読書レポート #16 『先延ばしは1冊のノートでなくなる』


本の選定理由

今年に入ってから理由がわからないが、いろいろなことを先延ばしにしがちになったことが理由である。
先延ばしにすることでタスクが詰まり、次なにをすべきかがわからなくなる状態が続いている。
これを解消すべく何か本を読みたいと考え、本屋でたまたま見つけたこの本を選定した。

この本の概要

目標設定 -ぶっとんだ目標を立てる-

これを解決するには、あなたの現状がどうなっているか簡単に説明する必要がある。あなたの現状をサッカーで例えるなら、ゴールを用意せずパス回しやドリブルをしているだけの状態である。
サッカーはゴールして初めて盛り上げるのだから、日々が楽しくならないのは当然のことである。
そのため、筆者は「ぶっとんだ目標を立てること」が先延ばしを防ぐ第一歩だと提言している。

先延ばししてしまう人は積み上げ思考

先延ばしをしない人は逆算思考である目標があるからこそ逆算で物事を立てることが可能となる。先延ばしをしてしまう人は「今ある状態」を基準に考えてそこを発展させるように行動を組み立ててしまいがちである。たしかに、現状からほんのちょっとずつ改善していく「積み上げ思考」を行うのは比較的楽であるし、慣れた仕事に関してはそれで回る。しかし、新規プロジェクトや新しいチャレンジを同じように処理すると止まってしまうことがほとんどである。
初めてのことについては、しんどい・面倒くさい・自信がない・やり方がわからない…といったことを思うのが常である。こうしたことが障害となって一歩を踏み出せなかったり、行動が止まってしまうのである。
これが続くと「自分には無理」「どうやってもできないなら、やらないほうがまし」と先延ばしをしてしまうのである。
慣れた物事では「積み上げ思考」もアリだが、新たなことを開始する際は「逆算思考」の方がより成功できる。

先延ばしがちな人の7つの口癖

・●●だから、できない
 お金がないからできない、時間がないからできない
・●●だったらどうしよう
 失敗したらどうしよう、無駄になったらどうしよう
・今更●●するのは…
 今更始めても遅い
・もう少し学んでから●●する
 もう少し学んでから為替取引をしたい
・難しそうだからやらない
 株取引なんて難しそうだしやりたくない
・自分には向いてないので
 株取引みたいな危険なことなんて、自分には向いてないので…
・目標通りの結果がでなかったし辞めよう
 一か月で10万円稼ぐのを目標にして株取引したけど、10万円損しちゃった。目標達成できなかったし怖いから辞めよう

先延ばしで悩む4パターン

1-不安先行タイプ
「失敗してバカにされたらどうしよう」
絶対失敗しないための方法を考えるうちに諦める

2-自信不足タイプ
「実績がないから無理」
「ちゃんと調べてから」
誰かが背中を押してくれたり、オファーしてくれるのを待っている

3-「あれもこれも」タイプ
やりたいことや予定が一杯あるが、優先順位をつけられない

4-時間不足タイプ
「他の仕事で忙しい」
「まとまった時間ができたら」
"やるべきこと"を優先するあまり"やりたいこと"に使う時間を後回しにしている

立てても先延ばしにしてしまう"悪い"目標とは

1-他人に与えられた目標
2-努力しなくても達成できそうな目標
3-世間一般で「良い」とされている目標

悪い目標に共通していることが「自分がなりたい姿」という観点が欠けているということである。

6分野の「ぶっとんだ目標」(例)

1-仕事・社会貢献
有望なアマチュアアスリートに金銭的支援をしたい
自分を育ててくれた陸上競技に恩返しをしたい
 →日本陸連やJOC、静岡陸協に大金を寄付する…etc
2-お金・モノ
純資産1億円突破
トレードで毎月500万円以上稼げるスキルを付ける
3-時間
一日8時間ぐっすり眠れるようにする
4-人間関係
トレード仲間と麻雀などの遊びをいつでもできるな仲間を作る
スポーツとお金の両方に強い関心がある人と長い時間を過ごす
5-心身の健康
他人に見せても恥ずかしくない身体を作る
6-学び・趣味
英語圏の人と普通に会話ができるくらいのスキルをつける

行動イノベーションノートの始め方

  • 昨日一日の嬉しかったこと・感謝したいこと・よかったことを書く

  • 3つ書いてみて、改めて気づいたことと感じたことを書く

  • 「目標実現のためにどうしたい?」と自問し、何をしたいか思いつくままに書く

  • 書き出したことに対する10秒アクションを書く

このノートの目的は「メタ認知」能力を高めることである。
メタ認知とは、自分の感情や思考・行動を客観的に分析する能力である。
メタ認知能力を高めることで自分の思考と行動がすっきりし、やるべきことが明確になるため気分もスッキリするのである。
「先延ばし」をしてしまう一因として、行動にとりかかったはいいが難しすぎてやめてしまい、そのまま戻ってこないことが挙げられる。すなわち、第一歩で高難易度のことを求められるため心理的な敷居が高く、続けられる自信がなくなってしまうのである。
こうしたリスクをなくすために、第一歩は10秒で完了するほど簡単なことにするのである。例えば5kmのランニングであれば「ランニングシューズを履く」や「ランニングウェアに着替える」といったことから書き出すということである。

仲間を作って報告会するのは最高

たとえ株取引やトレードなど中々表立って話しづらいことであっても、探せば仲間というのは存在する。
そういう仲間を見つけてお互い定期的に行動結果を話し合うことでモチベーションを保てるし、技術的な教えあいや新たな仲間の発見など楽しいサプライズも多くある。

この本を読んで学んだこと

自分の先延ばしをしてしまうクセの原因は「10秒でできることからやっていない」という点が大きいなと感じた。
例えば「億万長者になる」目標ひとつとっても、いきなり1トレード100万円単位で含み益が動き続ける取引は非常に億劫だしやりたくはない(やってはいけない)。最初は「ネット証券口座を作る」だとか「毎日一回ドル円の値段を見る」とかから始めるのが正解だといえる。
私はまだ億万長者ではないが、第一歩はたしかにこの程度のものだったなと感じる。億万長者になる第一歩は貯金の習慣であるように、他の分野の目標でも第一歩を踏み出す小さな行動を起こしていきたいと思う。


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