
炎上は義憤からはじまるのか
最近はテレビだったり、ネットニュースだったり、ツイッターを本格的に見なくなってから、炎上系のニュースをなかなか見ることがなくなりました。
基本的にはそういった炎上系のニュースは見る必要がないなと感じているので、友達がLINEとかでわざわざ共有してくれたりとかするとまあ多少は目を通したりすることはあるのですが、基本的には自分から探しに行くことはやめている状態です。
そもそもなぜインターネット上で誹謗中傷や炎上が発生するのかという仕組みについては総務省のサイトに詳しく書かれていたので、面白く読むことができます。
https://www.soumu.go.jp/main_content/000745067.pdf
個人的に一番面白いなと感じたのが、炎上参加者の属性と動機について書かれたページです。
炎上参加者の属性:「特別な人」ではない
➢ 炎上参加者は世帯年収が高く、主任・係長クラス以上の割合が多くなる。
➢ 弁護士懲戒請求事件では懲戒請求を行ったのはほとんどが高齢者だった。
➢ スマイリーキクチ氏が長年にわたり誹謗中傷された事件では、多様な属性の人が「正しいと思って」書き込んでいた。
炎上に書き込む動機
➢ 書き込む動機は「正義感」(どの炎上でも60~70%程度)。社会的正義ではなく、各々が持っている価値観での正義感で人を裁いている(私刑)。
➢ 多くの人は「誹謗中傷を書いている」と気付いていない。
実態と社会的対処」より
つまりこのネットでの炎上による誹謗中傷というのは、一言でいうと、
「義憤」
なのです。つまり悪意がない。
悪意があってやっているわけではないので、嫌いな人に対して中傷するだけでなくて、好きな人に対しても、
「あなたのためを思って言ってあげてる」
という正義の感情で、強く批判したりするのが結果として誹謗中傷のレベルまで進んでしまうというのが、興味深いなと感じます。
以前フジテレビで、山口沙也加主演の絶対正義というテレビドラマがありました。
こちらは法律のみを唯一の価値基準にしている主人公が、その自身の過剰すぎる正義感によって、周囲の人間が翻弄され、人生を狂わされていくホラーサスペンスドラマでした。このドラマの主人公の決めセリフが、
「私、間違ったこといってる?」
でした。狂気じみた正義感が暴走していってしまうのが恐ろしいと感じたドラマで面白かったので、ぜひ興味がある方は観てみて下さい。
つまり何が言いたいかと言いますと、義憤の感情を押すスイッチに気を付けようということ。自分も気を付けなければいけないと思いますし、そういったスイッチが発動しそうなネットニュースや話題などは、無駄に拡散しない、見ない、ということをこれから意識していきます。