映画「夜明け前のうたー消された沖縄の障害者ー」

先週見てきました。
「夜明け前のうたー消された沖縄の障害者ー」
障碍者等を庭や近くの小屋に隔離監禁していた「私宅監置」を描いたドキュメンタリー。既にみられた方も多いと思います。
日本本土では1950年に廃止されたその法律。しかし、沖縄では1972年の日本復帰まで行われていました。
そのままでは歴史の闇に消えていく人々の記録と記憶をたどっていくという力作です。
考えさせられることは、もちろんとてもたくさんあります。
私は共同体の研究をしているので、最も関心があるのは共同体やその中の家族のこと。
精神病院がなく、医療保険制度も何もない中。家族はどうすればよかったのか?共同体はどう対処すればよかったのか?
ひどい制度があった!
彼らの人権が踏みにじられた!
許してはいけない!
と、第三者の私たちが怒るのは簡単なこと。しかも、「後出しじゃんけん」
それでは、あの時、どうすればよかったのか?
の答えはなかなか出せないと思います。
例えば、映画の中に登場する精神科医。
よく見ると彼の顔には結構深い傷があります。診療中に患者に切り付けられた跡です。彼は、患者の身体拘束に反対したお医者さんだと関係者から聞きました。
こういう映画はやはり、見るべきだと思います。
沖縄の闇にも関心を持つことはとても重要。
でも。
そこで私たちが最も気を付けなければいけないのは、怒らないこと!
でも。当事者でもない者の怒りは「正義」。観念的な独善。選民意識。怒ることで「自分だけが罪をまぬがれる」と思ってしまいます。
そういった歴史や現実を、私たちは背負う事しかできないと思います。
どう背負うのか?
それは、人それぞれで考えるしかない。
私は私の考え方で背負っていきたいと思います。
ぜひ見てください。

「夜明け前のうたー消された沖縄の障害者ー」

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