見出し画像

【イベント】アキラボ、事業報告。

安芸のまだ知られていない魅力を発掘し、活用していくために架空の安芸の研究室「アキラボ」を立ち上げ、2023年度に4回、自然観測会を開催しました。その内容についてご報告します。


■各イベントの内容紹介

●星の博士 イワシロアヤカさん(sorashiro)
安芸海岸から見える夏の星座を観測。安芸の海岸だからこそ楽しめる星座観測について調査を実施しました。
2023年9月3日(日 )18:00〜21:00 集合:東風ノ家
①  博士のお話
②  安芸探検にフィールドへ(移動・調査2h)
①  振り返り
参加者:高校生2人、大人5人 計7人
参加費:小学校-大学生500円、大人2000円

(内容詳細)
星の専門家のイワシロアヤカさんから、安芸海岸から見える星の特徴としての「またたき」や、妙見山・星神社から分かる星の信仰、安芸市出身の五藤齋三さんの功績など、歴史と星の関係に着目したロマンある話、環境問題としての光害などの話をしていただきました。また、実際の観察会では、波の音や砂浜の香りなど五感を研ぎ澄ませながら星空観測が楽しめ、安芸海岸の星空観測のポテンシャルが感じられる1日となりました。
 
●水辺の生き物の博士 中地シュウさん(海辺の自然史研究舎)
植物も含め足元の自然に目を向けようと、安芸市街地周辺の水辺に生息する虫や魚などの生き物を調査しました。
2023年10月15日(日) 13:00-17:00 集合:東風ノ家
①博士のお話
②安芸探検にフィールドへ(移動・調査2h)
②  振り返り
参加者:小学生3人、中学生2人、高校生1人、大人3人 計9名
参加費:小学校-大学生500円、大人2000円

(内容詳細)
今回は、安芸川と貝谷川を調査。安芸川では、草むらの下や石の下を探すと手長エビやカニなどいろいろな魚が姿を現しました。安芸川河口の手長エビは、川の流れに耐えられるよう骨格がしっかりしていることがわかりました。また、安芸瓦の材料になっていた良質の粘土が残る川北の貝谷川からは、200万年前の化石が発掘。身近に理科を学ぶ教材が多くあることを改めて知れました。
 
●野鳥の博士 谷岡仁さん(日本野鳥の会高知支部)
安芸川・江ノ川に飛来する渡り鳥の種類を調査。渡鳥と環境の話、野鳥観察の楽しみ方も学びました。
2023年12月10日(日) 9:00-13:00  集合:東風ノ家
①博士のお話
②安芸探検にフィールドへ(移動・調査2h)
③  振り返り
参加者:保育園児1人、小学生3人、高校生2人、大人4人 計10名
参加費:小学校-大学生500円、大人2000円
 
(内容詳細)
谷岡さんの2回の調査と自然観測会を通して42種類の野鳥が安芸市街地で観測されました。日本固有種のセグロセキレイも観測。また、絶滅危惧類のコアジサシやコチドリも身近にいることがわかりました。また、安芸川河口の湿地帯の縮小が確認された点、そこに生息し、繁殖している野鳥が、人間を警戒して繁殖しなくなる可能性がある点など、課題が表出。野鳥観察をプログラム化する際、人間に慣れている鳥が多い場所を散策コースにするなど工夫が必要だという学びがありました。
 
●山の博士 森下嘉晴さん(高知中部森林管理署)
市街地すぐ近くの自然スポットとして伊尾木洞から東山森林公園コースを開拓。この界隈の植物、樹木、野生動物についても理解を深めました。
2024年2月23(金・祝) 9:00-13:30 集合:伊尾木公民館
①  博士のお話
②  安芸探検にフィールドへ(移動・調査)
③  振り返り13:00〜
参加者:小学生3人、中学生1人、高校生3人、大人16人 計22名
参加費:小学校-大学生500円、大人2000円
 
(内容詳細)
森下さんからは、安芸市は源流から海まで続く地形を有し、海辺の植物から照葉樹林、落葉広葉樹の冷温帯の植物まで広がる珍しい土地だと教えてもらいました。その自然のダイナミズム、そして里山の風景を市街地近くで身近に触れられるのが伊尾木洞から東山森林公園のコースであると、散策を通して改めて感じました。天然記念物のヤマネにも出会え、貴重な野生動物の生息地であることも分かりました。東山森林公園はまだマイナーですが、軽登山が楽しめ、自然環境を考えるきっかけの場、健康増進の場としてのポテンシャルが高いのでもっと活用したいし、してもらいたいと感じた散策会となりました。

■専門家の方々のコラムについて

参加できなかった方にも、専門家の先生の目線で見た、安芸の自然の特徴や魅力を知っていただきたいと、コラムを執筆いただきました。随時、更新していきますので、ぜひご覧ください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?