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#コンビニおでん🍢

[🚴‍♂️私の夕方のルーチン🚴‍♀️]

夕方5時。仕事を終え更衣室でほっとしている私の頭の中は、キンキンに冷えたビールの事。

職場から自宅まで自転車で2~30分。交通の便はこれしか無いから仕方ない。いつもの事だから苦にもならない。
それにしても、すっかり秋めいて、この時間は真っ暗で肌寒くなった。

自宅に帰るまでの途中に、
1件コンビニがある。
職場から急坂を登りきった丘の上にあるその店で、いつも一息つく。

いつもの場所に自転車を止めて、
店内に入り、右の雑誌コーナーで
立ち読みをする。
その後、酒コーナーへと向かう。
いつものルーチンみたいな物だ。

「う~ん、
いっぱい種類があるなぁ。やっぱりこれやな」
安月給の私は、最下段の低価格の
発泡酒がお気に入りである。

ビールを2本手に取り、珍味売場に寄り、いつものようにジャーキーを持って、レジへと向かった。

︎[🍢コンビニおでん🍢]

レジに近づくにつれ、何とも懐かしい香りが漂ってくる。

(これはもしや?)

思った通りだった。おでんだ。
昨日まではなかったから
知らなかった。

レジをしてもらってる間、
その香りが気になる。

「おでん始めたんや?」
私はバイト店員の女の子に聞いた。
「そうなんですよ。どうですか?」
とセールスされた。

(う~ん食べたい。
でもお金が足りるか心配)
私は迷った。

「今日から始めたんですけど、結構売れてますよ」
その言葉に、揺れていた気持ちが決まった。

私は、おでんの蓋を開けた。
フワッーと湯気とともに香りが顔を覆う。
そばにある器を選ぶ時、小さい方か大きい方か、これ又悩む。

(ここは、余裕を持って大きい器)
大きい器を選んだ。

基本の具材を一通り取った。
(う〜ん。なんぼ何でも取りすぎか)
とも思ったが、
そのまま、レジへと持っていく。

レジを打ってもらっている最中、
また迷っていた。

「あっちょっと待って」
そういうと、さらに具材を追加した。

好物の牛すじを2本追加した。
1本だと、帰って食べてる時に
後悔しそうだったからだ。

心配していた持ち金が
やはり足りず、
クレジットカードで払う事にした。

「ありがとう」
レジを終え私は帰ろうとした。

「毎週金曜日が『おでんの日』でお買い得ですよ。また、お願いします」
またしても、バイト店員にセールスされた。

[🍺今年お初のおでん🍢]

家に帰り、着替えを済ませた。

テーブルに置いた熱々のおでんの蓋を開けた。
店と同じように、フワッーと湯気とおでんの香りが顔を覆った。

まずは、発泡酒を開け、グィッと1口飲む。

「まずは、これから」

牛すじを串から1粒、歯で抜き取り
奥歯で噛む。
しっかりおでんの味の染みた塊から、ジュワッと肉汁が口中に広がる。
2粒3粒と牛すじを味わった。

そして発泡酒を、また1口注ぐ。

「うーん、コレコレ」
私は発泡酒とおでんのコラボレーションを楽しんだ。

その後、たまごに厚揚げ。ちくわに大根。しらたきにコンニャク。
途中、再び2本目の牛すじ。

ウインナーにごぼう巻き。
ラスワンの牛すじ。

私は発泡酒とおでんのアンサンブルを楽しんだ。

あっという間に食べ終えた。

おでんの味の余韻を当てに
もう1本の発泡酒を一気に
飲み干した。

「ごちそうさまでした」

今年お初のコンビニおでんに、
私は秋の気配を感した。



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