名士列車F 41 "Senator"とSommer+Winterfahrplan 1957
はじめに
noteで有料記事を書くことができることを知り、今回初めて上記のテーマでドイツ連邦鉄道の昼行ビジネス特急の代表格でもある、「セネター」について記すことにしました。
きっかけは、ドイツの鉄道模型メーカーであるメルクリンが、会員組織のインサイダーモデル2024の第2弾として製品のアナウンスしたことと、その編成表を記すために調べ始めたことで、その興味深い背景が見えてきたことによります。
noteでは、主に社会問題解決に向けた独自テーマについて記事にしていましたが、鉄道模型のメルクリンからドイツの交通事情も多くの知見を得ることができていることもあり、今回のような1957年というドイツの戦後経済成長下での列車について、inoue designの1つの分野として記してみたいと考えたことによります。
F 41列車「セネター」
列車名の「セネター」の意味は、古くはギリシャやローマなど元老院議員を指していたようであるが、ドイツでのそれはBeremenやHamburgなど独立した自治国として機能していたハンザ都市での議会をSenatという名称であったことから、その議員(Senator)を指していたようです。
ドイツの列車名は、運用地域や目的地、そこに関わりに深い人名などの名称を使用することが多かったため、フランクフルト・マイン中央駅とハンブルク・アルトナを結ぶビジネス需要が多かったであろうこの列車名に「Senator」の名称にしたことは、列車名のイメージと運用区間など、理に適った名称と言えるでしょう。
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