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だって沖縄なんだから、ちょっと無理して半袖を着る。そんな釣り旅の記録。
沖縄の太陽が恋しかった。
約1年ぶりとなる沖縄。
ようやく帰ってこれた。ふるさとのひとつだ。
沖縄に住んでいた人間としては、1年間も沖縄の太陽を浴びないと禁断症状がででくるもんだ。
この1年間で3回くらいは禁断症状を乗り越えた思う。よく我慢した。自分を褒めてあげたい。
関東の街でみかけた沖縄物産展には必ずと言っていいほど、吸い込まれてはいたけれどね。
今回の沖縄の目的の1つは、釣りをすること。
沖縄にいたころは仕事が終われば毎日のように家からすぐ近くの海へ通い、釣りをしていた。
圧倒的な海の綺麗さと、夕日をぼんやり眺めるだけで心と身体をリセットできる。
釣れる魚種も様々、本島では見ることができないカラフルな魚たち。時々、ウミガメもプカプカしてるときたら、20年程釣りをやってきた僕でも本当に飽きることなく釣りができる場所だと思う。
そういえばこないだ美容室にカットに行き、担当のお姉さんと釣りの話になって、
「何年ぐらい釣りされてるんですか?」
「20年くらいですかねー。」
「え、赤ちゃんの時から?」
「...」
「僕もう30歳越えてますよ。」
「えー、20代前半かと思いましたー!」
ありがとうお姉さん。頑張れる気がする。
さて、今回の沖縄へはモバイルパックを持って行った。いわゆる小さくなって持ち運びしやすい釣竿のこと。これが最近のスタイル。
SHIMANOのフリーゲームという製品である。
“自由な遊び”とでも訳せばいいのだろうか。
浪漫かよ。
さすがは世界のSHIMANOだ。
旅へはもちろん、近くのフィールドへチャリンコでサクッと行きたい時にもとっても便利。
今回は飛行機だったから、一応ハードケースに入れて持っていった。
飛行機でも持ち込み可能なサイズと知って購入した。
けれど、空港の手荷物検査では行きも帰りも長さを測られた。
“はいはい、測ってくださいよー。結果はわかってますから。”
とは言ってはないけれど、それぐらいのドヤ顔で測り終えるのを待っていたと思う。
沖縄ではレンタカーは欠かせない。
釣り旅ともなると車はマストアイテムである。さんぴん茶の次ぐらいにマストだと思う。
空港に着くや否や、レンタカー屋さんへ。
今回の旅の相棒は日産のミラージュだった。
僕が借りたレンタカー屋さんもお客さんでいっぱい。
沖縄はハワイ並みかそれ以上の観光客数らしい。日本も味わえてリゾートもあって、おまけにアメリカ文化も味わえる。そりゃ世界中から人が集まるわけだ。
お店で流れていたビギンやHYの音楽が、えせ観光客である僕の気分をも高めてくれた。
今回はほとんど予定も立てずに気の向くままに。
釣りしたい時に釣りをして、休みたい時に休む。そんなエネルギーチャージの旅にしたかったから。
2日目からは一気に北上して、僕が住んでいた沖縄北部へと車を走らす。
1時間半くらい走れば、緑が増え海の色も変わっていく。いわゆる“山原(やんばる)”といわれるエリア。
ミラージュは寄り道することなく海へと直行した。
迎えてくれたやんばるの海は、冬の海とは思えないほど綺麗でターコイズブルーをしていたもんだから、一気に気分を解放させてくれた。
ここはひょっとしたら天国なのかもしれない。
どうやら天国とやらはミラージュで行けるらしい。いつかの時の為に覚えておこうと思う。
早速、竿を出した。
メインターゲットはイカ。
沖縄はイカが多くてよく釣れる。沖縄に住んでいた時もよくイカを釣っていた。イカの何が良いって、やっぱりおいしいところ。
おかげでイカならYouTube観なくても捌けるようにはなった。
「男は魚捌けないとモテないわよ」
と前に職場のパートさんに言われたことがある。
イカも魚の一部に入れてもいいんでしょうか、、
兎にも角にも、釣りたてのイカ刺しも美味しいし、肝と醤油でささっと炒めると酒の肴にはもってこい!
でも、この日は何故だかイカが全然いなくてアタリも全くなし。(魚も釣れてまへん)
けれど、イカは釣れなくても、沖縄に来て、この碧い海で釣りできるだけで満足。
もちろん釣れるに越した事はないんだけど、たとえ5分でも竿を出すだけで満足しちゃうんだなぁ。
自分に還れる時間。
という感じ。
釣り人でそういう人も結構いるんじゃないかなぁ。
日が昇るに釣れて気温もグングン上がって1月とは思えないくらいの暖かさになってきた。
待ってましたと言わんばかりにシャツを脱いでTシャツになった僕。ほんとはほんのり肌寒いくらいだったけど、せっかく沖縄にきたんだから半袖になりたかった。
この真冬に半袖で過ごせるんだぞ!
やっぱり沖縄は最高だ!
と自分に言い聞かせることで、この旅に意味付けをしたかったんだと思う。
(人間ってやつは面倒くさいぜ)
沖縄の日射しは本当に強い。
サングラスが欠かせない。
釣りでは偏光グラスを使う。水面のギラギラを抑えて、魚を見えやすくしてくれる役割がある。
ちなみに今使っているお気に入りの偏光グラスのブランドの名前は、
BIGFISH
ビッグフィッシュ
これまた浪漫かよ。
フレームに魚のマークなんか入っていて、釣り人ゴコロをくすぐってくるやつだ。
少し釣りに疲れたら、偏光グラスを外してルートビアを飲むのが1番だと思う。
ほんとはビールをゴクゴクと渇いた喉に流し込みたいところだけど、車社会では致し方ない。
ちなみにルートビアはビアとあるがビールではないのでご心配なく。
そして、ルートビアはなんとおかわり自由!
なのにサイズ展開があって料金が違うんだけど、これはどういうことなのか。
関西人のケチ気質としては小さいサイズでおかわりすればええやん!ってなるけど。どないなん?
ま、考えても答えはでーへんので、沖縄七不思議のひとつとして謎のままにしておきましょうかね。
ちなみにルートビアは苦手な人も多いけれど僕は好き。
特にここが好きってのはないけど、、
ないんかい!
釣り旅も終盤にせまってきた。
魚やイカは釣れてなかったけれど、十二分に満喫した。
何度も言うが、このサンサンと降り注ぐ沖縄のティダ。(太陽をティダと言っちゃうくらい沖縄に身を預けている)
“太陽は罪な奴”とサザンの桑田さんが歌ったが、まさしくである。
そして、コバルトブルーの碧い海。
それだけで十分なのに、夕日もセットでついてきた日にゃもうブルーシールのアイスと一緒に溶けてしまうかもしれない。
今回はずっと天気もよくて夕日も美しかった。
水平線へと沈む夕日。
人生いろいろあるけれど、それもこれもすべて夕日が海に連れてって浄化してくれるんだと思う。
そんな感傷に浸っていると、だいたい隣ではおじぃたちの“ゆんたく”がはじまってることが多い。
夕暮れになると、どこからともなく集まってきて、オリオンビール片手にゆんたくしてる。
これもまた沖縄の好きな景色のひとつ。いつか自分もそんな景色の一部になれたらいいなぁとほんとに思う。
さて、釣りも終わり、相棒のミラージュともお別れして、空港へと向かった。
少し早めに着いたので、夕日をバックに飛行機の離発着なんかを眺めながら、帰りたくないなぁ、次はいつ来れるかなぁなんて思っていると、ふと何か忘れてることに気がついた。
、、、
そうだ!沖縄そばを食べていない!
ジェジェジェ!!
なんと沖縄に来て一度も沖縄そばを食べていなかった。
えせ観光客で来てるからには、沖縄そばはさんぴん茶、レンタカーに次ぐマストアイテムなのに。
慌てて空港にあるお店に駆け込み、最後の最後で沖縄そばを食することができた。大きい忘れ物をするところだった。
そこで食べた沖縄そばは、カツオの出汁がうんと効いていた。おかげでしばらくは沖縄の余韻に浸れそうだ。