#062_事業立上げ期の考え方について
会社は段階において様々なシチュエーションがあります。
また会社のなかの事業で考えると、さらに状況は変わってきます。
僕の場合でいうと新卒で入社した会社は上場会社でした。振り返ると、ルールやシステムなどいろいろなものが整っていた会社だと思います。
2社目の会社は上場こそしていませんでしたが、売上も100億規模で業界トップの会社でした。やっぱり会社としてルールやシステムはある程度整っていたと思います。
一方で僕が担当していたタイ法人はまさにこれからという事業でした。
ルールもシステムも何もなく1つずつ作り上げていく必要がありました。
このように会社や事業の成長段階において状況は全く変わってきます。
そして僕がおもしろみを感じるのは「何もないところから作りあげる作業」です。
今日はそのような成長途中の段階にあるステージについて自分なりの考えを整理したいと思います。
人的資源が限られているなかでは「攻め」と「守り」のポイントを見極めることが大切だと思っています。
01. とにもかくにも「攻め」
初期段階においては売上をいかに立てるかがカギになります。
特に海外では、何がどういうやり方で成功するか、答えがありません。
自分で考えて、圧倒的な行動量でトライアンドエラーを繰り返していくしかないと思っています。
当然失敗も多いですが、この段階は心が折れている場合ではありません。
手数で勝負することが大切です。
ただし、この時に考えておかないといけないことは2つ。
・結果の分析は丁寧にすること
・自前でやれないか考えること
手数は出しますが、打率が向上しないとどこかで限界が来てしまいます。
最初は三振でもいいのですが、なぜ三振したかを冷静に考えて、バットの持ち方や振り方を調整しながら、当たる方法を見つけていきます。
この作業をどれだけ早く丁寧にできるかが大切になってきます。
また初期段階では「お金」がありません。
取組みを全て外注していたらあっという間に資金が尽きてしまいます。
自前でできることがないか、という視点は常に持っておくことが大切です。
02. 守るべきは「キャッシュ」
攻めと守りのバランスとして100%攻めでいいかというと、もちろんそういうわけではありません。
絶対に意識しておかないといけないのは「キャッシュ」。
つまり資金繰りです。
お金が尽きた瞬間に自分たちの挑戦は終わってしまいます。
まずは雑でもいいので、半年~1年の資金繰りのイメージは持っておきましょう。
特に「給料、家賃、税金、取引先への支払い」など確実に発生して、大きい金額は把握しておくべきです。
その上で「売上見込み、入金タイミング」を確認しておきます。
そうすれば今のお金であとどのくらい持つのか、予測が立ってきます。
ここで将来の資金が足りれば問題ないですが、ここで1年後に資金が足りなくなるとなれば大問題です。
どうやって足りない部分を補うのか、必死で考えないといけません。
攻めに意識を集中しながらも資金繰りのことは常に頭に置いておくことが大切です。
03. 最初から完璧を求めない
売上の施策にしても、資金繰り管理にしても最初から100%完璧なものを作る必要はないと思います。
事業の初期段階で唯一最大の資源は「時間」です。
大きい会社が時間をかけて稟議や承認を通している間に、一気に進めてしまえることが小さい会社の強みです。
それなのに、1つ1つに100%の完璧を求めて貴重な「時間」を失ってはせっかくの強みを失ってしまうことになります。
ただ、忘れてはいけないのは、自分たちの「商品やサービスの差別化ポイントには100%こだわる」ということです。
時間をかけるポイントを見極め、そこに全力をかけるということが大切になります。
04. まとめ
いかがでしたでしょうか。
事業の立上げはあらゆる資源が乏しくて、ジャングルに1人取り残されたような気分になります。
そこで生き残るためには自分から動いて、武器を作り、住居を作って、仲間を増やして・・・と少しずつ拡大していくしかありません。
こういう立上げって大変ですが、むちゃくちゃ楽しくて、僕は完全にそういう工程に楽しさを感じるタイプです。
いざ書き始めると、止まらなくなりそうなので、今日はこのあたりで終わりにしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。