REVIEWERS HOUSE Vol.2【#テラハじゃないよ】
こんばんは。akira (@akiras21_)です。
Vol.1を公開して以来、各方面でこの「REVIEWERS HOUSE(レビュワーズハウス)」がじわじわと話題になってるようで、一同とっても喜んでおります。
この会は、ひとつテーブルの周り、レビュワー5人がただひたすらマリノスを語る会です。用意したのは、ステキな酒場とステキな戦術ボードだけ。台本は一切ございません。
それじゃ、さっそく続きいきますよ!
レビュワー陣が考える「マルコス・システム」の是非
(スペアリブがテーブルに到着)
お市
パスタより先に肉と野菜が来ましたよ…?締めパスタ…?
ヒロ
あれ、これもしかして(スペアリブの味付けが)違う…?
カモメ
あー、こっちとこっちで味が違うな。ひとり1本的な感じですよね?
あ、これどうぞ。
OJ
あ、どうもどうも。あざっす。
お市
…オフ会らしくてなんかいいっすよね(ボソリ)
(一同爆笑)
※この後しばらく料理の話題なので、ばっさりカットします。
※ちなみに、ボトルの赤ワイン(ミディアムボディ)を注文しました。
ヒロ
(今季のマリノスは)システムなりメンバーなり、開幕から比べていろいろコロコロ変わってますよね。今は結構基礎的かなぁって感じですが。
akira
「マルコス・システム※」は果たしていつまで使えるだろうか問題、僕の中ではちょっと出始めてます。昨日(FC東京戦)は正直機能してないので。
マルコス・システム
マルコス・ジュニオールをトップ下に据えた4-2-1-3を指し、マルコス・ジュニオールの突破力やパス供給能力の高さを活かした方策のこと。ヴィッセル神戸戦(第12節、○4-1)で披露されて以来、現在(第18節終了時)に至るまで基本的な配置となっている。
注:以降、ミッドフィールダーの位置を示す言葉として「トップ下」と「インサイドハーフ」という2つの呼び名が出てきますが、
トップ下:マルコス・システムにおける4-2-1-3の「1」
インサイドハーフ:開幕当初の基本システムだった4-1-2-3の「2」
と置き換えながらご覧ください。
カモメ
マルコスの個の質で(相手を)上回れるのが利点だったけど、昨日は…
お市
そもそもそこ(マルコス)まで運べなかった。マルコスも(ボールを触れていないとプレーする位置を)下がりたがるので、それは正直東京の思う壺でしたね。
OJ
…なんていうんすかね、(自分の中では)マルコス・システムはひとつの通過点っていうか。
お市
あれをオプションにできたら強いっすよね。
akira
あれが軸になってしまうのは恐らくヤバいだろうな、っていうのは導入したときから思ってたんです。いや、いいんですよ。実際あれでポンポン点取れてるし。今はそれでいいんですけど…
OJ
ただ、やっぱりマルコスはウィンガーじゃなかった。
お市
僕、個人的にマルコスの偽9番※が超好きだったんですよね。ただ(現在9番の位置にいるエジガル・ジュニオが好調なので)エジガルはもう下げられないっす。贅沢な悩みですよ。
偽9番
9番(センターフォワード)の位置でストライカーとしての役割もこなしながら、味方選手へのパス供給なども行う選手のこと。代表例はフランチェスコ・トッティ(元ローマ)など。
(参考)http://fc-crocodile.net/archives/549
ヒロ
ボス(ポステコグルー監督)がやりたいのはやっぱ逆三角形なんですかね?
OJ
絶対そうっすよ。あれ(マルコス・システム)は苦肉の策っすよ、ボス的に。
お市
セレッソ戦の後にずーーーっとすっごく長い時間ピーター(・クラモフスキーヘッドコーチ)と話し合ってたんですよね、ベンチで。「どうする?インサイドハーフでめっちゃ殴られたけどどうする?」みたいな。(思い返してみれば)そういうことだったのかなーって。「マルコスをトップ下に下げんべ」と。
天野純とは、一体何者なのか
OJ
難しいっすね。
で、結局天野(純)はどうなの?と。アレ※はびっくりしました、本当に(笑)
注:天野純にスポルティング・ロケレン(ベルギー)から獲得オファーがあった件について、当日未明から話題になっていました。もちろん、この時点で移籍は決定していませんでしたので、そのつもりでご覧ください。
お市
あーーー、ベルギー2部からお声が掛かった彼ですね。それ知って僕も「えっ、マジ!?」みたいな(笑)。まー行くなら今しかないですね。
OJ
マルちゃん(マルティノス。元マリノス、現在は浦和レッズ所属)が昔インタビューで言ってましたよね、「アマジュンはヨーロッパでもやれる」って。
お市
ていうか、選手の評価がメチャクチャ高いんですよね。三好(康児)も「マリノスで上手いと思ったのは純くん」って。確かに分かる気はする。
akira
「コースを作る動き」が彼の特徴のひとつかなと思うんです。自分がズレて、パスコースを作る。(湘南)ベルマーレ戦とかでもよく見た動きで、あれがあるから(ポステコグルー監督に)使われてる感が。
お市
(最終ラインからの)ビルドアップからミドルゾーンを出るまでの総指揮をやらせたら結構すごい優秀な人材で。同じく湘南戦の「なかなかこじ開けられないなぁ」っていうところを、一旦ちょっとオーバーロード※しながら逆サイドに持ってきて…みたいな。
オーバーロード
特定のエリアに人数を多めに配置すること。攻守に渡って活用法が数多く存在する一方でリスクも共存するため、目的によって使い分ける必要がある。
(参考)https://birdseyefc.com/tactics/theory/overload/
すごく俯瞰で(状況を)見れてるタイプの選手なんだなぁ、とは思います。
OJ
そこで難しいのがあれですよね、攻撃力でいうと、マルコスに勝てるのかと。
お市
(天野はマルコスと)トップ下を競わせてはいけないってことですよね。
akira
かといって、(天野に)守備の強度があるかっていう話もあって。
カモメ
昨日(東京戦)の3失点目も、もうちょい頑張ってほしかったですよね…
お市
あれが扇原(貴宏)だったら、って思いがちょっとだけ…いやウソウソ、ちょっとどころかめっちゃあるんですよ(笑)。「あぁー、(天野は)ボランチの選手じゃないよなー」っていう。
akira
そう。そこで見てしまうと、言ってしまえば「そつなくこなせるんだけど物足りない」みたいな。
OJ
「物足りない」って言いたくないんですよね、本当は。すごく頑張ってるし、(それだけに)惜しい。
お市
すごく惜しい。インサイドハーフが彼にとっては本当に天職な気がして。
ってなると、逆三角形(4-1-2-3、シーズン開幕当初のシステム)…インサイドハーフ適性のある人が多いから、逆三角形なのかなぁって気はしますけどねー。
三好康児とマルコス・システム
お市
三好の使いどころが難しくないですか、実は?ウィングではないですよね。
一同
うん。ないですね。
お市
三好をウィングに置くなら、後ろは高野(遼)くんとかを置いて「アウトサイドはキミに任せた」みたいな。
ヒロ
(三好は)カバーできる範囲が短いので、やっぱ「インサイドハーフの片割れとしてどっちかのサイドに」っていうふうに半分の区切りにしないと彼は活きないと思うんです。たぶんマルコスのトップ下の代わりに使っても難しいんじゃないかなっていう気は…
お市
考えすぎて処理落ちしそう(笑)。
マルコス・システムの持続性の難しさは、代役がいないところにあると思うんですよね。
akira
(マルコス・システムの)出たてのメンバーが完成度が高いというか、代えが利かないというか。
お市
ただし、マルコスはウィンガーではなかった…っていうことだけが分かりましたね。
ヒロ
インサイドハーフで起用できるんですかね、マルコスは?
一同
うーーーーーーん……………
お市
それ、質問箱で(同じ質問が)来たんですよねえええ………
akira
僕は最初、中(インサイドハーフ)でもいいんじゃないかなと思ったんですけどね。
カモメ
(シーズン開幕前の)キャンプでちょっとやってる、みたいなのありましたよね。
OJ
でもやっぱなんだかんだボスはすげーと思うんですよ、マルコス・ジュニオールを去年の春の時点で欲しがってたっていうところが。
※以降、外国人選手の話題、Jリーグ各クラブの取り組みなど、
テーブルに到着したグラタンをお供に10分近くトークが脱線しまくったため
ばっさりカットします。
川崎フロンターレとの「ダービーマッチ」
ヒロ
前半戦のハイライトって何かありますか?
この試合は!とか、(内容が)良かった試合や悪かった試合とか…
OJ
うーん…個人的に拍子抜けしたのは(サンフレッチェ)広島戦でしたね。鹿島(アントラーズ)にはわりといい試合して勝って(○3-2)、その後に…あの試合、やる?みたいな。
お市
いやー、鹿島戦はトラウマ克服ゲームでしたね。
akira
鹿島戦もアツかったし、勝てなかったけど川崎(フロンターレ)戦もアツかったですね。
OJ
これまで川崎にはやられることが多かったですけど、今年の川崎戦は「もしかしたら秋のアウェー(第33節)やれるんじゃないか?」って思えましたね。去年の川崎戦も引き分けですけど、内容的にはボコボコにされた一方的な試合でしたから。
カモメ
川崎相手にあんだけボール持てるんだ、ってちょっと思いましたね。
OJ
僕、川崎戦は(関係性として)いいなと思うんですよ。
川崎との関係についてはいろんな意見がありますけど、振り返ってみるとライバル関係になるだけのエピソードがあったり、(将来的にダービーと呼ばれるだけの)土壌は整ってきてると思うんです。
お市
(両クラブの)フロント同士も意識してる感じがありますしね。それに横浜・川崎っていう街同士の対決感。
カモメ
(それぞれの対抗意識みたいなものが)地域性としてありますよね。
お市
そう、そうなんですよ!ダービーを語る上で地域性ってすごく大事じゃないですか。あとは…なんというか、(対立構造を理解した上で、エンターテイメントとしての)プロレスの仕方みたいなところですかね。
OJ
そういうふうに歴史を積み重ねていって、20年後とか自分らが歳をとった頃には(川崎戦が)ダービーっぽくなってればいいんじゃないかな?って。僕はそう思いますよ。
パタン。
(扉が閉まる音)
<Vol.3につづく>