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戦後西ドイツのグラフィックデザイン展@西宮市大谷記念美術館

西宮市大谷記念美術館で開催されている『戦後西ドイツのグラフィックデザイン展 Back to Modern – Graphic Design from West Germany モダニズム再発見』に足を運び、私は様々なデザインを通じた情報伝達や自己表現に触れることで、内面との向き合い方を考える機会を得ることができました。

http://otanimuseum.jp

デュッセルドルフ在住のグラフィックデザイナー、グラフィックデザイン研究者・大学教授であるイェンス・ミュラー氏が設立した「A5コレクション・デュッセルドルフ」を日本で初めて紹介しています。

展示物の中には、自己を確固たるものとして感じさせるデザインから、実験的で興味を引くもの、現在の興味に即したものまで、多様な表現に触れる中で自己の意識の偏りに気づかされました。

特に、写真を切って貼るスクラップブッキングに魅了され、改めて、自己理解と向き合いたいと感じました。

展覧会で視聴したイェンス•ミュラー氏のインタビュー動画では、2つの気付きを得ることができました。

館内撮影可(フラッシュ不可)

自らの作品と『コンペ』する

まず、「自らの作品と『コンペ』すること。一つ作ってそれで終わりではなく、様々なアプローチで作品を生み出し、競い合わせることが重要だ」という言葉には、深く心に響きました。

バウハウスが全てではない

さらに、「バウハウスの功績は大きいく、デザインに興味を抱くきっかけとして自然ではあるが、バウハウス以前から様々なデザイナーが同じような働き方をしていた。彼らも戦後のデザインに多大な影響を与えている」という言葉には、感動を覚えました。

今回の作品展の中で、大きな成果や成功に目を向けるだけでなく、それまでの過程や歴史にも価値があることを再認識しました。

今の困難な現実に立ち向かう際にも、成功だけでなく、過程や影響も重要かつ意義あるものだと理解でき、心が救われた瞬間でした。

日本のモダンデザインの父、今竹七郎

また、日本人デザイナー今竹七郎氏が取り組んだ『オーバンド』や『メンソレータム』のデザインが紹介されており、彼も戦後ドイツデザインの影響を受けていたことに驚きと興奮を覚えました。

『戦後西ドイツのグラフィックデザイン展』は、デザインの持つ魅力と、内面と向き合い、自己表現に深く考えさせられる機会を提供してくれました。


美術館情報

西宮市大谷記念美術館庭園


美術館をぐるっと一周できる美術館庭園もオススメですよ。

館内ロビーから庭を望む大きな窓から眺めるも良しですが、庭園には、岡本太郎の作品を含めた彫刻が展示されています。

しかも触れるから、子供も(大人も笑)楽しめます!

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しばあき
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