緩和医療の目的
緩和ケア・緩和医療という言葉を知っていても、具体的には「ホスピス(緩和ケア病棟)で行われているようなケア」という漠然とした理解に留まっている人は多い。つまりがん末期で、痛みなどの身体症状が厳しい人とその家族に対して行われるケアと理解しているのである(医療者でも誤解が多い)
しかし、WHO(世界保健機関)の緩和ケアの定義には、「がん(悪性腫瘍)」や「末期」という言葉は書かれていない。どのような病態にあっても、そこに患者本人や家族を消耗させるような厳しい心身の苦痛がある時、病気の治癒(キュア)と苦痛・苦悩の緩和(ケア)を同時に行う事が必要である
患者の闘病意欲を維持する事
患者のADLとQOLを良い状態に保つ事
痛みの治療目標の3段階
第1段階:痛みで夜に目が覚める事が無いようにすること
第2段階:安静時に痛みが無いようにすること
第3段階:動いても痛く無いようにすること
WHOがん疼痛治療の5原則
1.経口投与を基本とする
2.時刻を決めて規則正しく投与する
3.除痛ラダーに沿って鎮痛薬を選ぶ
4.患者ごとに個別的な適量をきめる
5.さらに細かい配慮を行う
その他ポイント
1.軽度の痛みに対しては、非オピオイド鎮痛薬を選択する.
2.中等度以上の痛みに対しては、オピオイドを用いる.
3.必要に応じて鎮痛補助薬を併用する
4.放射線治療や神経ブロックなどの非薬物療法、環境調整やケアも重要で
ある
※オピオイドとは、ケシ(Opium poppy)の未完成果実から抽出されるアヘンの主要薬理成分モルヒネに類似した鎮痛作用と麻薬性を有する物質の総称である(医学大辞典より)
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