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【怪盗レッド日常ショート】買い物1

※以下のショートストーリーは、秋木真が個人で書いた非公式になります。

奏「お兄ちゃんと出かけるのは、ひさしぶりだね!」
 奏と響は、ショッピングモールを歩いている。
 奏は横を歩く響のことを、見上げてにっこりと笑う。
響「なかなか時間がつくれなかったからな」
奏「学校に探偵にと大忙しだもんね。でも、たまには息抜きしないと倒れちゃうよ」
響「大丈夫だよ。でも、急に買い物に行きたいなんて、なにか買いたいものでもあるのか?」
奏「そうそう。お兄ちゃんに洋服をおねだりしようかな、と思って」
響「かまわな……って、こんな高いのか!?」
 響が奏が手にした服の値札を見て、目を瞠る。
奏「そうだよ。女の子の服は高いんだから……ってこれは冗談だけどね」
 奏は洋服をもどして、お店を出る。
 響がほっとした顔で、奏の後をついていく。
奏「お兄ちゃんが、お金ないの知ってるからね。探偵のことに使っちゃってるでしょ」
響「……まあな」
奏「依頼料もっととればいいのに。実費しかとってないでしょ」
響「お金をとるために、事件を解決してるわけじゃないからな」
奏「お人好しなんだから。そういえば、お兄ちゃんは進路はどうするの? お父さんみたいに警察? それとも師匠の小笠原探偵みたいに探偵事務所を開くの?」
響「まだ決めてないよ」
奏「妹としては、警察のほうが安心だけどな。探偵だとお兄ちゃんがお人好しすぎて、依頼料とれなさそうだし」
響「そうなったら、ちゃんと貰うよ」
奏「どうだかなぁ。……ま、わたしが手伝ってあげるよ。ちゃんとお兄ちゃんの探偵事務所のお財布を管理してあげるから」
響「そのときは、お願いするかもな」
 響は笑う。
奏「あっ、あそこの雑貨屋さん、かわいいっ! いこ、お兄ちゃん」
響「おい、引っ張るなって」
 奏が響の手を引っ張ると、2人は雑貨屋さんの中に入っていった。 END

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