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ドイツ語Goethe C1試験の受験記(Sprechen番外編)

はじめに

以下の記事で、ややまじめな受験期を書きました。

この記事では、試験対策とは関係無い、Sprechenの番外編の話をしていきたい。

Sprechenの考え方

僕は今の会社で採用業務も担当しています。採用面接では、多くの面接官が"第一印象"に引っ張られます(ハロー効果)。1000件以上面接をこなしたような熟練の面接官であればハロー効果を打ち消せますが、現場の営業マンが面接すると「ハキハキしてたし良かったよ!」みたいな話が良くあります。実際に面接で色々とヒアリングすると、印象は良いけど掘り下げると現職で客観的に見て優れた成果を出していなかった…みたいなことは良くあります。

そこで、僕はGoetheのSprechenでも同様の現象が起きる気がしています。清潔感があって自己紹介をめちゃめちゃ流暢に話せば、実は採点対象じゃないのに自然と点数に影響与えるんじゃないかと考えています。

色んなネットの情報をかき集めた感じ、自己紹介はシンプルに以下のパターンなので対策できます。

学生の場合

まず初っぱなで以下を含めて自己紹介します。

  • Was ist Ihr Name? Woher kommen Sie? Wo studieren Sie?

すると、高い確率で以下のような質問をされます。

  • Was studieren Sie? Spezialisieren Sie sich auf einen bestimmten Bereich?

  • Wie lange lernen Sie schon Deutsch? Warum lernen Sie Deutsch?

  • Welche Beruf möchten Sie in Zukunft ergreifen?

自己紹介はだいたい2,3往復なので、このへんをスムーズに話せたら良いです。Hauptfach(主専攻)とNebenfach(副専攻)的な話もできると安心です。

働いている場合

まず初っぱなで以下を含めて自己紹介します。

  • Was ist Ihr Name? Woher kommen Sie? Welche Beruf haben Sie?

敢えていつからドイツ語を勉強しているかを含めないことで、以下の中から高い確率で質問されます。

  • Welchen Beruf haben Sie?

  • Was haben Sie an der Uni studiert?

  • Warum lernen Sie Deutsch? Wie lernen Sie Deutsch?

と、いうことで、上記の内容をメチャクチャに練習して序盤で印象アップを目指しましたw
僕の場合は大学の研究テーマが「レーザーを用いた最適な金属の加工方法」だったので、めちゃめちゃ準備しました。これを流暢に話せたら、「お、結構難しい話もできるじゃん!」っていう印象になりそうですよね。
※残念ながら、全く触れられませんでしたが笑

俺流Sprechen

基本的に、採用面接は堅苦しいものよりも、リラックスした雰囲気を作って楽しめた場合の方が、印象が良くなって点数も高くなりがちです。
だから、ドイツ語のGoetheの口頭試験も同様の戦略を取っています。
2名の試験官からそれぞれ笑いを1回以上取ることが私のゴールです。
B2の時のSprechenのテーマは「ネットショップの台頭による、ローカル店の淘汰」で、試験官からあなたはネットショップの流行を支持しますか?みたいな質問をされました。
その時に、「私は効率重視な人間なので、ネットショップしか使いません。本日のテストも効率重視であるため、PC受験を選択しました。語学学習も効率を重視しているため、授業はオンラインだけです。対面で人間と話すのは実は今日が初めてです(実話)。正直、ちょっと非効率的ですが、今日は初めて本物のドイツ人話すことができてうれしいです」みたいな話をして、試験官を二人とも笑わせることに成功しました。

そして、本日のC1の試験。最初のテーマは「Früher war alles gut(昔は良かった)」と言う人がいますが、あなたは賛同しますか?反対しますか?例示しながら4分のスピーチをしなさい、という出題でした。

まず、Einführung(導入)で「"Früher war alles gut" ist manchmal von den Leuten gesagt. Und ja, Mein Großvater sagt das immer!!!(「昔は良かった」はたまに人から聞く言葉ですね。そして、うん、僕のおじいちゃんはいつもそう言ってるよ!」と元気よく言ったら、笑いを取るつもりは無かったんですけど、左側のPrüferinが謎に爆笑してました。しかし、右側のやや年上の男性のPrüferは仏顔のままでした。今考えるとその方は60代ぐらいの風貌だったので、年齢が高めの方ををディスったと捉えられたのかもしれません。Entschuldigung…

その他の部分では、割と明るい話はできたものの、男性のPrüferは笑ってくれませんでした。

次に、Teil2のテーマは「家族との祝日。どこで過ごしますか?次の7つの選択肢についてパートナーと議論し、一つに絞り込みなさい」というディスカッションテーマでした。なるべくパートナーと簡単に議論できる切り口を作るために、「drinnen(屋内)」と「draußen(屋外)」の軸を提示し、「雨が降ったら困るからdrinnenにしないか?」と尋ねました。すると、試験の都合上必ずパートナーはどこかで反論をしないといけないため、パートナーの方は自然が好きだからdraußenが良いという反論がありました。

そこで、私は名案を思いついてしまいました。

"Ich habe einen Vorschlag!"(提案があります!)と満面の笑みで話し出し、
"Wir können einen Ort drinnen reservieren, und auch einen Ort draußen reservieren. Und später können wir einen Ort absagen! Wir müssen später das Wetter checken, und wenn es nicht regnet, könnten wir deinen Ort wählen!"
(屋内の場所を一つ、屋外の場所を一つ予約しよう。で、後から片方をキャンセルすればいいじゃん。雨が降らなかったら君の場所にしよう!)
と明るく話し出しました。

そしたら、Prüferinは大爆笑してましたが、残念ながらPrüferは仏顔のまま、採点を続けていました。

ということで、男性の試験官から笑いを取れなかった件については反省しています。

以上、番外編でした。
C2でも笑いを取れるようにがんばります。


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