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きょうだい会#14(20241013)

きょうだい会。(ここに来れば)誰でもきょうだいのようなつながりを持てるように、「対話の練習」をしよう、という場になります。
 
日常会話から、一歩進んだ「対話」をしてみたい。でも何故だか、日常では対話をする時間を持つことができなくて、本当に「対話」が必要な時を見失い、まさに緊急事態になって初めて手遅れだったと気が付くこともあります。
 
だから普段から「練習」をしておくことで、いざというときにきちんと「対話」の構えが取れるようにしておきたいです。
 
前回は「対話の効果」について話し合ってみました。対話の練習をすると、どんないいことがあるか、をイメージしておくとスムーズだと思います。
 
今日のテーマは、対話の効果のひとつ「相手の気持ちを理解する」ことです。
 
これまでわたしはよく「人の話を聞いてないでしょ」と言われることがありました。一方的に自分の話をするだけで、相手の話を聞く力が弱かったのでしょう。相手の気持ちを理解することなく、自分の話ばかりしていたからだと思います。
 
わたしのエピソードをお伝えします。
母の晩年、母の老いとともに、兄の体調が悪くなりました。兄はどうすることもできずに辛そうにしていたのですが、わたしは兄の気持ちを理解するどころか、まるで心ないこことばかり言ってしまったのです。兄はそんなわたしを信頼することはできなかったでしょう。お互いの会話が空回りしてしまって、どんどんと兄の体調が悪化してしまいました。
 
わたしは兄のことを心配して言っているのに「どうして分かってくれないのだろう?」と思っていました。兄の入院をきっかけに、人のこころの特性を学ぶようになると、わたしの「心配」は兄にとっては要らないお世話だということに気づきます。そうした心配性がわたしのこころの問題であることも。
 
そしてわたしは、自分だけでできないことは人の助けを求められるように、きちんと言葉で伝えられるようになること、とにかく「困っている」ことを言葉にしようと心がけました。
 
そうすると、どんどん兄の病気のことを知りたくなって、色々なことを聞くようになったのです。そして、わたしが抱えている「こころの問題」についても兄に知ってもらいたくなったのです。そうしてはじめて、兄との「対話」の場をつくることができたような気がします。
 
そんな体験をもとにして考えてみると、「相手のことを理解する」ためには次のような過程があるように思います。(あくまでわたしの場合・・)
 
■相手の言葉に耳を傾ける。「聴く」
相手の気持ちを観察する(わたしだったらどんな気持ちになるだろうか?)
自分の気持ちを観察する(わたしは相手のことを理解したいと思っているだろうか?)
 
■相手の言葉に応答する、言葉を重ねる。「話す」
自分の気持ちを正直に伝える(相手の話を聞きながらどんな言葉が浮かんできたか?)
自分の気持ちを観察する(正直に言葉を伝えているか、違和感はないか?)
 
■自分の言葉について、相手の思いに耳を傾ける「聴く」
わたしの話に同意できるところ、同意できないところはあったか?
わたしの話しを聞いて、気持ちに変化はあったか?
 
色んな人がいるから、色んな「対話」のスタイルがあると思います。
とてもシンプルなのですが、何故だか、どうしてもうまくいかないことがあります。
 
今日はまず「対話」の2つの要素である「聴く」と「話す」についてみんなで話し合ってみましょう。
 
課題:「聴く」「話す」それぞれ大事にしていること/大事にしたいこと
 
 
後半は、「聴く」「話す」の練習です。

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