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アソーカを振り返って

 ◎ 遠い昔、はるかかなたの銀河系で


 ○ 守破離の思想としてのアソーカとサビーヌ


 ● そして金継ぎのスローン大提督


 ⭕ フィローニ監督に足りてライアンジョンソン

   監督に足りないものは?


 6話のはるかかなたというタイトルには興奮したのかもしれない、なぜならスターウォーズの銀河にもおとぎ話がありスターウォーズを観ていた人にはこのセリフは印象深いですけど、スターウォーズにも他の銀河系があるのだとロマンがありましたね。


 ロマンといってもまだペリディアですけど、いずれは他の星でジェダイの遺跡とかが見つけられる可能性も大かなと、かつてのジェダイやシスはワープゲートや宇宙クジラで他の銀河もいけた可能性も否定はできないですし、別銀河にもしかしたら我々の星である地球もあるかもしれないというメタ視点も感じられますね。


 世界観といい本作の主人公であるアソーカとサビーヌは最初はアソーカがサビーヌにたいして冷たかったりとアソーカ自身もかつてはジェダイテンプルにて冤罪としてジェダイを追い出されそうになり、それが大きな影を落とし、その後はかの師匠であるアナキンがダース・ベイダーになったりしたりかなり波瀾万丈な人生を送り不信になったり、ダークサイドに落ちてしまうのではないかなと恐怖を抱えるようになりました。


 サビーヌも、フォースが弱かったりアソーカにないがしろではないが離れてしまいなかなか関係が上手く行かなくなってしまうシーンが辛かったですけど、アソーカは時間の空間の狭間の世界で師匠であるアナキンと再開して、自分の恐怖であり影武者として過去を振り返り、修行を果たしてアソーカの服は白になり、昔の純粋さを取り戻したのは良かったですかね。


 アソーカやサビーヌという主人公サイドのキャラクターも良いですけど本作の敵である傭兵ジェダイである、いかにもジェダイらしい男性の師匠であるベイラン・スコールとまだまだ感情に左右されるが情はある純粋の女性の弟子のシン・ハティの造形やバックボーン的にもなかなか深みがあるキャラクターでしたね。


 彼らは、ジェダイのように善ではなくシスのように悪でもない二元論的でもない違う存在ですが、名前のとおりスコールとハティは北欧神話に出てくる狼が由来で、子連れ狼の要素もありながら狼の狡猾さまで備えてある多面的なキャラクターとして本作は上手く機能していますから、いずれ彼らの過去を描くストーリーもあっても良いのではと、テイルズオブジェダイでやる可能性はありそうですね。


 目的は、最終回を観ないと分かりませんがベイランはジェダイによるジェダイのためのジェダイのための政治をという思想なのではと、そのためにもかの帝国のシンボルとして今でも残党は帰還を望んでいる大提督スローンを使いあえて新共和国を滅ぼそうとたくらんでいますから、その気もちはかなりわかりますかね。


 そのスローン大提督の残党である精鋭部隊はアーマーに金継ぎをしていて恐ろしかったなと、金継ぎは割れたり欠けたりしてしまった器を漆で接着し、つなぎ目の部分を金で装飾する伝統的な修理法で、その意思を受け継いだり、やはり見返すという精神性がありますから、余計にカイロ・レンのマスクの金継ぎより恐いですし、強いですしめちゃくちゃやる気があり新共和国なんかへでもないですかね。


 反乱者のラスボスであり、今後もラスボスボスとして君臨するスローン大提督もかつては青い肌のエイリアンとして帝国と戦い負けてシディアス卿により認められアカデミーに入り差別を受けてその精神力で大提督へと登り詰めたスローン大提督こそが金継ぎの精神にふさわしいキャラクターだと思いましたね。


 今回の監督はデイブ・フィローニ監督は元々は2008年に放送されたCGアニメクローンウォーズで有名になりましたけど、やはり最初はアソーカはファンには反対でしたけど、その月日につれアソーカは人気が出始めて今では愛されキャラになりましたけど、アソーカはフィローニ監督のアバター的な存在でもありますから、ジョージルーカス監督のパダワンとして、そして第2のジョージルーカスとして今後もスターウォーズを支えていくのかもしれないですね。


 確かに、最後のジェダイも守破離に近い作品でもあり映画という2時間のフィルムの中に挑戦的な要素があってそこはライアンジョンソン監督の力量でもあり長所でしたけど、でもスターウォーズは円環という循環的な要素がありその円環によりサイクルしていくいわばルーカス監督のマンダラでもありましたけど、やはりあまりにも円環には会わなかったなと思いましたし、ドラマなら点と点で構成できますけどこれを映画でやるとなるとMCUのようにまずは年月をかけて点を産み出さなくては行けないですから、それを年月をかけずにやりましたからあまりにもぐちゃぐちゃでしたね。


 それに、ライアンジョンソン監督は新たなるスターウォーズの神話を築きたかったですけど、いきなりファンにも古くから愛されているアグバー提督を一瞬で殺されてしまったところからもうぐちゃぐちゃな展開でもありましたし、ただ単に古きを破壊しても新しきは生まれないしそこが守破離の難しさでもありましたね。


 その守破離を継承したのがフィローニ監督とマンダロリアンを製作したジョンファブロー監督とキャシアンアンドーを製作したトニーギルロイ監督がふさわしいですかね、ファンボーイズ達がスターウォーズの円環を点と点の新たなる神話を製作していくそれがすごい胸熱でもありますね。

 

 もちろんファンボーイズだからってスターウォーズの製作が上手いとは限らないですし、7と9を製作したエイブラムス監督がその例でもあり逆に固くなってしまったのが否めないですけど、エイブラムス監督もスターウォーズという円環を守るために奮闘したのはファンとしては忘れないですかね。


 長くなりましたけど、アソーカは明日で最終回ですからなんか寂しくなってきますけどそれでも悔いがなく観たいし世界観がどう広がっていくのか興奮しますね。

 

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