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ひとりは

不可侵の美。

ひとりの世界。
何者も冒してはならない心の内。
血の繋がりと言えども踏み散らすことは赦されぬ。
究極の至高とも言える不可侵の美の世界。
それが「心」であり、「魂」。
くすみや濁りすらも美。
霊気は冷気。

魂から溢れ出た言の葉を
他の者が拾い、集め、
紡ぎ合わせて、包み温めて、
初めて、その者の心を垣間見得る。
決して全ては見えないからこそ、
他の者は魅せられ、
更に言霊を欲して、その者の魂を養う。

「話」は「和」
尊き行ないである。

何者も踏み荒らせない孤の海原より辿り着いた小天地。
他の者のぬくもりは時には喉を潤し、
肌触は飢えを凌ぐ糧となる。

その者の一片を見知る為に
他の者は再び、難苦の道へ踏みい出ていく。


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