奈良県吉野町から学ぶこと。vol.5
【吉野のストーリーを味わう酒造り】
次にお話を伺ったのが美吉野醸造さん。
吉野の農業・林業を支えるために、吉野の酒造ができることを考え、
吉野の木を使い、吉野の米で酒造りをすることに決めたそうです。
木樽で造るって、ステンレスやホーロー樽よりもずっと難しいらしい。
特に印象に残った話は、
ーー「いい米」で作ったお酒が美味しいのは当たり前。
でも「いい米」って何だろう?
酒屋にとっては美味しい酒が作れる、豊作で値段の安価な米。
でも、農家にとっては高値で売れる米が「いい米」。
農業や林業の第一次産業がないと成り立たない酒造りなので、
私たちは一次産業側に安定収入を担保してもらえるよう、
吉野の木と米を使って酒をつくると決めたんです。ーー
めっちゃ心打たれました。
そして素材のせいにしない(できない)本気の酒造りでできたお酒。
試飲させていただきましたが、とっっっても美味しかったです!
何でこんなに心に響くお話なんだろう・・・と考えてみました。
それは、
ストーリーが他の事柄に重なりやすくて、自分に置き換えて共感しやすかったんだと思います。
さらに取り巻く環境や支援者、原料や歴史まで巻き込むことでストーリーに厚みが増して、ファンが増える。
きっとストーリーに出てくる農家さんや材木屋さんもこのお酒のファンだろう。
少なくともわたしは完全にファンになりました。
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