ささやかさ

ささやかな暮らしとは何だろうかと問う自分の生活はささやかだろうか。

いつであれ、外の目を借りて眺めた自分の生活は特別なように感じられるから、その事をささやかさと言うのかもしれない。

昨日、外国の老婆のしわがれたギターの弾き語りをYouTubeで観ていた。彼女はつつましやかな神の子で、純粋な声を響かせていた。

彼女の純粋さはどこから来るのだろう。

ささやかな彼女の暮らしを歌う彼女自身の直向きな姿にそれは在るのかもしれないと考えた。そうしてそれが特別なことなのだろうと思った。誰の目も借りずに、ひとりで神様へ歌う姿こそが特別なささやかさなのだろうと。

さて、私たちの暮らしはどうだろう。

そうやって私はまたもや何処ぞの目を借りてしまう。それでも、これが私たちの神なのかもしれないねと、知れない神様を眺めてみた。ウインクする星が都会の空にチラと見えないこともなかった。