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寂しさとは何か

長い時間一緒だった妻の突然の事故死で一人暮らしとなったことと、同時期に発生したコロナ禍での自粛生活等も重なり、昨今、寂しさというものを強く感じるようになった。

これは、若い頃には全くなかった感覚である。

特に一人暮らしなど、物理的に一人で過ごす時間が多いと寂しさを感じやすくなるように思える。

例えば、以前は、帰宅した時に「お帰りなさい」と言ってくれた人がいたのに、それが全く無くなってしまうことによって、自分の置かれている現実を思い知らされ、心の安定感を失ってしまう。

安心、安定感を与えてくれる人の存在がどれだけ大事なことなのか。

あって欲しい物がない、居て欲しい人がいないなどの理由で、物足りなさや辛さを覚える。

人間は生まれた時から、常に人と関わり、お互いに支え合って生きていく生き物なのであろう。

人と関わりながら生きていくのが当たり前という心理を無意識のうちに持っているため、人との会話やコミュニケーションが少なくなると、どうしても「人恋しい」「寂しい」という感情を抱くことになるのかもしれない。

我々、人間のアイデンティティは、日常のごくごく些細な絆やつながり等によって支えられているのかもしれないということを思い知らされている昨今である。

故人と過ごした時間は、「大切な思い出であり、それは自分の心の支えになり、お守りになり、居場所になるんだ。」と思っている。

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