この作品の秘密㊙️
この作品は第60回記念ミニヨン展に合わせて描き下ろした新作です。
赤い花をモチーフにした作品の依頼で制作しました。
このモチーフとなったお花はケイトウです。
ずっと描いてみたかったお花なので花の表面の質感をどの様に表現しようかなと悩みました。(楽しい悩みです🎶)
当初はなんとなーく、絵の具を厚く塗って表面を筆を立てて叩いて細かい凹凸を出そうと考えていました。柔らか質感を出すのにキャンバス全体の下地も凹凸を大きく仕上げたりして☺️
でも、描き進めていくうちに「やはり誠実にこれまで積み上げてきた描き方の上をいく表現がしたいナ」と思い、今回の新作用に新たに購入した凄く細い絵筆を使用して一本一本丁寧に描き込む事にしました。
絵を描く時は、子供の頃(特に物事の捉え方が繊細だった時期。感受性の高かった頃)の感覚に出来る限り近づけるように意識しています。その繊細さというのは小学生低学年、高学年、中学、高校、大学時代の全てにおいて全く異なります。いつの時代の感覚を呼び起こしてそれをヒントに描くかは作品によって異なります。
この作品の場合は小学4年生の頃、昆虫(蜻)の絵を描いた時の感覚を呼び起こしました。作品は例に漏れず受賞作品の為現物は手元になく、その写真すら残っていないのですが不思議と私の頭の中には記憶されていて☺️
初めて描く(挑戦する)蜻にわくわくし、姿形を凝視しながら描いて行った感覚がリアルに思い出されます。その感覚をこのケイトウで再び…と☺️
作品と誠実に向き合い、描く事は本当に幸せで大切な時間です。
かと言って、昔の私が一番感性が豊かなのかと言われると違います。その重要性をここ2〜3年特に認識しているから余計に?繊細に物事を感じ取る事ができるようになってきました。それこそが私にしか出来ない作品作りに繋がると信じています☺️ただ、これも行き過ぎると支障が出たり出なかったり☺️💦必要な鈍感さもキープしておかないと生き辛くなりそうなので気をつけながら✨
ただ、みんな昔は子供で、見るものする事がはじめてだらけだった。大人になると「あーこれね」みたいに慣れてくる事も多いしそれは悪い事では無いけれど、全く同じ事などないと思うのです😊それを忘れず、意識していればこの先もずーーーっと豊かな気持ちでいられるだろうなぁと思っています💖