SD → SDMの効果
Ⅳ:SD(サブドミナント)をマイナーにする、つまりⅣm:SDM(サブドミナントマイナー)を使う効果は、楽曲に切なさ、陰影、複雑さといった感情や雰囲気を加えることです。
サブドミナントマイナーを使う効果を具体的に見ていきましょう。
切なさ、憂鬱な雰囲気の演出:
メジャーキーの明るい雰囲気の中に、マイナーコードがもたらす陰影が対比となり、切ない感情を呼び起こします。
バラードやメランコリックな曲によく用いられます。
楽曲の深み、複雑さの増幅:
ダイアトニックコード(その調の自然な和音)の枠を超えることで、楽曲に複雑なハーモニーを生み出し、深みを増します。
進行の緩急、変化の付け加え:
メジャーコードの連続の中にサブドミナントマイナーを挟むことで、進行に変化をつけ、聴覚的なアクセントになります。
モード感覚の導入:
サブドミナントマイナーは、ドリアンモードやメロディックマイナーといったモードの響きを持ち、楽曲に独特な雰囲気を与えます。
サブドミナントマイナーを使う際の注意点
使いすぎると暗すぎる印象になる:
曲の全体の雰囲気を考え、適度な量で使いましょう。
他のコードとの組み合わせが重要:
サラウンドマイナーをどのコードと組み合わせるかによって、生まれる効果が大きく変わります。
例えば、V7(ドミナント)との組み合わせは、緊張と解放感が生まれ、ドラマチックな印象になります。
具体的な楽曲での使い方の例
Mr.Childrenの楽曲: Mr.Childrenの楽曲では、サブドミナントマイナーが効果的に使われており、切ないメロディと相まって、楽曲に深みを与えています。
ジャズ: ジャズでは、モードチェンジとしてサブドミナントマイナーが頻繁に使われ、楽曲に複雑なハーモニーを生み出しています。