28歳独身女が将来を考え“楽しい”を捨て”キャリアアップ”を選ぶとき
満28歳3か月のわたしは、今日も定時で仕事を終え家に帰ってビールを飲むとき、人生について考えることが増えた。
というのも、同い年の友人たちには恋人がいて「婚約しました」としばしば報告を受けることが増えた。もうそんな歳になってしまったのだと、ふと自分を顧みると恋人はいないし、じゃあかと言ってバリバリのキャリアウーマンなんてほど遠いぬるい環境で仕事をしている。
このnoteを始めたのも、勤務先のオウンドメディアの記事執筆のスキルアップのためです。だとか言っても、ほとんど下書きどまり、完成した記事はわずか数記事で、支離滅裂な文章をあげただけだった。本気になれてなかった。
というのも(言い訳だけど)、現在年間休日は90日に満たず、さらには手取り157,000円でいかにして広報しろと。現場で作業をする男性が優遇され女性が出世できない会社。この先キャリアアップも到底見込めないのである。
そこで、どう頑張れというのか、10年間での昇給はわずか3万円。その内約半分はみなし残業なのだ。昇給ではない。
会社側から言わせたら、「会社の売り上げに貢献したわけでもなく、それなりの労働でどうして賃金を上げろというのだ。それを主張するのであれば、まずは会社の利益を上げろ!」という言い分。わかる、それはわかるけど、売り上げ上がっても人件費より設備投資を優先するじゃないか!と言い返したい。
一方、社員の言い分は「給与上げてくれればしっかりやるさ」これもわかる。
どちらも正しい。
残念ながら、現場の中間管理職はじめライン主任は売上を上げるということを理解できないのだ。終わっている。てことは、この議論は無限ループ化する。
では、と、私と事務所の女性と社員の意識改革を!と社内意識調査的なアンケートを取り、改善策を練り実行。これが私にとっては裏目に出てしまった。まず、社員は会社に興味関心がない、上にキャリアアップなど望んでいない、でもやることやってんだからと給与アップだけは一丁前に望む始末。この改善活動から1年が経ったが誰一人として、意識が変わった人はいなかった。ほかの社員からしたらアンケートから煩わしかったのだ。同時に人は変わらないなと痛感しただけの取り組みに過ぎなかった。
そして、仕事ができる人は見切りをつけ、会社を辞めてしまっている。賢明な判断と行動力。
話を戻すと、周りが結婚し家庭を気づくという人生の次のステップに移ろうとしている最中、私は恋人もいなければキャリアもない。のだ。
この先一人で、生計を立てていくのに手取り157,000円でどうしろというのか。コロナ前は副業(飲食店のアルバイト)をして経済にゆとりを持たせていた。その代償として週末はバイト三昧。その中で新たなつながりができたり、新たなスキルを身に付けられたというメリットもあったが、”遊びたいからバイトする”のに、土曜日本職を終え、その後明け方までバイトをし、日曜日は半日以上寝て夕方ご飯を食べて唯一の休日が終わる。”バイトで遊ぶ時間が無くなってしまった”なんて本末転倒だと分かりながら数年間そんな生活を送っていた。
コロナになりバイトもできなく、でも毎月のランニングコストは決まって引き落とされていく。この現実に直面した時、今までバイト代で錯覚させていたが28歳月収157,000円というリアルがまた浮き出てしまった。この先、生きていくにはしんどすぎる金額が。
そこで今回のタイトルである、今10年務めた居心地の良い生ぬるい職場で広報として”楽しく”嘘八百を書きつづけるのか、新しい環境で死ぬほど働き“キャリアアップ”して十分な給与とスキルを得ていくのか。
ここ数週間悩み、出た答えが後者となった。結婚して幸せな家庭を築くことより、働いている自分のほうがイメージしやすいし満足だった。もちろん両立できる人はたくさんいるし、私自身愛情いっぱい幸せな家庭に生まれたから幸せな家庭を築くことへの憧れもあるけど、今私が自分に欲しいのはそれではなかっただけ。
愛着の湧いた、家賃5万円のこの17畳のワンルームで引き続き大好きなインテリアと絵画と観葉植物に囲まれてビールを飲んで、たまにふらっと飲みに出かけて遊んで、お休みをとって旅行をして、生きていたい。少なくとも今は。そのために、楽しいだけの仕事を抜け出して、自分を試してみるのだ。