どんな環境でもイキイキと働くために大切なこと
どんな環境でもイキイキと??
尊敬できるメンバーに恵まれている、チャレンジできる仕事が多い、裁量を与えてもらって自由に行動できる、
こうした環境の中で、自分がイキイキと働くことは出来るでしょう。
ただ、こうした職場がはたしてどのくらい存在しているのでしょう?
そしてどれだけの方がこうした環境の職場で働けているでしょう?
私は最も長いキャリアを大企業で過ごしました。(16年間)
ただ、入社前から、大変大きな不祥事、震災、事故などの創業史上前例のない経営危機の連続で、右肩下がりになっていく一方でした。
では大変だったかというと、私自身、この16年間をずっとイキイキと働いてきました。時には尊敬できないメンバーに囲まれていたときもありましたが、そのときもイキイキ働いていました。
そこで感じた大切なことは、「仕事が楽しい」ではなく「仕事を楽しむ」ということです。
「楽しい」は、外部からその要素を与えられることが多いです。
一方で、「楽しむ」は、自らがそれを楽しいに変換させることが重要です。
今回のテーマは、「楽しむ力をいかに身につけるか」、この力があるとどんな環境でもイキイキ働くことが出来ます。
それでは、どうすればいいのか?
働き方改革の文脈で考えてみたいと思います。
働き方改革で大切なことは何か?
「働き方改革」は今や当たり前に目にする言葉ですが、そもそも働き方改革とは何なんでしょう?なぜ働き方改革をするのでしょう?
リモートワーク?
ITツール?
オフィス?
副業?
生産性の向上?
色々なことが思い浮かぶと思いますが、これらは手段であって目的でない。では、働き方改革とは一体何なのか?、この問いに対して私は生き方改革ととらえています。
自分はどうありたいか?何を成し遂げたいか?もっと言えばどんな人生にしたいか?
それを決めるということです。
「働く」という時間は1日の、そして人生の多くの時間を使うもの。
だからこそ働き方改革とともに、本当にどういう時間を過ごしたいのか、これに向き合って自分にとってのいい時間・価値を見いだすことだと思っています。
私たちは問題解決にフォーカスがいきがちですが、ありたい世界は何なの
か、その世界を作るためにどうすればいいのか、それを自ら考え実行していくことだと思います。そしてそれは決して誰かが作ってくれるものではありません。
コロナによって問われるこれからの働き方
コロナによって強制的なリモートワークになった会社も多く、緊急事態宣言が解除された今、オフィス出社に戻り始めている中、今こそ「働く」に関して自分はどうありたいのかを問い直すチャンスだと思います。
何で通勤ラッシュに乗らないといけないのか?
何で9時に出社しないといけないのか?
何でオフィスに出社する必要があるのか?
〇〇〇じゃないと仕事できないから、という理由が出てくるかもしれません。でもそれって本当にそうだっけ?
この「本当にそうだっけ?」といえる人がどれだけ増えるかが、これからの働き方改革の重要な要素になっていくと思います。
当たり前に作っている書類、当たり前にしている捺印、当たり前にしている作業、
「それって本当にそうだっけ?本当に当たり前だっけ?」
勝手に神話にしていないでしょうか?
オフィスにはいくものであると、フレックスタイム勤務が導入しても始業時間にいるのが望ましいと、まるで「神様の言うとおり」って勝手に決めつけてませんか?
今こそ様々な神話に向き合い、当たり前だと思っていたことを問いただし、壊していく絶好の機会だと思います。
働くってなんだっけ?
会社ってなんだっけ?
生産性ってなんだっけ?今まであたり前だと思っていたことを問いただし、神話を壊していきたいと思います。
私達に求められる大切なこと
今まで過去の教育は「Human Knowing」を大切にしてきましたが、今の時代はスマホで何でも調べられることができます。
次に「Human Doing」が大切にされましたが、でもどんなにいいやり方も前提が壊れればその意味を失います。
いまの時代に大切なのは「Human Being」。
自分らしくあること、ありのままであること。
ITの進化で「やらなきゃいけないこと」は全てITがやってくれる時代になります。
その時に人の存在価値ってなんでしょう?
今自分がやらなきゃいけないことを必死にやっているとして、それが無くなったら自分には一体何が残るだろう?
大切なことは「やらなきゃいけないこと」ではなく「やりたいこと」。
これをしっかりと自分の中に持ち続けているかどうか。
自分のやりたいことをITが支援してくれる。そう思うとワクワクしませんか!?
行動する人とそうでない人の違い
今までいろんな理由でやれないことって多いと思います。
夢や希望をいっぱい持っているのに、そこに向かってアクセル踏みたいのに、なぜか同時にブレーキ踏んでしまうことはありませんか?
なぜなんでしょう?
望むことがあるのにどうして手に入れられないのか?
どうしてそこに対してアクセルを踏めないのか?
なぜなら一緒にブレーキ踏んでいるから。
でもこれは仕方の無いことだと思います。
新しいことは怖いので、生存本能で恐怖感を得る。だから自分の行動を変えない、これは人間として正しく持っているパターンだと思います。
だから私達はブレーキを踏み慣れているんです。
できない理由を考えることに慣れているんです。
できない理由って、考えたら1でも10でも1万でも1億でも出てきますよね?
でも、考えてほしいんです。
できる理由だって、考えれば1でも10でも1万でも1億でも出てくる。
できない理由とできる理由、どちらを考えるかは自分で決められる。
どちらでありたいかは自分で決めることができる。
日常の「働く」で意識を向ける先
日常働いている中でどんなことを意識しているでしょうか。
「意識する方向を意識する」、これをメタ認知と言い、自分を客観的に見るスキルになりますが、これができるかできないかで大きな差が出ます。
日常の業務でいつもどんなことに意識しているでしょう?
部長の機嫌?
書類の期限?
全部外のことに対して意識してませんか?
そうすると周りばかりを気にして自分のエネルギーがどんどん発散して疲れていってしまいます。
ぜひ自分に意識を向けることが大切だと思います。
自分はどう感じているのか、何をしたいのか、どうありたいのか。
これをやっていくとエネルギーが自分に戻ってきて自分の中でエネルギーが循環して元気になってきます。
「誰かが」「環境が」「システムが」「顧客が」と言っても何も変わりません。いつだって、この瞬間から変える事ができるのは自分の意識と行動。
私自身、18歳で会社に入社し窓口対応を担当していた頃、不祥事直後で厳しい状況の中、周りの先輩の意気は下がっている、システムは古い、今どき四連複写の紙をたくさん書く等、文句はいくらでも言える環境が整っていたと思います。
でも文句を言ったって明日から何かが変わるだろうか?そんなことよりも、目の前のお客さまに対して、自分は最高の応対ができると言えるだろうか?
そう考えると、自分に出来ることはもっとあるということに気づきました。
そこから、自分ができることを精一杯する、そしてどうせならそれを楽しい方法に変えてしまうという意識を持ってから、毎日がゲームのように楽しくなりました。
もっと楽な方法はないか?もっと早くできる方法はないか?もっと相手が喜ぶことはないか?
実験してはその結果を踏まえてまたもっと〇〇できないかを繰り返して、「楽しむ力」のトレーニングをしていたのだと振り返って感じます。
自分のプロは自分
つらつらと書きましたが、はっきり言えることは、「私たち一人ひとりは、自分がどうやったらベストコンディションか分かっている」ということ。
つまり、自分のプロは自分であることです。
どんなときに調子がいいのか、それを時間に当てはめるとどうなるか、お腹が空いているときがいいか、食べた後がいいか。
自分がどんなときにパフォーマンスが上がるかは誰よりも自分が分かっています。
だからこそ、自分のパフォーマンスが上がるように選択肢を広げ、フレックスタイム勤務にせよ少し時間の幅が広がるだけで、エンゲージメントを高めることができます。
「選べる」、たったこれだけのことで嬉しいと感じますし、「自分で決める」ということがパワフルな効果を生み出します。
自分で決めたことに対するものへのコミットメントは上がります。
そしてそれを達成したときに自己肯定感が上がっていきます。
自分で決められると気持ちが楽になる。楽になるとそこにスペースができる。このスペースを感じられるかが大切で、このスペースが新しいアイディアを生み出す余白になってくれます。
日々の生産性を高めるためのちょっとした取組み
生産性を上げる一番分かりやすい方法として、朝一つ、今日絶対にやることを一つ決めます。絶対にやることは一つだけです。
そしてその日の仕事をやめるまでに、自分で決めたその一つだけは他の仕事が終わってなくても、絶対に成し遂げること。
自分で決めた一つのことをしっかり終えて、1日を終える。これで一気に生産性が上がっていきます。
自分の肯定感を上げると生産性向上に確実に影響します。なぜならば私達が今向き合っている不確実性の世界においては、生産性に与える影響はメンタル面が大きいからになります。
これを広げていって、自分は今年こういうことをするんだな、こういうことをしたいんだなというのを考え、これに対して自分自身が合意するとそこにまたコミットメントが生まれ、1年のパフォーマンスが高まっていきます。ことが大事。
自分で決める、これが結果として「仕事を楽しむ力」に結びついていくと今までの17年間の社会人経験で学んだことになります。
最後に
自分のやりたいことが見つからない。
どう決めていいか分からない。
そう感じることもあるでしょう。
今はVUCAと呼ばれる不確実性の時代。そしてそれはコロナによってますます混沌を極めていきますが、だからこそ自分にとって大切な価値観に向き合わないと、今後の「働く」の道しるべを失い、時代の激変に翻弄されることになっていくと思います。
「一人ではない」「仲間がいる」、これを感じられるだけでも勇気となります。人は一人だけでは頑張っていくのは難しいから。
個人に向けてはコーチング・心理カウンセリング、多くの方に向けてコミュニティ、そして社会に向けてはSDGsの実現に向けて取り組んでいますが、どれにも共通しているのが「繋がり」を実感できていること。
心の繋がりであったり、パートナーシップであったり。
それを持つことがこれからの時代にとても大切であると様々な活動を通じて実感しています。
あなたは一人ではありません。ぜひ仲間に頼っていい「働く」を皆で実現していきましょう!