ビジネスモデルは、新たなグリッド。
個人的なメモ
2021年11月16日
The business model is the new grid.
4回くらい正座して聴いてる。
Erika Hallの忌憚ないコメントの仕方結構好き。
「デザイナーにとって、ビジネスモデルこそが新しいグリッドシステムである。」というコメントの意図、これからのデザインコンサルティングとデザインの内製化、いろいろ先見性とトレンドが整理されていて面白い。
デザインには、CriticismとCreationの二つのダイアログがあり、デザインの内製化においては、このCreationの部分が事業会社内のケーパビリティとして取り込まれてつつある。
最近なんか会社の規模が大きくなるとデザイナーの役割が小さくなる的な記事があったけど、その背景には、事業会社内でCreation部分におけるデザインが内製化されると、それは製造工程におけるプロセスが経済合理性を求めて最適化を求め続けるからという当然の流れからとして捉えることができる。
ユーザーのニーズのみを追い求めてビジネスのニーズの理解を積極的にできない場合、デザイナーが経営レベルのテーブルでまともな議論をできるはずもなく、そこにはCreationとは別の、Criticismとしてのデザインが当然求めらている。
既存のビジネスモデル(グリッドシステム)の中で、「ユーザーのために」という名目の元どのように試行錯誤したところで、それは既存モデルのデコレーション、または、最適化だけでしかなく、真に「ユーザーのために」もとい「社会のために」デザインを活用するのであれば、このグリッドシステムそのものを再定義する必要がある。
そして、再定義をするためには、「なぜ」について問いを立てる必要があり、このような本質的で広域な問いは、Creationを最適化した領域のデザインではなく、外部要因的に経営者レベルにCriticismをぶつけることができる存在のデザインが必要となる。これは今後のデザインコンサルティングのあり方であり、デザイン経営やビジョンドリブンの領域にこぞって気鋭のデザインファームがシフトする正体かなあ。