違いますね…
文章にするのは難しい。
皆さん健康ですか?
いきなり医療っぽい話ですね。
まあ、本業は医師なのですが。
でも、ここで書きたいのは、医学の話ではないんです。
ちょっと長くて退屈な内容にはなりますが、今後書きたいテーマに関連することなのでお許しください。
読んでいただけると、ありがたいです。
あなたは健康ですか?
健康だと思うなら、それはなぜですか?
健康って、何ですか?
多くの人は、「今、特に風邪ひいたりしてないな。だからまあ健康かな。」
というように、健康というものを考えていると思います。
病気ではないから健康。
つまり身体が健康である、という状態ですね。
ここで、健康を究極的に失った状態をイメージしてみてください。
いろんな意見はあるかもしれませんが、「死」というものが、多くの人にとって、究極的に健康を失った状態だと思います。
日本の死因について
少し医学的な話になりますが、日本人の死因の上位3つをご存知でしょうか。
医療関係者なら知っているかもしれませんが、
第1位から、ガン、心疾患、老衰の順となっています。
*脳血管疾患は?と思った方もいるかもしれません。脳血管疾患は2018年のデータでは4位になっています。
ここまでは、まあそうだよね。という話だと思いますが、
これを年齢別に見ると、少し話は変わってきます。
年齢別の死因
15歳から39歳までの死因の第1位は…
何だと思いますか?
これは、なんと、
「自殺」です。
ちなみに、第3位までに自殺が入っているのは、さらに広い年齢で、
なんと10歳から54歳までです…
この方々は、何か重大な病気だったのでしょうか?
多くの方はそうではないはずです。
特に病気なわけではないのに、究極的に健康を失ったわけですね。
これはどう考えればいいのでしょうか。
健康の定義
ここでWHOの掲げる健康の定義を説明させてください。
簡単にいうと、
・身体的に
・精神的に
・社会的に
健康であって、初めて本当の意味での健康。
というように定義されています。
単に病気じゃないとか、弱っていないということではないよ、
ということですね。
僕もこの3つがあって初めて、本当の意味での健康だと思っています。
*ちなみにWHOとは日本語では世界保健機関という、国連の機関で、保健や衛生についての世界トップの機関です。新型肺炎に対して、緊急事態宣言を出したので、最近耳にした方もいるかもしれませんね。
健康の話に戻ります。
いや、よくわからないけど…
という声が聞こえてきそうなので、少し具体例を挙げながら
書いていきたいと思います。
3つの健康
身体的健康は一番わかりやすいでしょう。
病気、ケガではない状態ということですね。
精神的健康も何となくわかるのではと思います。
精神疾患はもちろんですが、うつ状態などでもなく、精神的に充実している状態のイメージです。
では、社会的に健康とは、どういうことでしょうか?
細かなことを言うと、多くの分類があるのですが、日本で問題になる可能性が高いものを、ざっくりいうと、
お金と人間関係
これに集約されるのではないかな、と思います。
これは、多くの人にとって身近なものなので、
イメージしやすいのではないでしょうか。
お金にとても困っていたり、人間関係での悩みが深かったりという状況を想像していただくと、健康ではなさそうな感じがしてくると思います。
さらに、実際にその場面をイメージされたなら、気づいた方もいるかと思いますが、このようにお金や人間関係で悩んでいる、社会的に健康ではない状態が続くと、やがて精神的な健康も失われていきます。
会社での人間関係に悩んでいる方も多いと思いますが、会社に行きたくなくなったり、鬱々とした気分になることもありますよね。
さらにさらに、精神的な健康が著しく失われると、やがて身体的な健康も失われていきます。
ストレスで胃潰瘍になった、悩みがあって頭痛がひどい、などというようなことを聞いたことがあるのではないでしょうか。
このように、この3つの健康は、それぞれが関連しあっていて、どれか一つでも失われると、徐々に他の健康も失われていきます。
海外の論文でも、年収とうつ病の発生率は相関するという報告がされています。
他にも、社会的な要素と、心身の健康との関連について多くの報告があります。
自殺という死因について
先ほどの「自殺」についてですが、
おそらく多くの人が、社会的健康を失い、
その後、精神的な健康を、
最後に、身体的な健康を失ったということなのだと思います。
現在、多くの医師は、身体的な健康の増進を
メインの業務としています。
もちろん、精神科の先生もいます。
それ以外の診療科でも、患者さんの心に寄り添う医療をされている先生もたくさんいます。
様々な制度を利用して、金銭的な面での負担を軽減できる方法についてもアドバイスされている先生もいるでしょう。
あくまでメインとしては身体科と呼ばれる、内科や外科、身体の健康を専門領域としている医師が多くを占めているということであり、僕の専門もこのような分野です。
このように考えると、自分の同年代や近い年代の人たちの真の健康について、「医師」としての自分がアプローチできることは、非常に限定的なように思えます。
これが、僕が現在のような医師以外の活動もしている理由の一つになっています。
最後に
この真の健康、3つの健康の考え方ですが、多くの人にとって自分の人生を考える上で、非常に重要な考え方だと感じています。
僕もこの枠組みでいろいろなことを考えることが多いです。
しかし、最近、この考え方だけではうまく説明できないものがあることにも気がつきました。
それについては、またいつか書きたいと思います。
堅苦しい文章をここまで読んでいただき、ありがとうございました。
また近いうちに。