『海の色は夢のつづき』をみて。
先日、仕事でお世話になっているサンロフトさんの30周年記念で、焼津が舞台となっている『海の色は夢のつづき』上映会が開催され、ありがたいことに私も招待していただいた。
30周年か、私と同じだ。私が生まれた頃、ITなど遠い未来の話だったと思うのに、当時から「テクノロジーを親しみやすく」のキャッチコピーと共に常に進化し続けているサンロフトさん。仕事で社員さんたちと関わるうちに、わたしは密かにファンとなっていた。
今回、30周年記念でオリジナル冊子『もうひとりの松田~30年目の夢のつづき~』も発行されていて、これがまた社長さんとサンロフトさんの歩みが映画とリンクするように描かれていて、さらにファンになってしまった。
◆夢と現実と責任
さて、タイトルにもある短編映画『海の色は夢のつづき』。
共同脚本として、主演の焼津出身の長谷川直紀さん、奥様であり女優の永楠あゆみさんが制作、監督は浜松市の南あさひさん。
水中写真家としての夢を追い続けながらも、家業である焼津のなまり節工場を継ぐ責任との狭間に苦しむ松田洋、それを支える妻紗織。そんな二人の間にはいつしか溝がー。
焼津の見慣れた風景や水中の映像が美しく広がり、時に幻想的なシーンがあったり不思議な映画でした。風景も切り取り方ひとつでこうも変わるのね、魅せ方ってあるんだなあとしみじみ。
上映後のアーティストトークで実際にお二人から話を聞くことができた。
映画の制作秘話はもちろん、彼らが生きていく上で大切にしていることが印象的だった。
永楠さんは「誠実であること。小さくも大きくもない、ありのままの自分でいること。」
これは本当に今の私に強く言ってやりたいよな。まじで。
ありがたいことに、わたしの周りにはカッコいい大人がたくさんいる。早く追いつきたいなど図々しいことを考えるもんだから、頭でっかちになり恥をかく。さらに年齢重ねて、しっかりしなきゃと自分を背伸びさせて映し出す時がある。その場ではそれでいいが、後にボロが出る。だから、嘘偽りない等身大で相手に、そして自分に誠実に向き合いたい。今の自分を認めてあげなくちゃと思いました。
◆私にとっての「責任」と「夢」
映画にもある「責任」と「夢」。わたしには家業を継ぐなど大きな責任こそないが、自分の人生に対する責任はある。親に花嫁姿や孫を見せたいだとか(これは子としての責任かな)、仕事で社会貢献をしたい、成果を上げたい。
収入を上げたいとかとか…正直目標はあっても夢はない。
この先、結婚するのかしないのか分からないし、どちらにしても、お金は必要だと当たり前だけど改めて考えるようになった。
12年勤め、愛着のある今の職場を離れる決断ができずにいるし、しかしこのままいたら、生涯一人で暮らせる収入は望めない。今一度、考える時期がやってきたなと感じる。
私の人生の責任は誰も取ってくれないから。