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ねこびよりデッキのせつめいしょ

夜分遅くにこんばんは、朗です。

先日公開したエビワラーサワムラーカポエラーデッキの解説記事が、想像していたよりも多くの方々に読んで頂けてとても驚いています。様々な感想を頂き、実際に使ってみたとの声も頂きました。本当に嬉しいです。皆さんありがとうございます。

今回の記事では、3月1日に発売したばかりの新拡張パックダブルブレイズから「ねこびより」というワザを持っているポケモンたちを使いこなして戦うデッキの解説記事を書きます。

エビワラーサワムラーカポエラーデッキの解説記事では大型公式大会へ参加する上で構築したデッキという経緯があり、説明をする上で競技思考におけるシチュエーションで使うことを想定した内容になっていたのですが、今回のねこびよりデッキはフリー対戦やジムバトルなどどちらかというとカジュアルなシチュエーションで使うことを想定した内容で書いていこうと思います。

ねこびよりデッキを使ってみたいという方々にとって、この記事が優しい説明書のようなものになるよう意識をして書いていきますので、どうかよろしくお願いします。

《① デッキリスト&デッキコンセプト》

 ワザ「ねこびより」を持っているポケモンたちは、自分の場にペルシアンがいると特性「ねこのしゅうかい」により、エネルギーをつけていない状態でも自身が持っているワザを使うことができます。それを活用して主にニャース、ニャスパー、ニャオニクス、ニャビー、ニャルマーを上手く使い分けて勝利を目指しましょう。また、ねこびよりなポケモンたちを助けるためにバリヤード、カプ・テテフGX、アブソル、メタモン◇、ゴーリキーといったポケモンたちも採用されています。

まずは採用されているカードを1枚ずつ説明していきましょう。

《② 採用カード解説》

◆ ポケモン 20枚
> 3枚 ニャース(SM10)

 ワザ「ねこびより」を持つポケモンその①…ですが、このポケモンがワザを打つことはあまりないです。

しかし、ニャースをしっかりと2ターン目からペルシアンへと進化させることが、このデッキを使う上で最も大事なポイントになります。最初のターンからネストボールなどで自分の場に2体以上並べられるように意識しましょう。

> 3枚 ペルシアン(SM10)
 特性「ねこのしゅうかい」が働くと自分の場にいるワザ「ねこびより」を持つポケモンは、ワザを使う際に必要なエネルギーがすべてなくなります。

このデッキはこの特性を活かした戦い方をするため、ペルシアンは常に1体できることならば2体以上は置いておきたい存在です。逃げるために必要なエネルギーがこのポケモンは0なので、バトル場のポケモンがきぜつしてしまった時や、グズマやあなぬけのヒモなどによって自分のバトル場とベンチを入れ替える時に、とりあえずバトル場へ出しやすいという点もとても重要になります。また、この構築ではペルシアンがワザを打つために必要なエネルギーを採用していないので、ワザ「ツメできりさく」を使うことは無いと考えて下さい。

> 3枚 ニャスパー(SM10)
 ワザ「ねこびより」を持つポケモンその②…とてもかわいいイラストで見ていてほのぼのしますが、カードをよく見てみるとそのイラストとのギャップを感じさせられるほどとんでもないことが書いてあります。

ワザ「イヤーキネシス」は相手のベンチポケモン1匹にそのポケモンにのっているダメカンの数×20ダメージ与えられるのですが、これは簡単に例えると基本的にはワザによってダメージを与えるポケモンのダメカンが、ダメージを与えた後は元の3倍になると考えて下さい。そうやって考えてみると、元は6個のダメカンが乗っているポケモンへ与えられるのは120ダメージとなり、ダメージを与えた後は合計18個ものダメカンが乗っている状態へと変わります。ダメカンが乗っていれば多く乗っているほど高いダメージを与えられる強力なワザなので、主に相手のポケモンを倒す役割はニャスパーが担うことが多いです。

ただし、ワザ「イヤーキネシス」は相手のベンチポケモンにしかダメージを与えられず、バトル場のポケモンにはダメージを与えられないので気を付けましょう。この考え方はねこびよりデッキにとって重要です。

> 2枚 ニャオニクス(SM10)
 ワザ「ねこびより」を持つポケモンその③…このデッキにおける唯一の攻撃ができる進化ポケモンです。

進化元のニャスパーはベンチポケモンへダメージを与えられるポケモンですが、ニャオニクスはバトル場のポケモンへワザ「まどわすひとみ」によって70ダメージを与えることができます。その上、ワザの効果によってこのワザを受けたポケモンは自分の番の終わりまで弱点が超タイプになります。もしも、その次の自分の番に再びワザ「まどわすひとみ」を打つことができれば、弱点の計算をして140ダメージも与えることができます。トリッキーな特徴を持つワザではありますが使いこなせるととても強力です。ワザを受けたポケモンがベンチへ入れ替わることにより、その効果は消えてしまうのでそこだけはお間違いなく。

また、ニャオニクスのワザ「ねこびより」は山札から3枚も引ける効果を持っている点も覚えておくと役立つことがあります。

> 2枚 ニャビー(SM10)
 ワザ「ねこびより」を持つポケモンその④…このデッキで序盤からバトル場へダメージを与える役割を担うことが最も多いポケモンです。

ワザ「かじりつく」はバトル場のポケモンへ60ダメージを与えて相手を逃げられなくさせるという、可愛いようで意外と強力な効果を持っています。今日のポケモンカード環境においては、エスケープボードを着けてにげるエネルギーをすべてなくしていわゆるタダ逃げをしてくるデッキが多いので、相手を逃げられなくさせるという効果はそれだけで強力です。かじりついた後は倒されてしまうことが多いかもしれませんが、そのニャビーの頑張りを無駄にしないように他のポケモンたちで戦いましょう。

また、炎タイプのポケモンでもあるので、炎弱点のポケモンにとっては脅威にもなり得ます。

> 2枚 ニャルマー(SM9b)
 ワザ「ねこびより」を持つポケモンその⑤…上記5匹の猫ポケモンたちは全てダブルブレイズに収録されていますが、ニャルマーだけはフルメタルウォールに収録されています。

ワザ「びょんびょんテール」は相手の場にいるポケモンGX・EX 1匹に60ダメージを与えられます。これはバトル場でもベンチでもどちらでも大丈夫です。

ただし、ポケモンGX・EX以外にはダメージを与えることができないので、そこだけは間違わないようにして下さい。相手の場にGXポケモンがいない場合はあまり活躍することがないポケモンですが、逆に相手の場にGXポケモンがいる場合は脅威となり得るポケモンです。びょんびょん跳ねて相手のGXポケモンに一泡吹かせてやりましょう。

> 1枚 バリヤード(SM9)
 自分の場にいると特性「かいしゅうふうじ」によって、相手の場にいるダメカンが乗っているポケモンをアセロラなどで手札に戻られないよういるだけで邪魔をしてくれます。

このデッキでは相手のポケモンにダメカンを乗せては、ニャスパーのイヤーキネシスで相手のベンチポケモンを倒すというルートを辿ることが多いので、相手のポケモンにダメカンがなくなってしまうということはかなり厳しいものになります。アセロラを打ってきそうな相手には積極的にベンチに出しておきましょう。

また、ワザ「ねんりき」を打つこともあります。ニャオニクスのまどわすひとみを受けたポケモンだとしたら、超タイプとして弱点をつくこともできるので意外と便利です。

> 1枚 カプ・テテフGX(SM2L or SM4+ or SM8b orSMN)
 私が特に大好きなポケモンのカードです。手札からベンチに出した時、特性「ワンダータッチ」によって山札から好きなサポートを手札に加えることができる強力な効果を持っていますが、このデッキでは積極的に使うことが少ないです。

ねこびよりデッキで戦うポケモンたちはみんなGXポケモンではないため、倒されてサイドカードを取られたとしても1枚だけなのですが、GXポケモンがやられてしまうと取られるサイドは2枚になってしまいます。これは相手よりサイドカードをすべて取りきる上で大切な考え方なので、カプ・テテフGXを場に出す時は気を付けるようにしましょう。

また、ねこびよりなポケモンたちだけでは戦うのが厳しい時に、ワザ「エナジードライブ」で攻撃することでその場を凌ぎやすいシチュエーションが意外と多くあります。ここぞという時にはサポート役だけではなく攻撃役にもなってくれる、まさに守り神のような存在です。

> 1枚 アブソル(SM8b)
 自分の場にいると特性「あくのはき」によって、相手のバトル場のたねポケモンがにげるためのエネルギーを1個分多くしてくれます。

ニャビーの説明で書いたように、エスケープボードを着けてにげるエネルギーをすべてなくしていわゆるタダ逃げをしてくるデッキはとても多いため、そういった相手に対してはいるだけで邪魔をしてくれます。もちろん元々の逃げるために必要なエネルギーが0のポケモンに対しても強力な存在です。

しかし、同じようにいるだけで相手の邪魔をしてくれるバリヤードと比べてみると、積極的に使う可能性が低いポケモンでもあるので、このカードはデッキを改造する上で自由枠として組み替えられる箇所でもあります。このデッキから自分好みのねこびよりデッキを作ってみたいと思った時は、まずはここを差し替えるところから始めてみましょう。

> 1枚 メタモン◇
 特性「なんでもしんか」によってペルシアン、ニャオニクス、ゴーリキーの進化元になってくれます。

このデッキはどうしてもペルシアンが狙われやすいので、その度にニャースを準備してはペルシアンに進化させないといけないのですが、ニャースがサイドカードに行ってしまう&ハイパーボールなどでトラッシュしてしまうことにより場に出せるニャースが足りなくなってしまうことが多く、場にメタモン◇を出していると、そのままペルシアンへ進化することが多いです。主に4枚目のニャースとして考えましょう。たまに、ニャオニクスへ進化することもあります。

また、この次に書きますが対戦するデッキタイプによってはゴーリキーが必要になるケースもあるので、その際はゴーリキーへの進化元して使います。

ちなみに◇(プリズムスター)のカードはトラッシュには行かず、ロストゾーンへ行くというルールがあるので、1度使用したらもう2度と使えないと考えるようにした方が良さそうです。

> 1枚 ゴーリキー(SM2K or SM2+)
 自分の場にいると特性「におうだち」によって、自分のベンチポケモン全員が相手のワザのダメージを受けず、相手のワザや特性の効果によるダメカンも乗らないようになります。

ねこびよりなポケモンたちはどれもHPが低いため、例えばカプ・コケコ(SMC)のかいてんひこうや、ウルトラネクロズマGXのめつぼうのひかりGXで一気に倒されやすくなってしまいます。その負け筋を防ぐために採用されているカードです。

また、似たようなポケモンとしてミュウ(SM10)がありますが、ベンチバリアは相手のワザのダメージしか防ぐことができません。そのためウルトラネクロズマGXのめつぼうのひかりGXのようなダメカンを乗せる効果の前ではどうしようも無くなってしまいます。それでもいいと考えるのならば、このゴーリキーはミュウにした方がいいと思います。

ゴーリキーはメタモン◇とセットでサイドカードに行っていないことが、積極的に場に出すための前提条件となるので、必要な相手だと判断した時は山札の中にこの2枚があるか真っ先に確認しましょう。

◆ エネルギー 1枚
> 1枚 ダブル無色エネルギー

 このデッキではワザを打つポケモンはねこびよりなポケモンたちばかりです。そのため、「エネルギーを貼ってワザを打つ」といういつも通りのポケモンカードにおける当たり前の考え方がこのデッキには当てはまらないため、極端なことを言うとエネルギーを1枚も入れなくても戦うことができてしまいます。

しかし、この1枚だけ入っているダブル無色エネルギーには大きく分けて4つの役割があります。1つ目はペルシアンが場にいないシチュエーションでもニャースがワザ「しっぽではたく」を打てるようにすること。2つ目は同じくペルシアンが場にいないシチュエーションでもニャース、ニャスパー、ニャオニクス、ニャビー、ニャルマーがワザ「ねこびより」を打てるようにすること。3つ目はバリヤードがワザ「ねんりき」を、カプ・テテフGXがワザ「エナジードライブ」を打てるようにすること。そして、4つ目がバトル場のポケモンが逃げるために必要なエネルギーとして使うことです。

特に3つ目と4つ目がとても大事な役割です。あまり使うことがないため1枚だけの採用となっていますが、ダブル無色エネルギーは1枚だけではなく2枚入れてもいいです。色々と自分好みの配分を試してみましょう。

◆ トレーナーズ 39枚
> 4枚 リーリエ
 対戦が始まってから自分の場を思い通りに展開したい時には、最初のターンでこのカードを使ってスタートすることができると理想的です。手札から使えるカードを上手く使って手札の枚数を調整しながら打つようにしましょう。

また、中盤以降もリーリエを使用することで、山札からコンスタントに1~6枚のカードを引いていくことも大事です。後述するエリカのおもてなしと上手く使い分けていきましょう。

> 3枚 シロナ
 山札からカードを引くことで既存の手札にさらにカードを追加する効果を持つリーリエと違って、シロナは自分の手札をすべて山札に戻して切り山札から6枚カードを引く効果を持っています。

リーリエで数枚ドローをしてもあまり手札が強くない、自分の思い通りの展開が狙えない時はシロナを使ってハンドをリフレッシュさせてみましょう。先ほど最初のターンにリーリエを使えると理想的だと書きましたが、場合によっては最初のターンにリーリエを使うよりもシロナを使う方が強いことがあります。どんなシチュエーションでも役立つサポートです。

また、シロナは様々な手法でデッキを圧縮しながら使うことで、その強さがより際立ちます。シロナに限った話ではありませんが、デッキの圧縮を通して自分の手札、山札、トラッシュをどう作り上げていくかは、ポケモンカードを行う上でとても大切な考え方になるので覚えておきましょう。

> 3枚 エリカのおもてなし
 デッキの特徴として相手のポケモンを積極的に一撃で倒していくようなコンセプトではないため、相手の場にはポケモンが多く並びやすいです。そのためエリカのおもてなしで引けるカードの枚数は、たいていの場合が4~6枚になることが多いです。

また、リーリエのドロー枚数では物足りないと感じている時に、エリカのおもてなしのドロー枚数はとても心強いものになります。自分の手札がエリカのおもてなしを含めて6枚以上ある場合は使うことができないので気を付けましょう。

> 2枚 マサキの解析
 このデッキを使っていると中盤以降に様々なトレーナーズのカードをピンポイントで引きたいと感じることが多いです。そこで役立つのがこのマサキの解析というカード。山札の上から7枚見て、その中にあるトレーナーズを2枚まで手札に加えることができます。

マサキの解析で引き当てたい具体的なカードを書くと、その次のターンに使うであろうサポートのカードorサポートのカードを手繰り寄せるためのポケギア3.0、自分の場に出したいポケモンを手繰り寄せるためのネストボール・ポケモン通信・ハイパーボール・レスキュータンカ、相手のバトル場のポケモンを入れ替えるためのカウンターキャッチャー・あなぬけのヒモ、ポケモンのどうぐであるこだわりハチマキ、スタジアムである戒めの祠・ワンダーラビリンス◇になります。

序盤ではあまり使うことはありませんが、中盤以降の詰めでとても役立つカードなのでなるべく使わずに山札や手札にキープしておきましょう。

> 1枚 ロケット団のいやがらせ
 これまで書いた4種類のサポートは自分が思い通りの展開を促すためカードでしたが、ロケット団のいやがらせは相手の手札に干渉するためのカードとして採用されています。

エリカのおもてなしやゾロアークのとりひきで相手の手札が潤沢な時や、ブルーの探索などによって厄介なカードが手札へ加えられていることがわかっている時に、相手の手札を山札へ流させることができるため役立ちます。

ちなみに同じような効果を持つサポートとしてジャッジマンがありますが、このデッキにおいてはジャッジマンでも全く問題ないと思います。それにも関わらずロケット団のいやがらせを採用した理由は、イラストに描かれているムサシとコジロウの相棒ポケモンがニャースであることが挙げられます。こういったちょっとした楽しみ方をデッキ構築の思考に加えると、ポケモンカードがもっと楽しくなると思います。

> 1枚 レッドの挑戦
 自分の手札からカードを2枚トラッシュすることで、山札から好きなカードを1枚手札に加えることができます。マサキの解析の説明でも書いたように、このデッキを使っていると中盤以降に様々なトレーナーズのカードをピンポイントで引きたいと感じることが多いです。しかし、このカードが持ってこれるのはトレーナーズだけではありません。

レッドの挑戦というカードはその時に自分が山札から引きたいと思うカードをそのまま手札に加えることができるので、他のトレーナーズを経由して引き当てるというルートを省略することができます。このデッキだとペルシアンなどの進化ポケモンを直接持ってきたい時、ダブル無色エネルギーを手札に加えたい時にとても役立ちます。

しかしながら、その強力な効果のために手札から2枚カードをトラッシュしなければいけないので、使い方には要注意です。それを逆手に取ってデッキ圧縮を進めるという狙いができると、このカードはより強い効力をもたらしてくれると思います。

> 2枚 グズマ 
 相手のベンチポケモンを1匹選んでバトルポケモンと入れ替え、自分のバトルポケモンとベンチポケモンを入れ替えるという、お互いの場のポケモンを操作させる非常に強力な効果を持っています。ペルシアンの説明でも書きましたが、自分のバトル場のポケモンを入れ替える際は逃げるためにエネルギーが必要ないペルシアンを出すことが多いです。

このデッキではニャスパーのイヤーキネシスによって相手のベンチポケモンを倒すというルートを辿ることが多いので、グズマを使用して相手の場のポケモンを操作することで、ニャスパーでダメージを与えたい相手のポケモンをベンチへと引っ込めさせることができます。その際に、相手の逃げるために必要なエネルギーが多いポケモンor相手にとってエネルギーをできればつけたくないポケモンをバトル場呼び出すという動きができると理想的です。

逆に自分のバトル場のポケモンが縛られてしまい、どうしても逃がせない時に使うこともあります。しかし、相手のベンチにポケモンがいない場合や、相手のベンチポケモンを入れ替えることができない場合は、自分のバトル場のポケモンとベンチポケモンを入れ替えることができないので、そこは注意が必要です。

最後の詰めで使う可能性が高いカードであり、尚且つ採用している枚数がやや少なめなので、自分が使えるグズマの残り枚数には気を付けて対戦するようにしましょう。

> 4枚 ポケギア3.0
 主に自分がそのターンに使いたいサポートのカードを手札に呼び込むために使います。このデッキの特徴として、できるだけカプ・テテフGXの特性「ワンダータッチ」を経由せずにサポートを手札に加えたいので、ポケギア3.0はその際にとても役立ちます。

イメージとしては常に自分が思い通りの展開を狙うための潤滑剤のようなものです。序盤から終盤にかけてあらゆるシチュエーションで役立つカードなので、適度に手札や山札に残しながら使っていきましょう。

> 4枚 ネストボール
 このデッキが戦い始められるのは場にペルシアンが出た時です。そのため進化元となるニャースは、2ターン目までに必ず場に出ていなければなりません。また、ねこびよりなポケモンたちはほとんどがたねポケモンです。

それらを直接山札からベンチへ呼び出せるカードは序盤から積極的に使っていく必要があります。自分のベンチに空きがない時はネストボールを使用することはできないので気を付けましょう。

> 3枚 ポケモン通信 
 主にペルシアンなどの進化ポケモンを手札に加えるためのカードとして使用します。ネストボールでベンチに持ってくることができるのはたねポケモンのみですが、ポケモン通信というカードは自分の手札にあるポケモンを1枚戻し、山札から好きなポケモンを1枚手札に加えることができます。

このデッキを使用していると「今はこのポケモンが手札にあっても使いどころがない」と感じることが多くあるので、ポケモン通信を使うことでその手札にあるポケモンを自分が欲しいと思う山札にあるポケモンと交換することができます。

また、例えばエリカのおもてなしを使いたい時に手札にあるポケモンを山札に戻して、手札にポケモンを持ってこないという選択をするテクニックも覚えておくといいかもしれません。

> 2枚 ハイパーボール
 ポケモン通信と同じく、主にペルシアンなどの進化ポケモンやカプ・テテフGXを手札に加えるためのカードとして使用します。ポケモン通信と同じように山札から好きなポケモンを1枚手札に加えることができます。

しかし、ハイパーボールはレッドの挑戦と同じように、手札から2枚カードをトラッシュしなければいけないリスクもあります。そのため採用枚数は2枚とやや少なめです。

とはいえ、レッドの挑戦の説明でも書いたように、デッキ圧縮を進めるという狙いを遂行する上ではとても便利なカードになります。サポートであるレッドの挑戦とは違い、グッズであるハイパーボールは「サポートを自分の番に1回使用する」という権利を使わず、上記の狙いを遂行することができます。

ちなみにハイパーボールの使い方に慣れてくると「トラッシュは第2の手札である」という考え方ができるようになるので、特にポケモンカード初心者の方はこの狙いを覚えるようにしましょう。

> 2枚 レスキュータンカ
 先ほどから何度も書いているように、このデッキは自分の場にペルシアンがいないとまともに戦うことができません。そのためペルシアンはとても狙われやすい存在になります。

そのペルシアンを絶えず場に出し続けたいのであれば山札から新たなペルシアンを手札に呼び込むだけではなく、きぜつさせられてしまったペルシアンをトラッシュから手札へ呼び込むことも必要となります。その際にレスキュータンカは役立つカードとなります。ペルシアン以外にも、常にニャビー、ニャスパー、ニャルマー、バリヤード、アブソルを場に出し続けたい時にも有効です。場合によっては直接手札に加えるのではなく、トラッシュから山札へ3枚ポケモンをカードを戻す効果も使います。

また、ハイパーボールの説明で書いた「トラッシュは第2の手札である」という考え方をプレイングとして実際に遂行する上では、レスキュータンカというカードの効果は非常にわかりやすいと思います。

> 2枚 カウンターキャッチャー
  自分のサイドカードの残り枚数が相手のサイドカードよりも多い時に使えるカードで、相手のベンチポケモンを1匹選んでバトル場のポケモンと入れ替える効果を持っています。

カウンターキャッチャーを使用したことがない人に対してわかりやすく説明すると、自分のサイドよりも相手がサイドを先行している時(≒劣勢な時)に相手の好きなベンチポケモンを引っ張ってくることができるカードです。

このデッキは序盤から相手に対して大きなダメージを与えてサイドを先攻する戦い方をあまりしないため、大抵の場合がサイドが先行されていることが多いです。そのためこのカードが使えるシチュエーションもとても多いことになります。さらにグッズであるカウンターキャッチャーは「サポートを自分の番に1回使用する」という権利を使わずに、サポートであるグズマと同じようなことができます。

グズマの説明でも書いたように、相手の場のポケモンを操作することで、ニャスパーでダメージを与えたい相手のポケモンをベンチへと引っ込めさせて、相手の逃げるために必要なエネルギーが多いポケモンor相手にとってエネルギーをできればつけたくないポケモンをバトル場呼び出すという動きを狙いましょう。これも同じく最後の詰めで使う可能性が高いカードです。

> 1枚 あなぬけのヒモ
 あなぬけのヒモを使用すると、お互いのプレイヤーはそれぞれバトル場のポケモンとベンチポケモンを入れ替えることになります。グズマとカウンターキャッチャーでそれぞれ説明したように、相手のバトル場のポケモンを引っ込めさせるという動きは、このデッキにおいてはとても重要なものになります。

しかし、グズマやカウンターキャッチャーとは違って、あなぬけのヒモは相手のベンチポケモンを自分が好きに選んで入れ替えられるわけではないので、そこだけは間違えないようにしましょう。

…何となくこのカードを見ていて思ったのですが、あなぬけのヒモのイラストってねこの遊び道具のような形状で描かれていますね。ニャルマーのしっぽもぐるぐるしているので、何となくこのデッキにピッタリのようなデザインだと思います。

> 2枚 こだわりハチマキ
 このカードをつけているポケモンが使うワザの、相手のバトル場のポケモンGX・EXへのダメージは+30されるという効果を持つポケモンのどうぐです。主にニャビー、ニャルマー、ニャオニクスにつけることが多いです。GXポケモンを相手にする時にとても強いカードではあるのですが、このデッキの場合は使い方に注意が必要です。

こだわりハチマキによってダメージが加点される効果を受けるのは、相手のバトル場のポケモンのみとなります。そのため、相手のベンチポケモンへダメージを与えるニャスパーのイヤーキネシスやニャルマーのびょんびょんテールのダメージは、こだわりハチマキによるダメージの加点の対象外となります。

ただ、ニャルマーのびょんびょんテールに関してはバトル場のGXポケモンにダメージを与えるならば、こだわりハチマキによるダメージの加点の対象として取れるので、その使い分けは大切です。ニャスパーによるワザのダメージは加点されないことだけは絶対に忘れてはいけません。

ポケモンのどうぐは場のポケモンにつけて使う効果があるカードなので、どのタイミングでどのポケモンにこだわりハチマキをつけるかということは、些細なことのようで意外と重要です。このことがよくわからない方は、これまでに私が様々な箇所で書いた「デッキ圧縮のお話」を思い出しながら想像してみましょう。

> 2枚 戒めの祠
 スタジアムのカードは自分のターンに1回だけ使う(出す)ことができるカードです。戒めの祠はスタジアムとして場に出ているとポケモンチェックの度に、お互いの場にいるポケモンGX・EX全員に対して、それぞれダメカンを1個乗せるという強力な効果があります。

このデッキはGXポケモンがカプ・テテフGXしか採用されていなくて、尚且つGXポケモンを積極的に出さない戦い方をします。そのためこのカードをスタジアムとして出していると、相手がGXポケモンをメインに戦うようなデッキタイプである時は、ポケモンチェックの度に相手だけを困らせるような強味があります。

また、より多くのダメカンが乗るということは、ニャスパーのイヤーキネシスによるダメージがより高いものになることにも繋がるので、このデッキにおいてはとても理に適ったスタジアムとなります。

しかし、自分の場にカプ・テテフGXが出ている時には、当然そこにもポケモンチェックの度にダメカンが乗ってしまうので注意が必要です。

> 1枚 ワンダーラビリンス◇
 
ワンダーラビリンス◇がスタジアムとして場に出ていると、おたがいの場のポケモン(フェアリータイプを除く)が使うワザに必要なエネルギーがそれぞれ無色1個分多くなるという効果があります。

このデッキの場合は場にペルシアンがいることで、特性「ねこのしゅうかい」によってワザ「ねこびより」持つポケモンが使うワザに必要なエネルギーがすべてなくなっているので、ワンダーラビリンス◇の影響を打ち消してくれます。そのため、相手に対してだけワンダーラビリンス◇の効果を押し付けることができるのです。

また、ワンダーラビリンス◇は戒めの祠と同じくスタジアムのカードではありますが、場に出ている限りお互いのプレイヤーが手札からグッズまたはサポートを出して使った時にその効果を受けないという効果を持っているため、相手からフィールドブロアーで壊される心配はありません。壊される時は相手が別のスタジアムを張り替えられてしまった時か、マーシャドー(SM9a)のリセットホールを使われてしまった時です。

このデッキを使って勝利するためにどうしてもターンが多くかかってしまうので、ワンダーラビリンス◇のように厄介な効果を相手にのみ押し付けることができるのはとても便利です。戒めの祠と上手く使い分けてみましょう。

ただし、ワザ「ねこびより」を持つポケモンたち以外はワンダーラビリンス◇の効果を受けてしまうので、ワンダーラビリンス◇がスタジアムとして場に出ていて尚且つバリヤードかカプ・テテフでワザを打とうとする時は注意が必要です。

ちなみにワンダーラビリンス◇は◇(プリズムスター)であるため、メタモン◇と同様トラッシュには行かず、ロストゾーンへ行くというルールがあるので、1度使用したらもう2度と使えないと考えるようにしましょう。

《③ 最後に》

 冒頭の説明でも書いた通り、今回のねこびよりデッキはフリー対戦やジムバトルなどどちらかというとカジュアルなシチュエーションで使うことを想定した内容で書きました。そのためデッキ解説の内容を読んでいると「そんなこと言われなくてもわかるよ!」と思うことが沢山あったかもしれません。

しかしながら、このデッキ解説をよく読んでみると様々なデッキ構築やプレイングに応用できるような考え方が、意外と沢山含まれていることに気が付くと思います。様々な考え方の積み重ね続けることによって、自身のポケモンカードの実力は次第に向上していきます。

そして、このねこびよりデッキには自分好みに構築を変えられる箇所が沢山あります。デッキ解説の中ではアブソルの説明にて具体的に言及しましたが、実際に使ってみると「ここをこうしてみてはどうだろうか」と思えるところが見つかるかもしれません。そうやってデッキを磨き上げていくと、ポケモンカードでデッキを作る上で視野が広がっていくかもしれません。

 今回解説したねこびよりデッキが、この記事を読んでいるあなたにとって役立つものであることを願っています。時にはワザ「ねこびより」を使って、ひと休みをすることも大切なことです。

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