「小見出し」を書くときに意識しておく3つのこと 【文章術026】
僕のnoteでは、これからライターを目指す人や、新たなスキルを身につけたいビジネスパーソンに向けて、文章力を培うためのポイントを解説し、練習課題を出していく。
今回は、「小見出し」の付け方について考えていきたい。
小見出しの役割とは
「小見出し」とは、要するに↑の太字で書いた部分のことだ。ここでは、「小見出しの役割とは」とあるので、読者は「このブロックでは小見出しが記事中でどんな機能・役割を果たすのかが説明されることだろう」と予想したうえで、文章を読み始められる。
厳密なルールは存在しないが、最低限の決まりごととして、小見出しに書いてあることと、続く文章の内容は一致させたい。
たとえば、「小見出しの役割とは」という小見出しを立てておきながら、効果的な小見出しの例文までを紹介し出したら、読者は混乱してしまうだろう。文章の内容が切り替わる場面では、新たに別の小見出しを立てよう。
これは、多くの記事において、小見出しだけを読めば、話の流れと結論が把握できるということでもある。長い記事の場合、読者は全ての内容を読まずとも、小見出しをチェックしながら読むべき部分を絞り込めるというわけだ。
短く、具体的に、しかし淡白すぎず
こうした前提のもと、小見出しを書く際の実践的なポイントとして、以下の3つを意識しておきたい。
1つ目は、なるべく短く、結論を書くことである。たとえば、雑誌の本文ならば、小見出しに使える文字数は10〜13文字しかない(※2行で26文字程度まで使える場合もある)。そうなると「どんな小見出しを書けばよいか?(15文字)」という文は、使えないのだ。一方、疑問系ではなく「小見出しは短く書こう(10文字)」と結論を書くことで、文字数を短縮できる。
Webメディア向けの記事やnoteの投稿でも、なるべく1行に収まるような文字数を意識しておくとよい。
2つ目は、具体化することだ。たとえば、このブロックならば「小見出しを書く際の3つのコツ」とするのもありだが、これでは読み手が文章の中身を想像しにくいとも言える。今回はチャレンジとして「短く、具体的に、しかし淡白すぎず」と書いてみたので、「こんなのもアリか」くらいに、一歩引いて眺めてみてほしい。
もちろん、「効果的な小見出しとは?」のように、疑問系で中身を想像させるのも一つのアプローチだ。しかし、記事を通して疑問系の小見出しだらけになるのは、避けた方が良い。そこで、結論を具体的に述べる小見出しを程よく混ぜるのである。
3つ目は、淡白にしすぎないことだ。たとえば、本noteの小見出しが、「小見出しとは」「使い方」「注意点」「まとめ」のようになっていたとしよう。確かに簡潔に内容を伝えてはいるが、いささか味気なく感じられる。
ライター仕事の場合、記事のタイトルやリード、小見出しなどは、基本的に媒体の編集者が頻繁に手を入れる部分ではある。しかし、流石に淡白すぎると「もうちょっと考えてほしいな……」と思われてしまうだろう。
書き手の配慮としても、粋な小見出しを考えてみる姿勢は大切だ。
練習課題
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