勇気をもらえる令和の童話。
王様ランキングはまだまだ鬼滅の刃のようにはいかないかもしれないですけど、いずれは鬼滅の刃のようにはいくかもしれないと自分の主観なんですけど思いますね。
主人公は耳も不自由で大人の剣すら持てない王子ボッジがカゲという体が影な相棒と共に旅をして強くなっていくストーリーですけど。
人間関係までが最初は嫌な感じで描かれていますがでも読み進めるうちにこんな性格だったんだとなんかほっこりするようになってきますね。
とくに二番目の王妃で弟ダイダの母であるヒリングは最初は慇懃無礼な態度をとるキャラクターであったが、ボッジとダイダで手合わせしてボッジが重症をおってベッドで横たわっていた時に魔法をかけて治したところが印象に残りますね。
普段の態度とは180度違うキャラクター像はこの作品の魅力になりますね。
ボッジの父親であり巨人族のボッス王の配下で四天王の称号を持つベヒン怪しそうなキャラクターでもありますが、実は過去に三ツ又のヘビを助けて四天王の称号を手にしたという過去を持っています。
勿論、ドーマスは剣の達人でありながら本当は臆病でボッジを王の器にふさわしくない理由で裏切ったキャラクターです。
作者であり十日草輔さんはかつてインタビューで、
「目が見えない人の話(64話)は、ちょっと説教くさいかなとも思ったんですが、基本的に僕は弱者とか強者とか、勝ち組とか負け組とか、そういうことを考えること自体が嫌いなんです。そんなもんないだろうと。」
王様ランキングで6位で強さは1位のボッス王でも、死を恐れて挙げ句の果てにはミランジョという付き添いの女性を使って実の息子であるダイダの体を奪って復活したのですからマイナスな面が強い王でもあります。
十日草輔さんはWebマンガを描く前に会社員を経験していてその時の人生経験な反映された作品でもあります。
ちなみにこの作品を描いたのは42歳だというのも驚きなんですけどやっぱ二十代で漫画家を挫折してそれから会社員として働いていた過程が凄いですかね。
だからキャラクターの心理描写も深くまで描けるのですね。
最後に十日草輔さんのインタビューにて
「「王様ランキング」で僕は勇気を描いてますけど、僕の年齢で新しいチャレンジしていることで勇気を持ってくれる人も、もしかしたらいるかもしれない。そんなこと思うと嬉しくてたまらなくなります。」
それが王様ランキングのテーマだと思います。