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悪人

またまた暗い映画を観た。

「凶悪」という映画である。

ジャーナリストの主人公が刑務所に服役中の死刑囚と凶悪犯罪を捜査し、まだ捕まっていない犯人を追い詰めていく物語だ。

これだけだとハンニバルのようなあらすじだが、内容としては、善の側であるはずの主人公にも結構な違和感を感じた。

捜査にかまけてばかりで家庭を顧みず、自分の嫁が介護で精神的に追い詰められていくことにまるで無頓着だからだ。

事件の犯人たちはかなりの悪人として描かれているのだが、観終わった後は主人公に対してイライラする感想の方が強く残った。

最後の方に犯人が主人公の捜査の動機をずばり言い当てるのだが、それでも主人公が後に引けなくなってしまっている状況がよく伝わってきた。

自分の目には主人公、犯人達ともにサイコパスに映った、なんとも「凶悪」な映画である。



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