私の人生を変えなかったウォークマンという存在

　小学校低学年ぐらいの子どもの頃 私はボイスレコーダーが欲しかったんですね テレビ番組が好きだったのでよく音楽番組やバラエティを見るのが好きでした 昭和時代を過ごした方々から聞く音楽番組にラジカセ近づけて直接録音するっていうやつがやりたかったんです 当時それまで Nintendo DSi(任天堂が開発した携帯型ゲーム機)で30秒だけ録音出来てたんですけどさすがに物足りなくて それで両親に使用意図を説明してレコーダーをねだると子どもだったので伝え方がうまくいかずどういうわけか音楽プレイヤーを買い与えられました それがウォークマンでした 私の人生は本来そこから音楽に富んだ生活になるはずが特にそんな事にはならず今に至ります
　
　私が当時買い与えられた機種は NW-E040 というスティック型の音楽プレイヤー それまで 確かに音楽は好きでしたけど そもそも用途が音楽を聞くというよりテレビ番組を録音がしたいという気持ちが強かったので最初は買ってもらっておきながら不服な態度をしていました 使い方を調べてみるとどうやら音楽を聴くにはCDを取り込む為にパソコンが必要なようでそこからさらに私の不満は溜まっていきます 兄のパソコンを使用出来るとはいえ小学校低学年でパソコンを触った事がありませんでしたしアルファベット表記のキーボードを打つ事にも苦労しました そのあたりの悪戦苦闘は省略しますが そのあらゆる苦労を乗り越えて音楽を聴けるようになった私は今思えば音楽に没頭していたように思います
　どこにいくにも音楽を聴いて熱中していました 感情の起伏が乏しい子どもでしたので感動の類を抱いた記憶はありませんが それでも音楽が好き という漠然とした気持ちは持っていたと思います
　
　ここから先 私の人生は音楽漬けの毎日になるはずが特にそんな事にはなりませんでした フェスに行ったりライブに赴いたり レコードを買い集めたり ギターを始め弾き語りをする日もありますが基本的にはそれなりに音楽が好きなだけのありふれた日々です 人によっては人生を180°変えてしまう可能性を持っていたウォークマンという存在にせいぜい10°程度しか変えられていません それでも私の人生において音楽を身近にしてくれた存在ではあります そういった音楽体験は人生に時間をかけて深く染み込んでくるもので 私のような今のところは人生を変えられなかったと嘆いてるような者でも10年後も音楽がそれなりに好きという気持ちを持ち続けていれば それはウォークマンの功績と言えるかもしれません 散文的な文章になってしまいましたが みなさんにとって 音楽が良いものであることを願っています
今回はここまでです