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愛でること、シンプルな贅沢さ

今日40年前のチェアが届いた。以前は教会で使われていたそうだ。

どれだけ多くの人に座られたのだろう?肘掛の変色が容易にそれを想像させる。

メンテナンスさせることで消せるのだが敢えて残し、座面のみ修復させてみた。

その時ふと感じた。職人によって一生懸命に作られた我が子のような逸品をまた使い手によって手入れすることがシンプルな贅沢だと。

いい素材を五感で感じながら自分自身のストーリーと過去の人達のストーリーを紐付けさせる味わい深い時間。

全てが効率的ではなく時間によってしか感じられない愛情のようなもの。

自分の愛用品を愛でながらメンテナンスすることは確実にそこに住まう人、空間に幸せをもたらしてくれるということ。明日への活力を与えてくれるきっかけになるということ。

全てはこの時間の流れを感じた時にシンプルな贅沢さを与えてくれるということ。

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