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でき太くん三澤のひとりごと その88
◇ 私はおじさんになっても青臭い人間なのかな。
WBC、ワールドベースボールクラシックは、日本が14年ぶりに優勝をするという形で幕を閉じました。
野球に関心がある方にとっては、とても大きな出来事ですが、あまり関心がない方にとっては、数多くある日々の出来事のひとつでしかないでしょう。
また先週、私は学生時代から読んでいた漫画「スラムダンク」の映画をスタディウルフの子どもたちと観に行ってきました。これもあまり関心がない方にとっては、昔からあった漫画が映画化されただけかもしれません。
ただ私にとっては、この2つにはある共通点があって、その共通点について再認識させられる機会になっているように感じています。
その共通点とは、「最後まであきらめない」ということです。
WBCでは、何度も「日本が負けてしまうのでは…」という場面がありました。
普通だったらあきらめてしまいそうになる場面でも、日本代表の選手はあきらめずに、最後まで勝利を目指してがんばっていました。
スラムダンクでも、内容を知っている方ならご存知かと思いますが、たいていはあきらめてしまうような状況下でも、最後まであきらめずに、がむしゃらにがんばる選手の様子が描かれています。
私が普段仕事としている学習のサポートも、普通だったらあきらめてしまうような出来事が起きても、最後まであきらめないという姿勢を貫いていくことで、光が見えてくることがあります。
私たちの業界では、教えるテクニック、プログラムの緻密さ、2手、3手先を考えた対応など、技術の良し悪しによって、結果が大きく違ってきますが、ダントツに良い結果を導き出す方というのは、その技術とあわせて、最後まであきらめないという姿勢がある方だと思います。
子どもの能力、存在というものを、疑いもないレベルで最後まであきらめずに信じているのです。
ただ世の中は、すべてが人間の都合によってできているものではありませんから、「あきらめていない」からといって、必ずしも良い結果がでるとは限りません。
いつもダントツに良い結果を出す先生に指導を受けたとしても、結果がでないこともありますし、生きることをあきらめていなくても、病によって死に至ることもあります。どんなにがんばって、あきらめずに取り組んでいても、テストで結果がでないことや、受験に失敗してしまうこともあります。
私が最終的に行き着いた答えは、「あきらめない」ということよりも、自分の人生に悔いを残さないように最後まで取り組む姿勢が大切なのだということです。
これしかないのかな、と思います。
結果に一喜一憂せず、いつもそういう姿勢を貫いている人が、結局、世の中のはからいを超えたような良い流れを引き込み、悔いのない人生を全うできるのかもしれません。
先天的に脳に障害があって学習が思うように進まない。
学習障害があることで結果がでない。
学校の先生からは支援級に行くように勧められている。
自己肯定感が傷つけられ前向きに物事に取り組めない。
行きたい中学、高校、大学に合格できなかった。
私たちは様々なことを人生で経験させられますが、悔いのない人生を最後まで貫く限り、私たちは輝くことができるのではないでしょうか。
この姿勢を最後まで貫くことが、私たちだけでなく、子どもたちの人生を輝かせることにもつながるのだと思うのです。
もちろんその過程では、辛いことも悲しくなることもたくさんあると思いますが、それがあったからこそさらに輝くことができる。
そう信じて、私は今日も子どもたちの学習サポートをしています。
こういうことをコラムで書いてしまう私は、ちょっと青臭いのでしょうか。