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脳腫瘍発覚

自己紹介の続きとして、脳腫瘍について書いていきます。

脳ドックを受けたい

もう10年前(2025年現在)になります。まだ当時は会社員で、年に1回健康診断を受けていました。年齢がいくと、色々オプションで調べられることが増えて、余り喜べない診断もありました。
当時はなぜか、ずっと脳ドックが気になっていました。本当に興味本位で自分の脳がどうなっているのかを見てみたくで仕方がなかったです。
今思うと、「視えない何か」からのお知らせだったのか。運がいいのか。。笑

脳ドックについて調べると費用は大体数万するので、当時の能天気な私はやっぱり「自分の脳を見るだけなのに」なんて考えて月日が流れていきました。
やっぱりここでも「視えない何か」に引き寄せられて、会社の健康診断にオプションで脳ドックが付けられるという案内が。お値段を確認すると通常の脳ドックの半額以下!
さすが、健保(拍手!)
ノリノリで申し込みましたが、この時点で自分の人生が急降下するような出来事が待ってるなんて1ミリも思ってませんでした。

健康診断当日

普通に出社して、時間になったら検診センターへ向かいました。血液検査、内診、バリウム、スムーズに流れていきます。最後にMRI。
中に入ると爆音で何かが流れている。音楽のようなリズムを刻んだような。。(いまだに分からないですが、あれはなんでしょうかね。。)
音が大きいので、耳栓されて「閉所恐怖症」ではないかの確認。
初めてのことなので、何が起こるのかドキドキしつつ。中に入る。
確かに音が大きいが、仕事で疲れていたので横になっただけでうつらうつらする自分の図太さに笑えましたが、つつがなく終了。受付の方も当然のように結果は2〜3週間後になりますと言われた。

そう、誰も何も起こらないと思っていた。
年齢的にも30代だし余計。

ちょうどお昼の時間だったのでランチを食べて、のらりくらり会社に戻る途中電話が鳴る。
知らない番号だから出たくなかったけど、なんか嫌な予感がしてとりあえず出る。

「もしもし、先程検診を受けていただいた○○検診センターの者です」

思えば、こういう時の勘もよく当たる。ココロがゾワゾワした。

「先程の脳ドックの結果でお伝えしたいことがあります。近いうちにいらしていただくことは可能でしょうか。」

もう嫌なこと決定。。でも、まだ違う連絡事項かもしれないと思って、伺うことを伝えて電話を切った。

脳ドックの結果

結果を聞くために、再度検診センターへ向かった。
全然テンションが上がらない数日。
何も楽しくなかったけど、いい事を言われると思いながら向かった。着いて早々、先生の部屋に通される。

私のMRI画像とともに、先生が
「通常とは違うものが写っているので、精密検査を受けてほしい」

ああ、やっぱり。ただ、「通常とは違うものって何よ」って思い、そのまま先生に伺うが、
「専門じゃないから分からない。けど、通常の人の脳じゃないのよ」

そこからの押し問答は、いまだに笑えてくる。
それだけ自分が重篤な病気じゃないって思いたかったんだろう。
でも、先生は一貫して「専門じゃないから」を繰り返す。医療ってなんなんですかね。

大学病院での診察

仕方がないから、バカデカいMRI画像を持ち帰り、近くの大学病院を予約。
検診結果のMRI画像を見て、
脳外科医が「悪性のグリオーマの可能性が高い」とおっしゃった。

そもそもグリオーマが分からない。でも、「悪性」って。。

頭真っ白のまま、先生は続ける。
「運がいいですよ。通常は何かしら症状が出てから診察を受けて見つかるんだから。あなたのように検診で無症状で来る方はなかなかいないんだよ。」

いやいや、そうじゃない。そうじゃない。
「運がいいのはありがたいですが、そもそもグリオーマの説明してくださいますか。」と伝えるとよくある医学的な説明をしてくださる。
「生存率が〜」と言われた時点で、とても大変な病気が見つかったんだと、ここで自覚したと思う。
手術、抗がん剤、放射線治療の話もここでされたけど、自覚はしたが信じてないので話が入ってこない。
治療のためにも精密検査を受けて欲しいと言われた。
その前にセカンドオピニオンを受けたいとお願いしたら、今の時代だからか快く同意してくれた。

その後、数ヶ月間、自分でしらみ潰しに調べた。分からないことだらけだったから。
ネット以外にも本、セミナー関連等々で調べたことは以下
(おそらく皆さんそうだろう)

  • グリオーマのこと

    • 生存率

    • 治療法(手術、抗がん剤、放射線治療)

    • 症状(そもそも。。)

  • セカンドオピニオン対応の病院

    • 知人からの紹介も含む

  • 癌について

    • なぜ罹患するのか

    • 寛解(治った)した人はどうやって治したのか

ずっとずっと生きた心地がしなかった。
セカンドオピニオンに行っても、結局言われることは同じ。
「あなたの場合は、まず手術で取り除くしかないですよ」

そもそも手術を受けなくないのに。。涙
当時の私は頭が丸刈りになると思っていて、なぜかここが引っ掛かっていた。
今思うと、結構余裕に思っていたのか?笑

とはいえ、自分に「生きたい」気持ちが強いことに驚いた。
10代から家族関係がうまくいかず、生きる意味がよく分からなくなっていたから。
お医者様とはいえ、自分の体を傷つけられるのも気に入らなかった。

結局、お医者様だって自分の体じゃなければ他人事。
そして報告した家族もみんな私の事は他人事。
唯一、母は先生に「この子を助けてください!」ってよくあるドラマのようなセリフで懇願したが、診察が終わったら自分の愚痴ばかり。

ああ、この世は自分以外「他人」なんだなと強く思った時でした。


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圭鏡
応援感謝します!クリエイターとしても、一人の人間としても活動できるようがんばりますので、これからもよろしくお願いします!!